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保湿コスメの棚でよく見かける[セラミド]。「乾燥に効くらしい」というイメージはあっても、実際にはどんな成分なのか、パッケージの文字だけではなかなか分かりませんよね。今日は、できるだけやさしい言葉で[セラミド]の正体と選び方を一緒に整理していきます。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
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ひとことで言うと

肌のいちばん外側にある「角層」は、レンガを積み重ねた壁のようなつくりをしています。レンガにあたるのが角層の細胞、そのすき間を埋めているのが[セラミド]などの脂質。レンガとレンガをつなぐ「モルタル(接着剤)」のような役割です。モルタルがしっかりしていれば、壁の中の水分は逃げにくく、外からの刺激も入りにくくなります。[セラミド]は、この“モルタル”の主成分なんです。
セラミドはどんな成分?
この“モルタル”にあたる脂質のうち、重さにしておよそ半分を占めているのが[セラミド]です。残りは[コレステロール]や脂肪酸が受け持っています。セラミドひとつだけで壁ができているわけではなく、何種類かの脂質が力を合わせてバリアを作っている、とイメージしてもらうと分かりやすいと思います(この“仲間”の話は、記事の後半でおまけとして触れますね)。

セラミドが足りないと何が起きる?
セラミドが減ると、レンガの壁のすき間が空いてしまうようなイメージです。水分が逃げやすくなり、外からの刺激も受けやすくなります。乾燥やアトピー傾向がある肌では、見た目に問題がなさそうな部分でも角層のセラミド量が少ないという報告があり(出典1)、これが「乾燥肌・ゆらぎ肌はセラミド不足」と言われる理由のひとつです。
セラミドの種類—パッケージの表示名で見分ける
[セラミド]とひとくちに言っても、実は何種類かのタイプがあります。全成分表示に書かれている名前で、おおまかに見分けられます。
| タイプ | 表示名の例 | 特徴 |
| ヒト型 | セラミドNP、セラミドAPなど(アルファベット付き) | 肌にもとからあるセラミドと同じ形。研究データが比較的多い |
| 擬似セラミド(合成) | セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドなど | ヒト型に似せて作られた合成品。安定していて続けやすい価格帯になりやすい |
| 植物性 | グルコシルセラミド、コメヌカスフィンゴ糖脂質など | 糖がついた「前段階」の成分。ヒトでのデータはまだ少なめ |

どれが一番優れているというより、なじみやすさ・安定性・価格のバランスで選ばれているタイプだと思ってください。「ヒト型じゃないとダメ」と思い込む必要はありません。
塗ると実際どのくらい効果があるの?
気になるのは「実際どのくらい効果があるの?」というところですよね。セラミドクリームを塗った試験では、24時間後の角層の水分量が市販の保湿剤3品より高くなり、TEWL(肌から逃げる水分の量)も下がったという報告があります(出典3)。アトピー傾向のある子どもたちがセラミド中心の保湿剤を3週間続けたところ、多くの子で肌の症状スコアが改善したという報告もあります(出典4。ただし比較する対照群のない試験なので、参考程度に見てください)。
まとめると、セラミドを塗ることで「バリアの数値(水分量やTEWL)が良くなる」というデータはしっかりある一方、湿疹のような肌トラブルそのものを治す薬ではありません。実際、症状の重さそのものはプラセボと差がつかなかったという試験も報告されています(出典5)。保湿剤としての実力として捉えるのが誠実だと思います。
おまけ:セラミドは仲間と一緒がベター
ちょっとした豆知識として。動物実験では、セラミドだけを単独で塗ってもバリアの回復はいまひとつで、[コレステロール]や脂肪酸と一緒に使ったときにいちばんうまく回復した、という報告があります(出典2)。とはいえ、日々のスキンケアでそこまで難しく考える必要はありません。「セラミドの近くに[コレステロール]や脂肪酸、油分が入っていると、より力を発揮しやすい」——このくらいの豆知識として覚えておけば十分です。
よくある誤解
誤解1:セラミドを塗ればすぐ自分のセラミドが増える
言い切るのは行きすぎです。基本は「外から補ってバリアを助ける」というイメージ。塗ったセラミドが、そのまま自分のセラミド合成を増やすことを直接示した試験は確認できていません。
誤解2:高いヒト型でないと意味がない
擬似セラミドにも、ヒトを対象にした試験データがあります。価格が控えめだから効果も控えめ、というわけではありません。安定していて続けやすいことも、保湿剤にとっては立派な性能です。
選び方のポイント(3つ)
セラミドを選ぶときの3つのコツ
- タイプにこだわりすぎない。ヒト型・擬似・植物性、どれも優劣より特徴の違い
- 剤形はクリーム・乳液が有利。セラミドは油性寄りの成分なので、油分のある剤形のほうが素直に含ませやすい
- 続けやすさで選ぶ。濃度は非公開なことが多いので、無理なく続けられる価格・使用感かも大事な基準
まとめ
[セラミド]は、角層のレンガを支える“モルタル”のような成分。乾燥やゆらぎが気になる肌では、実際にこのセラミドが減っていることが研究で確認されています。外から補うことでバリアの数値が整うデータもしっかりあります。
タイプにこだわりすぎず、剤形や続けやすさで選ぶ。それだけで、じゅうぶんセラミドの良さを活かせると思います。
実際の製品で擬似セラミドがどう組まれているかは、こちらで全成分から読み解いています。あわせてどうぞ。【成分解析】キュレル 潤浸保湿 フェイスクリーム/ヒト型セラミド4種を配合したクレンジングはこちら:【成分解析】乾燥さん 薬用保湿力泡クレンジング/「水を抱える」担当の成分については [ヒアルロン酸]とは?分子量で変わる働き・種類・選び方 で解説しています。
参考文献・出典
- Imokawa G. ほか「Decreased level of ceramides in stratum corneum of atopic dermatitis: an etiologic factor in atopic dry skin?」Journal of Investigative Dermatology, 1991;96(4):523-526.(症例対照研究, PMID:2007790):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2007790/
- Man MQ, Feingold KR, Elias PM「Exogenous lipids influence permeability barrier recovery in acetone-treated murine skin」Archives of Dermatology, 1993;129(6):728-738.(動物実験, PMID:8507075):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8507075/
- Spada F, Barnes TM, Greive KA「Skin hydration is significantly increased by a cream formulated to mimic the skin’s own natural moisturizing systems」Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 2018;11:491-497.(プラセボ対照ヒト試験, PMID:30410378):https://doi.org/10.2147/CCID.S177697
- Chamlin SL. ほか「Ceramide-dominant barrier repair lipids alleviate childhood atopic dermatitis」Journal of the American Academy of Dermatology, 2002;47(2):198-208.(非対照の前後比較, PMID:12140465):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12140465/
- Spada F. ほか「A daily regimen of a ceramide-dominant moisturizing cream and cleanser restores the skin permeability barrier in adults with moderate eczema: A randomized trial」Dermatologic Therapy, 2021;34(5):e14970.(無作為化プラセボ対照試験, PMID:33984185):https://doi.org/10.1111/dth.14970
![[セラミド]とは?種類・働き・選び方のアイキャッチ](https://beauty-trendblog.com/cosmekaiseki/wp-content/uploads/2026/07/ceramide-eyecatch-1-1024x538.png)
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