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花王のソフィーナから、2026年8月8日に新ブランド「SOFINA BASIC+(ソフィーナ ベーシックプラス)」が誕生しました。第1弾は『うるおいターボ化粧水』と『うるおいターボ乳液』の2品。化粧水は本体160mL・BIGポンプタイプ320mL・レフィル150mLの3種類が用意されています(出典1)。
気になるのはやっぱりこのキャッチコピー。「自発吸水テクノロジー」——空気中の水分を取り入れる、と言われると、え、そんなことできるの?と思いますよね。正直に言うと、私も最初に見たときは「うまいこと言うなあ」くらいの気持ちで眺めていました。
でも花王は、発売告知の5日前にこの考え方の土台になる基盤研究「Water Capturing Skin(捕水肌)」も別途発表しています(出典2)。今日はこの化粧水を、①メーカーが何と言っているか ②全成分表から確認できることは何か ③研究データはどこまで分かっているか、の順に見ていきますね。

「空気中の水分を取り入れる」と聞くと身構えますが、公式が語っているのは技術ブランド名としての説明まで。どの成分がその役目なのかはまだ明かされていません。分かっている部分とこれからの部分を切り分けて読むのが、この化粧水の楽しみ方だと思います。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
ひとことで言うと

ひとことで言うと、「空気中の水分を取り入れる」という新しい切り口を掲げつつ、中身はとても真っ当な保湿化粧水です。技術の分子レベルの仕組みは公式が明かしていないので、そこは「まだ分からない」と正直に言うしかありません。ただ全成分を見ると、ケラチン線維に着目したタンパク質保水成分4種、花王が長く育ててきた疑似セラミド系のセラミドケア成分2種、そして上位にずらりと並ぶ多価アルコールと、保湿の土台がしっかり積んであります。「1,000円以上2,000円未満」の新・中価格帯でこの構成なら、私はかなり良心的だと思いました。
このアイテムのポイント
基本情報

| ブランド | SOFINA BASIC+(ソフィーナ ベーシックプラス)/花王 |
| 価格・容量 | 本体160mL/BIGポンプタイプ320mL/レフィル150mL(ノープリントプライス。花王は「1,000円以上2,000円未満」の新・中価格帯と説明。参考:公式EC表示はBIGポンプ320mL 2,750円、レフィル150mL 1,210円) |
| 発売日 | 2026年8月8日 |
SOFINA BASIC+はどんなブランド?
ブランドページの冒頭には、こんな言葉が置かれています。「人類よ、渇きを超えてゆけ。人類が進化の過程で備えてきた、肌の角層。それは、誰もが持つうるおいの基盤であり、肌本来の美しさを引きだす可能性を秘めている」(出典3)。
ちょっと壮大ですが、言っていることはシンプルで、角層(肌のいちばん外側の層)のうるおいをど真ん中のテーマに据えたブランドですよ、ということ。スキンケアで届く範囲は基本的にこの角層までなので、そこに絞って作りますという宣言は、私はむしろ誠実だと思います(このあたりの話は化粧品の「浸透」はどこまで本当?にまとめています)。
もうひとつ特徴的なのが価格の置き方です。花王は発売リリースで「”新・中価格帯”スキンケア市場を開拓する」と明言していて、その価格帯を「1,000円以上2,000円未満」と定義しています(出典1)。プチプラでもデパコスでもない、その間を狙って設計されたブランドということですね。
ラインは化粧水と乳液の2品。化粧水には「自発吸水テクノロジー」、乳液には「高浸透セラミドケアテクノロジー」と、それぞれ別の技術名が付いています(出典1)。この記事で扱うのは化粧水のほうです。

テーマを角層のうるおい一本に絞って、価格も新・中価格帯に置く。やることを絞ったぶん中身にお金をかけた、という作りに見えます。レフィルとBIGポンプがあるのも、続けて使ってもらう前提なんだなと感じました。
自発吸水テクノロジーとは?──「空気中の水分を取り入れる」という発想

