【成分解析】YOLU カームナイトリペア シャンプー|話題の“ナイトキャップセラム”の正体とは

Instagram(@alice_kaiseki)で2.1万人にスキンケア情報を発信するコスメコンシェルジュエージェンシー(日本化粧品検定1級)のありすです✨

SNS発でじわじわ人気を伸ばして、いまやドラッグストアのヘアケア棚で見ない日がない[YOLU(ヨル)]。なかでも「カームナイトリペア シャンプー」は、“夜間美容”という切り口で「寝ている間の乾燥や摩擦から髪を守る」とうたっている、ちょっと変わったコンセプトのシャンプーです。

ブランドが一番の目玉にしているのが「ナイトキャップセラム」という独自処方。名前を聞くとなんだかすごそうですよね。でも正直に言うと、私が最初に気になったのは「これって成分表で見ると、いったい何なんだろう?」ということでした。今回は現行の2025年リニューアル処方の全成分をもとに、この“ナイトキャップセラム”の正体から洗い心地まで、根拠を確かめながら読み解いていきます。

研究データもいくつか出てきますが、むずかしい話は私のほうでかみ砕いてお話ししていくので、気楽に読んでもらえたらうれしいです😊

結論|このシャンプーが髪にしてくれること

ありす

ひとことで言うと、「アミノ酸系をベースにしたマイルド寄りの洗浄」×「シリコンに頼らず、髪の内側の脂質を補うノンシリコン補修」×「ダメージ毛に薄い保護膜を作って摩擦や静電気を抑えるポリマー」を組み合わせた、しっとりまとまり重視のシャンプー、という感じです。ダメージ・乾燥・広がりが気になる人と相性がよさそうな設計だと思います。

「夜寝ている間に髪が補修される魔法」ではなく、摩擦や乾燥で傷みやすい髪を、洗いながら守り・整える方向で設計されたシャンプー。これが、成分から見たいちばん正直な結論です。まずはポイントを3つにまとめます。

このアイテムのポイント

  • 目玉の「ナイトキャップセラム」の正体は[ポリクオタニウム-61]。医療機器のコーティングにも使われる“生体膜をまねた”ポリマーで、ダメージ毛に薄い保護膜を作って摩擦・静電気・色落ちを抑える設計です。
  • 洗浄はアミノ酸系が主役の「マイルド寄り」。ただ2番目に本格的な洗浄剤(オレフィンスルホン酸Na)が入るので、“超マイルド”ではなく「マイルド〜中くらい」の洗い心地です。
  • シリコンで表面を覆うのではなく、[セラミド]や糖脂質などで髪の内側の抜けた脂質を補うノンシリコン補修。ドライヤーの熱で密着する“ヒートリペア”成分も入っています。

基本情報

YOLU カームナイトリペア シャンプーのボトル
(出典:株式会社I-ne ニュースリリース 2025年2月13日/PR TIMES)
ブランドYOLU(ヨル)/株式会社I-ne(アイエヌイー)
価格・容量本体 440mL 1,540円(税込)/詰替 370mL 1,210円(税込)
発売日2025年4月1日(現行リニューアル品)
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
  • 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
  • リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。

全成分リストと役割マップ

まずは全体像から。化粧品の全成分は原則として配合量の多い順に並んでいるので、上のほう=たっぷり、下のほう=少なめ、とざっくり読めます。このシャンプーは上位を「水+洗浄剤」が占めていて、話題の補修成分や[セラミド]、植物エキスは中〜下位の“少量ゾーン”にいます。ここを踏まえたうえで、配合目的ごとにグループ分けすると、こんな役割マップになります。

  • ベース・洗浄:水/[ラウロイルメチルアラニンNa]/[オレフィン(C14-16)スルホン酸Na]/[コカミドプロピルベタイン] ほか
  • ナイトキャップセラム(保護膜):[ポリクオタニウム-61]
  • 内側を補う補修(CMC/脂質・タンパク):[ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)]/[セラミドNG・NP・AP]+[フィトスフィンゴシン]/[糖脂質]/[メドウフォーム-δ-ラクトン]/[ゼイン]
  • 保湿・エモリエント:[グリセリン]/[スクワラン]/[DPG]/[BG]/[プロパンジオール]
  • 頭皮ケア・整肌の植物エキス:[ネムノキ樹皮エキス]/[チャボトケイソウエキス]/[ハス花エキス]
  • 指通り・処方安定・防腐:[ポリクオタニウム-10]/[クエン酸]/[トコフェロール]/[EDTA-2Na]/[フェノキシエタノール]・[安息香酸Na]/[香料]