メーカーが言っていること
公式の記載は、この一文に集約されます。「SOFINA独自開発の自発吸水テクノロジーで空気中の水分を取り入れ、水質感ベールが持続」(出典3・出典4)。
これまでの保湿は「うるおいを与えて、閉じ込める」が基本の考え方でした。化粧水で水分と保湿成分を与え、乳液やクリームの油分でフタをする。それに対して自発吸水が言っているのは、肌の上に置いたものが空気中から水分を引き寄せてくるという方向です。守るのではなく、集めにいく。ブランドコンセプトの「渇きを超えてゆけ」という言葉とも、ちゃんと地続きになっています。
実はこれ、まったく突飛な話ではありません。[グリセリン]をはじめとする保湿成分の多くは「吸湿性」を持っていて、湿度のある空気から水分を引き込む性質があります。花王が新しいと言っているのは、その現象を単一の成分ではなく組み合わせで設計するという部分です。
全成分表から読み取れること
では、どの成分が「自発吸水」を担っているのか。ここが正直なところ、公式ではまだ名指しされていません。ブランドページ・商品ページ・2本のニュースリリース・公式ECのどこを見ても、技術ブランド名としての紹介にとどまっていました。
成分表を見ると、[水]に続いて[DPG][グリセリン][BG][ジグリセリン][PEG-32]と、吸湿性の高い多価アルコールが5つ並んでいます。処方全体としてここが一端を支えている可能性はあると思いますが、これは私の推測で、メーカーがそう説明しているわけではありません。そこは分けて読んでいただけたらうれしいです。

「どの成分がやっているの?」の答えは、今のところ公式にありません。ここで勝手に成分を名指しして解説してしまうと、それはもう解析ではなく想像なので、私は「まだ非公開」と書いておきます。続報が出たら追記しますね。
同時発表の基盤研究「Water Capturing Skin(捕水肌)」

発売告知の5日前、2026年6月19日に花王が発表したのが、この技術の土台と思われる基盤研究です(出典2)。
出発点は天然保湿因子(NMF)。角層の中で水分を抱えているアミノ酸・糖・ミネラルの集まりのことで、これまでは「乾燥するとNMFが減ってしまう」という語られ方が中心でした。花王が着目したのは、NMFは単一の物質ではなく、複数の物質の組み合わせで機能しているという点。そして「特定の組み合わせかつ特定の混合比」のときに、粉体が液化するほど強く水分を引き寄せる現象が起きる組成を見つけた、と報告しています(出典2)。
研究で分かっていること
花王は20〜40代の日本人男女3名の前腕内側に製剤を塗り、特殊なテープで角層を採取して、ATR-IR分光分析法という手法で「タンパク質あたりの水分量(含水比)」を可視化しました。塗布直後・3時間後・8時間後に測定したところ、比較製剤では時間とともに角層の水分量が下がっていったのに対し、水分を引き寄せる組成を含む水溶液では、塗布後に水分量が増えていったとのこと。さらにこの水溶液は、バリア機能を高める成分を含んでいないのに、肌からの水分の蒸発(TEWL)も抑えられていたと報告されています(出典2)。※対象者3名の自社試験で、学会発表・査読論文・特許出願についての記載はリリースにありません。
「塗ったあと、時間が経つほど角層の水分が増えていく」というのは、保湿の常識からするとかなり面白い結果だと思います。ふつうは塗った直後がピークで、あとは下がっていくものなので。
ただし、押さえておきたい点が2つあります。1つは、この研究で使われた物質名と混合比そのものは非公開だということ。もう1つは、この研究の組成と、商品に配合されている「タンパク質保水成分」4種が同じものだとは、花王はどこにも書いていないということです。発表の時期が近いのでつい結びつけたくなりますが、ここは慎重にいきますね。

3人での予備的なデータなので、これだけで「効きます」とは言えません。それでも、どこに塗って・どう採って・何時間後に何を見たのかまで具体的に開示しているのは、私は誠実な出し方だと思います。数字がそろうのを楽しみに待ちたいです。
角層の2大必須ケア処方|タンパク質保水成分4種+セラミドケア成分2種

ここからが、成分表で具体的に追いかけられるパートです。花王はこの化粧水の処方を「角層の2大必須ケア」と呼んでいて、中身は2本柱になっています(出典3)。
角層をレンガの壁にたとえると、レンガ本体が角層細胞、その中にぎっしり詰まっているのが「ケラチン」というタンパク質です。そしてレンガとレンガのすき間を埋めるモルタルにあたるのが細胞間脂質、いわゆるセラミドですね。タンパク質保水成分がレンガの中、セラミドケア成分がすき間側を担当している、という分担になります。
タンパク質保水成分|セリン・スクロース・コハク酸ジグリコールグアニジン・塩化Na
公式は「ケラチン線維の保水機能に着目した、うるおいを保つケア」と説明していて、中身はこの4つ(出典3)。全成分表では8〜11番目に固まって並んでいます。
- [セリン](8番)…天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸のひとつ。NMFの遊離アミノ酸のなかでも比率が高い成分として知られていて、角層の水分保持に関わります。
- [スクロース](9番)…いわゆるショ糖。分子のなかに水酸基(OH基)をたくさん持っていて、周りの水分子を抱え込みやすい性質があります。
- [コハク酸ジグリコールグアニジン](10番)…ケラチン線維に水分を抱え込ませることでうるおいを保つ、という設計の保湿成分。この処方のいちばん個性的な部分です。
- [塩化Na](11番)…いわゆる食塩。NMFにもミネラル類は含まれていて、浸透圧を介して角層の水分保持に関わると考えられています。
一つひとつを見ると、アミノ酸・糖・ミネラルと、どれも珍しい成分ではありません。むしろNMFそのものを構成しているような、ごく基本的な物質ばかりです。おもしろいのは、それを「ケラチン線維の保水」というひとつの切り口でまとめて設計しているところ。単独の高級成分に頼るのではなく組み合わせで効かせるという発想は、さきほどの基盤研究の考え方とも方向性が重なります(組成が同一だと公式に書かれているわけではない、というのはさきほどのとおりです)。
なかで一番聞き慣れないのが[コハク酸ジグリコールグアニジン]だと思います。この成分は花王グループのなかで横断的に使われていて、カネボウの「スキン ハーモナイザー」でも、キシリトール・アミジノプロリンと組み合わせた複合保湿成分「ケラトモイスチャーコンプレックス」として採用されています(出典5)。年をまたいで別ブランドでも使い続けているというのは、社内での手応えのあらわれと見ていいと思います。

ざっくり言うと、レンガの中身(ケラチン)に水を抱えさせるチームです。アミノ酸・糖・塩と素朴な顔ぶれですが、NMFがもともとそういう組み合わせでできていることを思えば、とても理にかなった並びだと思います。
セラミドケア成分|セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド・ユーカリ葉エキス
もう1本の柱がセラミド側です。化粧水には[セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド](7番)と[ユーカリ葉エキス](12番)の2つが入っています(出典3)。
[セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド]は、花王が長く育ててきた疑似セラミド(合成セラミド)で、SL-Eという通称で知られる成分です。肌にもともとあるセラミド1を手本に設計されていて、角層の細胞と細胞のすき間を埋める細胞間脂質と似た働きをするとされています。キュレル 潤浸保湿 フェイスクリームなど、同社の保湿ラインでもおなじみですね。セラミドの種類ごとの違いはセラミドとは?種類・働き・選び方にまとめています。
この成分については2000年代前半から花王が報告しているとされているのですが、今回、査読誌の原著論文までは特定できませんでした。ただ、20年以上にわたって同社の主力保湿ブランドで使われ続けていること自体が、実用面での蓄積を物語っていると思います。7番目という位置に入っているのも、この処方でセラミドケアがおまけ扱いではないことの表れですね。
もうひとつの[ユーカリ葉エキス]は、表皮でのセラミド合成を後押しする働きが報告されている成分です。つまりこの化粧水は、外から似たものを補う(セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド)だけでなく、肌自身がセラミドを作る側にも働きかけるという二段構えの設計になっている、ということ。こちらも一次文献までは今回たどり着けませんでしたが、補う成分と作るのを助ける成分を組み合わせるという設計そのものは、しっかり筋が通っています。