(成分の並び全部は、記事の最後に「全成分と特徴」の表でまとめています)

ありす

ざっくり言うと「上位=洗う成分、中盤から下=守る・補う成分」。補修や[セラミド]は量としては少なめゾーンなので、“成分表に載っている=ドバッと入っている”ではない、というのだけ頭の片隅に置いておくと読み違えないと思います👍

注目成分① “ナイトキャップセラム”=ポリクオタニウム-61の正体

いよいよ本題。ブランドが一番の目玉にしている「ナイトキャップセラム」の正体は、成分表でいうと[ポリクオタニウム-61]というひとつのポリマーです。日油(NOF)の「リピジュア」系素材で、正式にはMPC(ホスホリルコリン)とステアリル基が結びついた共重合体。……と書くとむずかしいので、順番にほどいていきますね。

実は医療機器にも使われる“生体膜をまねた”ポリマー

この成分のカギは「MPC」という部分。これは私たちの細胞の膜と同じ“リン脂質の頭”の構造をまねて作られています。細胞膜そっくりの構造なので体になじみがよく、まわりにたっぷり水をつかまえて、しかもタンパク質が吸着しにくい。この性質のおかげで、実はコンタクトレンズや血管ステント、人工関節など“体に埋め込む・触れる”医療機器のコーティングにも実用されている素材なんです(出典3)。「シャンプーに医療材料と同じポリマー?」と思うと、ちょっと面白いですよね。

ここでひとつ誤解しやすいポイントを。名前が“ポリクオタニウム”なので「強いプラス電荷のカチオンポリマーでしょ?」と思われがちですが、[ポリクオタニウム-61]は分子の中にプラスとマイナスを両方持っていて、全体ではほぼ中性(両性)。名前のイメージだけで“ガッツリ吸着するカチオン”と決めつけないほうが正確です。ネットでよく見る「PQ-61=MPC+ブチルメタクリレート」という説明も、実は別成分(ポリクオタニウム-51)との取り違えで、ここは正しく押さえておきたいところ。

もうひとつ、正直にお伝えしておきたいことがあります。[ポリクオタニウム-61]=リピジュア系ポリマーは、実は「YOLUだけの秘密の成分」というわけではありません。保湿・感触調整・成膜を目的に、他社の洗い流さないトリートメントやヘアミスト、スタイリング剤にもよく使われている汎用性の高い素材で(出典10)、たとえばカラーケア系のシャンプー・トリートメントで「色持ちを高める保湿成分」として配合されている例もあります(出典11)。つまり、この成分そのものに「夜専用」の特別な化学的性質があるわけではなく、“夜”はあくまでブランドがつけた物語だと理解しておくのが正確です。

では、YOLUの配合に意味がないのかというと、そうとも言い切れません。開発元の論文(出典1)では、PQ-61が毛髪にしっかり吸着して保護膜を作るには、カチオン界面活性剤(CAE)との複合化がポイントになると報告されています。本品には、このCAEにあたる[ココイルアルギニンエチルPCA]もあわせて配合されていて、論文が示す“効きやすい組み合わせ”に近い設計になっています。他社製品の詳しい配合設計まで一つひとつ確認できるわけではないので「YOLUだけの特別な処方」と言い切ることはできませんが、成分表を見るかぎりは理にかなった組み合わせで入っていると言えそうです。

髪の上での働きは、開発元と大学の研究チームがまとめた論文があります(出典1)。人工的に傷ませた毛束を使った実験(ヒトでの臨床試験ではありません)ですが、ダメージ毛の表面にムラなく吸着し、乾く過程で薄い膜(ラメラ膜)を作ってキューティクルのめくれを抑え、傷んで水になじみやすくなった表面を健康毛に近いはっ水状態に戻すことが確認されています。摩擦や静電気、毛羽立ちが減る傾向、繰り返し洗っても色落ちを抑える傾向も報告されています。

研究で分かっていること

ダメージ毛の毛束を使ったin vitro試験で、[ポリクオタニウム-61]は毛表面へ吸着して薄いラメラ膜を形成。キューティクルのめくれ抑制、表面はっ水性の回復、摩擦・静電気・毛羽立ちの低減、繰り返し洗浄後の退色抑制が“いずれも良い方向”に確認されている(出典1)。素材としての高い保水性・抗タンパク吸着性は医療材料分野の研究でも裏づけあり(出典3)。

“睡眠中の摩擦”データは本当にあるのか(正直な開示)

ここは正直にお伝えしておきたいところ。摩擦や静電気を抑える結果は毛束の実験でくり返し良い方向に出ていて、設計としては理にかなっています。ただ、その摩擦低減が「何%」といった具体的な数値は論文のグラフの中にしかなく、はっきりした数字としては公開されていません。しかも「睡眠中・枕の摩擦」をそのまま検証したデータは存在しないんです。つまり「摩擦を抑える一般的な性質」から“夜のダメージケア”という物語を作っている、と理解するのがいちばん実態に近いと思います。

安全性については、この系統のポリマーは第三者機関(CIR)が2022年に「いまの使い方・濃度では安全」と結論づけていて、シャンプーでの配合量もごく少量です(出典2)。過度に不安になる必要はなさそうです。

ありす

まとめると、[ポリクオタニウム-61]は“医療材料にも使われる、水をたっぷり抱えて摩擦を減らす膜を作るポリマー”。方向性はしっかりしていると思います。ただ「寝ている間に補修」というより「傷んだ髪に守りの膜を足す」くらいの温度感で受け止めるのが、私は誠実だと思います😊

もうひとつの“夜”の成分:[チャボトケイソウエキス](パッションフラワー)

“夜間美容”というコンセプトでもう一つ触れておきたいのが、2025年のリニューアルで新しく加わった[チャボトケイソウエキス]。和名はパッションフラワーで、南米原産の、鎮静・安眠のハーブとして古くから使われてきた植物です。

原料メーカーの研究では、このエキスを経口摂取させたマウス・細胞実験で、体内時計にかかわる“時計遺伝子”(Per1・Per2・Cry1など)の発現リズムが整い、睡眠に入るまでの時間や睡眠時間が改善したことが報告されています(出典12)。ヒトでも、生活リズムが乱れがちな人の気分の落ち込みが軽減したという二重盲検の試験報告があります(出典13)。

研究で分かっていること

チャボトケイソウ(パッションフラワー)エキスは、経口摂取させたマウス・細胞実験で体内時計の“時計遺伝子”の発現リズムを整え、睡眠に入るまでの時間・睡眠時間を改善したことが報告されている(出典12)。ヒトでも生活リズムの乱れによる気分の落ち込みを軽減したという二重盲検試験の報告がある(出典13)。ただしこれらは主に経口摂取(サプリ・機能性表示食品)での研究で、シャンプーのように頭皮に塗って洗い流す使い方にそのまま当てはまることを直接示すデータではない。本品の配合濃度で頭皮に塗布した試験データも確認できていない。

ありす

“夜っぽい成分だから入れました”ではなく、実際に体内時計や睡眠まわりの研究があるハーブを選んでいるのは、地味だけど面白いポイントだと思います。ただ経口摂取での研究なので、シャンプーで塗って洗い流してもそのまま同じ効果があるとは言い切れません。ここは期待しすぎず、“夜のコンセプトに寄り添う植物エキス”くらいの温度感で受け止めるのが正直かなと思います😊

注目成分② 髪の内側の脂質を補うCMC補修コンプレックス

ポリクオタニウム-61の保護膜とCMC補修成分が髪の内側の脂質を補うイメージ断面図
イメージ図(筆者作成)

このシャンプーのもう一つの軸が「補修」。ポイントは、シリコンで外側をコーティングしてツルッと見せるのではなく、洗浄やカラーで抜けてしまった“髪の内側の脂質(CMC=細胞膜複合体)”を補う方向で組まれていること。いわゆるノンシリコン補修の設計です。少し細かいので、代表的な成分だけかいつまんで紹介します。

PS-203・セラミド3種・フィトスフィンゴシン

まず[ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)]。長い名前ですが、味の素の「エルデュウ PS-203」系のアミノ酸由来の脂質で、髪の中で[セラミド]に似たラメラ(層状)構造を作って、抜けた細胞間脂質を補うイメージの成分です。総説論文では0.5%配合のシャンプー処理でパーマ毛の強度が回復したと報告されています(出典4)。