セラミド側は「似たものを足す」+「作るのを助ける」の二段構え。この価格帯の化粧水でここまで組んでくるのは、正直かなり手厚いと思います。
保湿ベースにも厚みあり|上位に並ぶ多価アルコール
全成分は配合量の多い順(1%以下は順不同)で表示されます。本品は医薬部外品ではなく化粧品なので、上位の並びから配合量のだいたいの傾向を読むことができます。
[水]に続く2〜6番目は[DPG][グリセリン][BG][ジグリセリン][PEG-32]。全部が保湿・溶剤系の多価アルコールです。
- [DPG](2番)…周囲から水分を引き込む、化粧水では定番の保湿剤。
- [グリセリン](3番)…保湿剤の代表格。NMFの構成物質のひとつでもあり、角層の柔軟性を保ちます。
- [BG](4番)…べたつきにくい保湿剤。防腐剤(フェノキシエタノール)の効きを助ける役目も兼ねます。
- [ジグリセリン](5番)…グリセリンより保水力が高いとされる多価アルコール。コクのある使用感にもつながります。
- [PEG-32](6番)…保湿・可溶化。他の成分をなじませて処方を安定させる役目も持っています。
「うるおいターボ」という商品名から想像するとろみのある感触は、このあたり、とくに[ジグリセリン]が効いていそうです。話題性のある成分だけでなくベースの保湿にもきちんと厚みを持たせているのは、私はいちばん好感を持ったところでした。
さらに13番の[チューベロース多糖体]と14番の[プルラン]という2つの多糖類が、肌の上に薄い膜をつくる役割で入っています。水分を抱えるチーム(8〜11番)、セラミドを整えるチーム(7・12番)、膜をつくるチーム(13・14番)と、役割ごとにきれいに人員が配置されている印象です。

新しい技術の話に目が行きがちですが、化粧水の使い心地を決めるのは結局この上位の並びです。ここが手抜きされていないのが、私はいちばん安心できるポイントでした。
注目成分ピックアップ|月下香から採れるチューベロース多糖体
個人的に「お、入っているんだ」と思ったのが13番の[チューベロース多糖体]です。月下香(チューベロース)という、夜に甘い香りを放つ花の花弁から得られる多糖体で、素材のストーリーがちょっと素敵な成分でもあります。
水になじみやすく、温度変化に強いやわらかい膜を肌の上につくることで、乾燥や寒さから肌を守るとされる成分です。ヒアルロン酸やキサンタンガムと比べた保護効果の検証報告も紹介されているのですが、原著までは今回たどり着けなかったので、数値は載せずに「そういう位置づけの成分」とだけ書いておきますね。
地味ですが、空気が乾く季節にちゃんと仕事をするタイプ。「空気中の水分を取り入れる」という技術の話とは別に、肌の上にうるおいをとどめる係も用意されているのは、処方としてバランスがいいと思います。

月下香の花弁からとれる、膜づくりの成分。派手さはないけれど、エアコンで乾いた部屋にいる日ほどありがたく感じるタイプだと思います。
正直に気になる点
主役の技術の中身が、まだ公開されていない
何度か書いてきましたが、「自発吸水テクノロジー」がどの成分・どんな仕組みで成り立っているのかは、現時点で公式に出ていません。ネーミングのインパクトが大きいぶん、中身まで知りたい人にはもどかしい状態だと思います。
これは「怪しい」という話ではなくて、発売されたばかりで情報がまだ出そろっていないという現在地の話です。花王は基盤研究をわざわざ別のリリースで出すくらいには開示に前向きな会社なので、続報は期待していいと思っています。
裏づけの研究データは、まだ予備的な段階
基盤研究(出典2)は対象者3名の自社試験で、学会発表・査読論文・特許についての記載はリリースにありません。しかも、その研究で使われた組成と製品の「タンパク質保水成分」4種が同じものだとは公表されていない。研究発表と製品発表を、そのままイコールでつなげないほうがいい段階です。
できるのは「保湿」。美白やシワ改善の製品ではない
本品は医薬部外品ではなく化粧品です。有効成分の欄はないので、言えるのは肌にうるおいを与える・保つところまで。シミやシワそのものに働きかける製品ではありません。逆に言えば、その手前の「乾燥をどうにかしたい」に用途を絞って設計された1本だと受け取るのが自然だと思います。