そこに骨格の違う[セラミドNG][セラミドNP][セラミドAP]の3種+[フィトスフィンゴシン]が加わって、キューティクルのすき間の脂質を補い、保水とはっ水性の回復を狙う多層設計になっています。ただ正直に言うと、これらの[セラミド]は配合が中〜下位=かなり少量ゾーンで、しかも「この3種を一緒に入れると髪のCMCがこう再生する」という直接のデータまでは見つけられませんでした。方向性は良いけれど、量ぶんは割り引いて読むのが正直なところです。

この成分の基礎を詳しく知りたい方は、セラミドの基礎知識もあわせてどうぞ。

糖脂質MELと、熱で結合する“ヒートリペア”メドウフォーム-δ-ラクトン

補修グループの中で、いちばん数値のはっきりしたデータを持っているのが[糖脂質](MEL=マンノシルエリスリトールリピッド)というバイオ由来の成分。傷んだ毛束の実験で、引張強度が122.0(無処理96.7)まで回復し、摩擦係数も下がって、電子顕微鏡でキューティクル構造が整うのが確認されています(出典5)。“髪の内側を補う”という設計の中では、いちばん裏づけがしっかりしている成分だと思います。

そしてユニークなのが[メドウフォーム-δ-ラクトン]。これはドライヤーやアイロンの熱をきっかけに、輪っか状の構造がひらいて髪のケラチンと結合し、流れ出た18-MEA(髪表面のはっ水成分)の代わりに表面のはっ水性を取り戻す“ヒートリペア”タイプです(出典6)。ただ乗せるだけより残りやすいのが特徴で、「夜にドライヤーで乾かすケア」と理屈がかみ合っているのが面白いところ。ちなみに、うるおいツヤを出す[ゼイン](トウモロコシ由来のタンパク)も、乾くと透明な皮膜で表面の凹凸を埋めてくれます(出典7)。

研究で分かっていること

糖脂質MELは傷んだ毛束で引張強度122.0(対照96.7)・摩擦係数の低下・キューティクル回復を確認(出典5)。PS-203は0.5%配合でパーマ毛の強度回復(出典4)。メドウフォーム-δ-ラクトンは熱で髪と結合してはっ水性を回復する“ヒートリペア型”(出典6)。いずれも毛束・in vitro/原料メーカーや特許のデータで、ヒト試験ではない点は割り引いて読む。

ありす

“補修”って言葉はふわっとしがちだけど、このシャンプーは「シリコンでコーティング」じゃなく「内側の脂質を補う」タイプ。とくに糖脂質と、熱を味方にするメドウフォーム-δ-ラクトンの組み合わせは、夜ドライヤーで乾かす人と相性がいい設計だなと思います💡

洗浄システムは本当にマイルド?成分表から読み解く洗い心地

補修成分の話が続きましたが、毎日使うシャンプーで一番大事なのは、やっぱり“洗い”の性格。ここは成分表の上位=配合量順で読める場所なので、けっこう正直に性格が分かります。洗浄剤は多い順に、こう並んでいます。

  • ①[ラウロイルメチルアラニンNa]……アミノ酸系のマイルドな主役。つっぱりにくい洗い上がり。
  • ②[オレフィン(C14-16)スルホン酸Na]……泡立ちと皮脂落としの“実働部隊”。アミノ酸系だけでは足りない洗浄力を補う本格派。
  • ③[コカミドプロピルベタイン]……両性成分でアニオンの刺激をやわらげ、泡を安定させる。

ここがこのシャンプーの“性格”を決めるところ。主役はマイルドなアミノ酸系なので硫酸系シャンプーよりやさしいのですが、2番目にしっかり洗えるオレフィンスルホン酸Naが入るので、純粋なグルタミン酸系のような“超マイルド”とはちょっと違います。界面活性剤どうしが混ざると刺激の主因になる成分が減る(混合ミセル)ことも分かっていて、ベタインの配合でうまくマイルド化はされています(出典8)。それでも総合すると「マイルド〜中くらいの洗浄力」というのが正直な位置づけ。皮脂やスタイリング剤が多めの人にはちょうどよく、逆に乾燥・敏感さん、色落ちを避けたい人は少し気にかけたいバランス、というわけです。

ありす

「アミノ酸系=とにかく優しい」と思って買うと、人によっては「あれ、意外としっかり洗える」と感じるかも。私は“やさしめだけど、ちゃんと洗える”ライン取りだと思います。ここが向き・不向きの分かれ目なので、次でまとめますね😊

正直に気になる点・向いてる人/確認したい人

正直に気になる点も、先にお伝えしておきます。ひとつは今お話しした洗浄力のバランスです。“超マイルド”を期待すると人によっては少し脱脂を感じるかもしれません。もうひとつは期待値の持ち方で、話題の“ナイトキャップセラム”は毛束の実験では良い結果でも、「寝ている間にどんどん補修される」ことを直接示すデータはありません。あくまで「摩擦や乾燥から守る設計」として受け止めるのが、がっかりしないコツだと思います。あとは香り(ネロリ&ピオニー)がしっかりめなので、無香・微香が好きな人は好みが分かれるかも。これらを踏まえて、相性を両面から整理します。

向いていそうな人

  • ダメージ・乾燥・パサつき・広がりが気になり、しっとりまとまる仕上がりが欲しい人
  • カラーやパーマ、熱ダメージ毛で、シリコンに頼らず“内側の脂質を補う”ノンシリコン補修を試したい人
  • 寝ぐせ・静電気・寝ている間の摩擦による広がりが気になる人(保護膜ポリマーの方向性が合う)
  • 硫酸系のきしみは苦手、でもアミノ酸系だけだと泡・洗浄力が物足りない人
  • パラベン・シリコン・鉱物油・合成着色料フリーの処方を選びたい人

使う前に確認したい人

  • とても脂性・スタイリング剤が多い頭皮:洗浄の実働はオレフィンスルホン酸Na頼みなので、皮脂が多い日は一度で落ちきらない感覚が出ることも。予洗い・二度洗いで調整を。
  • とても乾燥・敏感、色落ちを避けたい人:マイルド寄りでも“超マイルド”ではないので、頻度や地肌への当て方で様子を見て。
  • [コカミドプロピルベタイン]で過去にかぶれた経験がある人:接触アレルゲンとして知られるので(出典9)、心配ならパッチテストを。
  • 香りの好みがはっきりしている人:ネロリ&ピオニーの賦香はしっかりめ。
ありす

「合う・合わない」は良し悪しじゃなくて相性の問題。しっとりまとめたいダメージ毛さんにはハマりやすいし、逆にとにかく皮脂スッキリ派・超敏感派は洗浄力と香りだけ先にチェックしておくと安心だと思います👍

よくある質問(Q&A)

Q. 本当に「夜寝ている間に髪が補修」されるの?

A. 「補修」というより「守り」に近いです。目玉の[ポリクオタニウム-61]は、傷んだ髪に薄い膜を作って摩擦や静電気を抑える方向で働きます。毛束の実験ではその効果が良い方向に出ていますが、“睡眠中の摩擦”を直接検証したデータはありません。寝ぐせ・広がり・静電気が気になる人が、乾かして寝る前提で使うと理屈が合う、というイメージです。

Q. アミノ酸系シャンプーだから敏感肌でも大丈夫?

A. 主役はマイルドなアミノ酸系ですが、2番目にしっかり洗える[オレフィン(C14-16)スルホン酸Na]が入るので“超マイルド”ではありません。硫酸系よりはやさしい「マイルド〜中くらい」。とても敏感な人や色落ちを避けたい人は、洗う頻度や地肌への当て方で様子を見るのがおすすめです。[コカミドプロピルベタイン]でかぶれた経験がある人はパッチテストを。

Q. ノンシリコンだと軋まない?

A. このシャンプーは“シリコンで覆わない代わりに、内側の脂質を補う”設計。[糖脂質]や[メドウフォーム-δ-ラクトン]、[セラミド]類などで指通りとまとまりを出そうとしています。とはいえ仕上がりの好みは人それぞれなので、しっとり感が欲しい人は同シリーズのトリートメントと合わせて使うと、より狙いどおりになりやすいと思います。