気になる点をまとめると「技術の中身は続報待ち」「データはまだ予備的」「できるのは保湿」の3つ。処方そのものにケチをつけるところは、正直あまり見当たりませんでした。
こんな人に向いている/確認したい人
🙆♀️ 向いていそうな人
- 乾燥でつっぱる・時間が経つとカサついてくる、が一番の悩みという人
- とろみ・コクのある化粧水が好きな人(多価アルコールが手厚い処方です)
- 無香料・無着色・パラベンフリー・アルコールフリーの設計を選びたい人(出典4)
- プチプラとデパコスの間の価格で、角層ケアに絞った処方を試してみたい人
🔍 事前に確認したい人
- 「自発吸水」の仕組みまで理解して納得してから買いたい人 → 分子レベルの説明は公式にまだ出ていません
- 美白・シワ改善など、はっきりした効能を求めている人 → 本品は化粧品で、有効成分は配合されていません
- さっぱり軽い化粧水が好きな人 → 多価アルコールが厚い処方なので、とろみのある感触になります

「乾燥をなんとかしたい」で選ぶとかみ合って、「話題の新技術ですごいことが起きる」で選ぶと肩透かしかもしれません。期待の置きどころさえ合わせれば、価格に対して満足度の高い1本だと思います。
よくある質問
Q. 「空気中の水分を取り入れる」って、本当にそんなことが起きるの?
A. 空気中の水分を引き込む性質(吸湿性)を持つ成分自体は、[グリセリン]をはじめ化粧品では珍しくありません。花王が新しいと言っているのは、単一の成分ではなく複数の物質を特定の組み合わせ・比率にすることで、その力を強く引き出せる組成を見つけた、という部分です(出典2)。原理としてあり得る話で、裏づけはこれから、というのが今の現在地だと思います。あくまで私の推測ですが、空気側の水分に頼るぶん、湿度がとても低い環境では条件に左右される可能性はありそうです。
Q. 同時発売の乳液とセットで使ったほうがいいですか?
A. 『うるおいターボ乳液』は化粧水とは別の「高浸透セラミドケアテクノロジー」という技術名で、セラミドケア成分には共通の[セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド]が使われています(出典1・出典3)。ライン使いを前提に組まれているのは間違いなさそうです。ただ化粧水単体でも保湿ベースは十分に厚いので、まずは化粧水から試して、物足りなければ乳液を足す、という順番でいいと思います。
Q. 敏感肌でも使えますか?
A. 無香料・無着色・パラベンフリー・アルコールフリー(出典4)で、エタノールも配合されていません。全体としては保湿剤・多糖類・pH調整剤が中心の穏やかな構成です。ただ[ユーカリ葉エキス]という植物エキスが入っているので、植物由来の成分で反応が出たことのある方は成分表を確認してからのほうが安心。心配な方は腕の内側で試してから顔に使ってくださいね。
まとめ

最後にまとめますね。SOFINA BASIC+ うるおいターボ化粧水は、「空気中の水分を取り入れる」自発吸水テクノロジーを掲げた新ブランドの第1弾。ただし技術の中身は公式にまだ非公開で、裏づけの基盤研究も3名での予備的なデータです。一方、成分表から確認できる部分はとても堅実で、ケラチン線維に着目したタンパク質保水成分4種+疑似セラミド系のセラミドケア成分2種、そして上位に厚く積まれた多価アルコール。角層のうるおいというテーマに、内側(ケラチン)と外側(細胞間脂質)の両方から手を打っています。
キャッチコピーの新しさに惹かれて手に取ると、「で、結局どういう仕組みなの?」がもやっと残るかもしれません。でも、「1,000円以上2,000円未満」の新・中価格帯で角層ケアの基本をここまで丁寧に組んだ化粧水、と受け取れば、私はじゅうぶん納得のいく1本だと思います。
技術の詳細や研究の続報が出てきたら、この記事にも追記しますね。
全成分と特徴
| 成分名 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| 水 | 基剤 | 処方のベースとなる精製水 |
| DPG | 保湿・溶剤 | 周囲から水分を引き込む定番の多価アルコール |
| グリセリン | 保湿 | 保湿剤の代表格。NMFの構成物質のひとつでもある |
| BG | 保湿・防腐助剤 | べたつきにくい保湿剤。防腐剤の効きを助ける働きも兼ねる |
| ジグリセリン | 保湿 | グリセリンより保水力が高いとされ、コクのある感触につながる |
| PEG-32 | 保湿・可溶化 | 他の成分をなじませ、処方を安定させる役割も持つ |
| セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド | セラミドケア成分 | セラミド1をモデルにした疑似セラミド(通称SL-E)。細胞間脂質に近い働き |
| セリン | タンパク質保水成分 | NMFを構成するアミノ酸。遊離アミノ酸のなかでも比率が高い |
| スクロース | タンパク質保水成分 | ショ糖。分子内の水酸基が多く、水分子を抱え込みやすい |
| コハク酸ジグリコールグアニジン | タンパク質保水成分 | ケラチン線維に水分を抱えさせる設計。花王グループで横断的に採用 |
| 塩化Na | タンパク質保水成分 | ミネラル系の保水補助。浸透圧を介して角層の水分保持に関わる |
| ユーカリ葉エキス | セラミドケア成分 | 表皮でのセラミド合成を後押しする働きが報告されている |
| チューベロース多糖体 | 保湿皮膜 | 月下香の花弁由来。温度変化に強いやわらかい膜をつくるとされる |
| プルラン | 保湿皮膜 | 微生物由来の多糖類。薄い被膜でなめらかな肌ざわりに整える |
| PEG-11メチルエーテルジメチコン | 乳化 | シリコーン系の乳化剤。処方をなめらかに均一化する |
| カルボマー | 増粘 | とろみを出しつつ、他の成分を均一に分散させる |
| キサンタンガム | 増粘 | 微生物由来の増粘多糖類。とろみと使用感を安定させる |
| (アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー | 増粘・乳化安定 | テクスチャーの均一性を保つ高分子 |
| イソセテス-20 | 可溶化 | 油性成分を水になじませる働き |
| ステアロイルメチルタウリンNa | 乳化・分散 | 乳化と分散を助ける界面活性剤 |
| 水酸化K | pH調整 | カルボマーなどの増粘剤を中和してとろみを安定させる |
| リン酸Na | pH調整 | 処方のpHを肌になじみやすい範囲に保つ |
| リン酸2Na | pH調整 | リン酸Naと組み合わせてpHを緩衝する |
| EDTA-2Na | 金属イオン封鎖 | 微量金属イオンを捕捉し、変色や品質劣化を防ぐ |
| フェノキシエタノール | 防腐 | 広く使われる汎用の防腐剤。BGとの併用が一般的 |
※配合の正確な順序・全項目は商品の全成分表示をご確認ください。配合量は非公開です。
特性タグ:保湿/角層ケア/疑似セラミド配合/無香料/無着色/パラベンフリー/アルコールフリー
参考文献・出典
- 花王株式会社 ニュースリリース「『SOFINA BASIC+(ソフィーナ ベーシックプラス)』を新発売」(2026年6月24日/発売日・ラインナップ・容量・”新・中価格帯”の定義・化粧水/乳液それぞれの搭載技術名):https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2026/20260624-001/
- 花王株式会社 ニュースリリース「Water Capturing Skin(捕水肌)技術を構築」(2026年6月19日/NMFの組み合わせによる吸湿現象の発見、20〜40代日本人男女3名を対象としたATR-IR分光分析法による角層含水比・TEWLの評価。自社試験):https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2026/20260619-001/
- 花王 SOFINA BASIC+ 公式ブランドページ(ブランドコンセプト「人類よ、渇きを超えてゆけ」・自発吸水テクノロジーの説明・角層の2大必須ケア処方とタンパク質保水成分/セラミドケア成分の内訳):https://www.kao-kirei.com/ja/official/sofina-basic/
- 花王 SOFINA BASIC+ 公式 商品詳細ページ(うるおいターボ化粧水の全成分表示・使い方・無香料/無着色/パラベンフリー/アルコールフリーの記載・公式EC表示価格):https://www.kao-kirei.com/ja/official/sofina-basic/products/
- カネボウ化粧品 ニュースリリース「スキン ハーモナイザー」(2023年12月13日/複合保湿成分「ケラトモイスチャーコンプレックス」=コハク酸ジグリコールグアニジン・キシリトール・アミジノプロリン):https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2023/20231213-001/

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