ありす

最後に全体をぎゅっとまとめますね。“話題の成分の正体”がわかると、期待していい部分と、そこまで期待しすぎない部分の線引きがしやすくなると思います😊

まとめ

YOLU カームナイトリペア シャンプーを成分から見ると、看板の「ナイトキャップセラム」=[ポリクオタニウム-61]は、医療材料にも使われる“生体膜をまねたポリマー”で、ダメージ毛に守りの膜を作って摩擦・静電気・色落ちを抑える、方向性のしっかりした成分でした。ただし「睡眠中に補修」を直接示すデータはなく、あくまで“守りの設計”として受け止めるのが正直なところ。

洗浄はアミノ酸系ベースの「マイルド〜中くらい」、補修はシリコンに頼らず内側の脂質を補うノンシリコン設計で、糖脂質や熱で結合するヒートリペア成分など、夜のドライヤーケアと理屈が合う組み立てになっています。ダメージ・乾燥・広がりをしっとりまとめたい人と相性がよく、逆に皮脂スッキリ最優先・超敏感・無香派の人は洗浄力と香りだけ先に確かめておくと失敗しにくい、そんな一本だと思います。気になっていた人の“買う前の答え合わせ”になっていたらうれしいです😊

全成分と特徴

成分名役割特徴
ベース溶媒
ラウロイルメチルアラニンNa洗浄(主剤)アミノ酸系アニオン。つっぱりにくいマイルド洗浄
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na洗浄泡立ち・皮脂落としの実働。やや脱脂力あり
コカミドプロピルベタイン洗浄補助両性。刺激をやわらげ泡を安定
コカミドメチルMEA増泡・増粘泡を安定・増量し粘度を上げる
PCAイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油可溶化香料・油分の可溶化
ココイルグルタミン酸TEA洗浄補助アミノ酸系。弱酸性でマイルド
ポリクオタニウム-61保護膜(ナイトキャップセラム)MPC系の両性ポリマー。摩擦・静電気・退色を抑える
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)補修(CMC脂質)セラミド様ラメラを形成し内側の脂質を補う
セラミドNG補修(疑似CMC)ジヒドロスフィンゴシン+非OH脂肪酸型。キューティクル間脂質を補う
セラミドNP補修(疑似CMC)フィトスフィンゴシン+非OH脂肪酸型。保水・再はっ水に寄与
セラミドAP補修(疑似CMC)フィトスフィンゴシン+αOH脂肪酸型。3種の中でも保水力が高いタイプ
グリセリン保湿定番の吸湿保湿剤
スクワランエモリエント軽い油分でツヤ・すべり
ネムノキ樹皮エキス整肌(頭皮ケア)整肌・ハリ訴求の伝統的な植物エキス
チャボトケイソウエキス整肌(頭皮ケア)パッションフラワー由来。2025リニューアルで追加、頭皮の整肌・保湿
ハス花エキス整肌(頭皮ケア)保湿・整肌
ポリクオタニウム-10帯電防止カチオン化セルロース。指通り・帯電防止
メドウフォーム-δ-ラクトン補修(ヒートリペア)熱で髪と結合しはっ水性を回復
ゼイン皮膜・ツヤトウモロコシ由来タンパク。透明皮膜で凹凸を補整
糖脂質補修MEL。ラメラ膜で毛髪を補修(一次データが比較的明確)
DPG保湿・溶剤多価アルコール。保湿・エキスの可溶化キャリア
BG保湿・溶剤多価アルコール。保湿・防腐サポート
クエン酸pH調整弱酸性に整えキューティクルを引き締め
フィトスフィンゴシン整肌・補修頭皮の抗菌・保湿、疑似CMC補修に寄与
ベヘニルアルコール乳化安定高級アルコール。感触・安定性
トコフェロール酸化防止ビタミンE
EDTA-2Naキレート金属封鎖で品質・泡立ち安定
プロパンジオール保湿・溶剤多価アルコール。保湿・処方の安定化
ステアロイルラクチレートNa乳化・帯電防止ラメラ相で吸着しなめらかさに寄与
トリイソステアリン酸PEG-120メチルグルコース感触・乳化とろみ付け・使用感の調整
ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10感触・乳化乳化安定・とろみの調整
ココイルアルギニンエチルPCA帯電防止・補助アミノ酸由来カチオン。ポリマー定着のパートナーにも
フェノキシエタノール防腐パラベンフリー処方の防腐剤
安息香酸Na防腐パラベンフリー処方の防腐剤(フェノキシエタノールと併用)
香料賦香ネロリ&ピオニー

※配合の正確な順序・全項目は商品の全成分表示をご確認ください。配合量は非公開です。

アミノ酸系ベース洗浄/ノンシリコン/CMC・セラミド補修/保護膜ポリマー配合/パラベン・シリコン・鉱物油・合成着色料フリー

参考文献・出典

  1. 山本信幸ほか「新規ヘアケア素材としての疎水性リン脂質ポリマー自己会合体」日本化粧品技術者会誌 42(1):7-15, 2008.(毛束・in vitro/ポリクオタニウム-61の毛髪吸着・摩擦・製膜)DOI:10.5107/sccj.42.7 https://www.jstage.jst.go.jp/article/sccj1979/42/1/42_1_7/_article/ja
  2. CIR「Safety Assessment of Acryloyloxyethyl Phosphorylcholine Polymers(Final Report)」2022.(ポリクオタニウム-61を含む安全性評価・使用濃度)https://www.cir-safety.org/sites/default/files/FR_AcryloyloxyethylPhosphorylcholinePolymers_062022.pdf
  3. 石原一彦「生体膜構造をもつ高分子中の水の構造解析」コスメトロジー研究報告 Vol.5, 1997/Ishihara K. et al. J. Biomed. Mater. Res. 39:323-330, 1998.(MPC系ポリマーの水和・抗タンパク吸着)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9457557/
  4. 石井博治「アシルアミノ酸エステルの機能と応用」オレオサイエンス 4(3):97-103, 2004.(総説/毛束・PS-203で0.5%配合パーマ毛の強度回復)https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/4/3/4_97/_article/-char/ja/
  5. Morita T. et al. “Glycolipid Biosurfactants, Mannosylerythritol Lipids, Repair the Damaged Hair.” J. Oleo Sci. 59(5):267-272, 2010.(in vitro/毛束・糖脂質MEL)https://www.jstage.jst.go.jp/article/jos/59/5/59_5_267/_article
  6. 一丸ファルコス「メドウラクトン」技術資料(熱付与アミド結合説)https://www.ichimaru.co.jp/cosmetics/236/L’Oréal US Patent 11,679,070B2(メドウフォーム-δ-ラクトンのはっ水・カール保持データ)https://patents.google.com/patent/US11679070B2/en
  7. 天然ゼインによる毛髪補修 US Patent Application 20050129652A1(引張強度+17.6%・ウェット櫛通し-15.3%)https://patents.google.com/patent/US20050129652A1/en
  8. CIR「Sodium C14-16 Olefin Sulfonate」安全性評価/Ananthapadmanabhan K.P. et al. “Cleansing and moisturizing.” Dermatol Ther 17:16-25, 2004.(洗浄剤の刺激・混合ミセルによるマイルド化)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14728695/
  9. Jacob S.E. & Amini S. “Cocamidopropyl Betaine.” Dermatitis 19(3):157-160, 2008.(コカミドプロピルベタインの接触アレルゲン性)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18627690/
  10. ヘアケア成分データベース「ヘアケア図鑑」ポリクオタニウム-61(ヘアミスト・洗い流さないトリートメント等での配合実績)https://db.a-w-a.co.jp/ingredients/poly-kuotaniumu-6-1/
  11. @cosme「アレスカラーダーク アッシュブラウンシャンプー/トリートメント」全成分表示(ポリクオタニウム-61配合・色持ち訴求の例)https://www.cosme.net/variations/989436/
  12. Toda K. et al. “Passionflower Extract Induces High-amplitude Rhythms without Phase Shifts in the Expression of Several Circadian Clock Genes in Vitro and in Vivo.” Int. J. Biomed. Sci. 13(2):55-65, 2017.(マウス・細胞実験/チャボトケイソウエキスの時計遺伝子発現・睡眠改善)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5542920/
  13. オリザ油化「パッションフラワーエキス」原料資料(精神的QOL・活力感改善の二重盲検試験)https://www.e-expo.net/materials/012405/0068/index.html
ありす
コスメコンシェルジュ

美容、メイク、おしゃれ等にはまっている20代の3児のママ。 コスメレビュー、コスメ成分解析、コスメサブスク、ファッションレンタルなどの情報を発信しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です