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アンファーの「スカルプD ボーテ」は、男性向けスカルプケアで知られるスカルプDの女性ライン。2019年4月17日の全面リニューアルで今の形になり(出典6)、2025年8月5日にはブランドコンセプトそのものが刷新されました(出典1)。今回はそのなかの『薬用スカルプシャンプー モイスト』350mLを、全成分から見ていきますね。
刷新でいちばん目に見えて変わったのが、キー成分の呼び名です。これまで「ソイセラム」と呼ばれていた豆乳発酵液が「エストソイセラム」になり、大豆の胚芽を通常の8倍の時間をかけて発酵させ、イソフラボンの抽出量を従来品の約2倍に高めたという説明が前面に出るようになりました(出典1・2)。
正直に言うと、私はこういう「独自成分」の説明を読むとき、まず「その原料の話がどこまで公開されているか」を見にいきます。アンファーは自社サイトに研究レポートを一次データ付きで置いている、わりと珍しい会社。今回は ①メーカーが何と言っているか ②全成分表で確認できること ③研究でどこまで分かっているか、の順に読んでいきます。

エストソイセラムは名前こそ新しいのですが、原料としての研究は10年以上前から公開されています。読みどころは「どのデータが、どの製品のものなのか」をていねいに切り分けるところだと思います。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
ひとことで言うと

ひとことで言うと、独自成分エストソイセラムの原料研究に厚みがあって、洗浄まわりも素直にやさしく組まれた、大人の頭皮向けの薬用シャンプーです。ただし公開されている研究データは「豆乳発酵液」という原料そのもののもので、しかも育毛剤に近い使い方での試験。洗い流すシャンプーでそのまま同じことが起きるとは言えません。毎日の実感として効いてくるのは、かゆみ・フケを防ぐ有効成分と、[ヒアルロン酸ナトリウム][加水分解ケラチン][加水分解シルク][シロキクラゲ多糖体]といった保湿の層の厚さのほうだと感じています。
このアイテムのポイント
- [豆乳発酵液](エストソイセラム)は、大豆の胚芽を24時間=通常の8倍かけて発酵させ、イソフラボン抽出量を従来比約2倍に高めた独自原料(出典1・2)。全成分でも「その他の成分」の筆頭に置かれています。
- 有効成分は[グリチルリチン酸ジカリウム]と[酢酸DL-α-トコフェロール]。かゆみ・フケ・ニオイを防ぐ王道の2本立てで、他社の薬用シャンプーでも広く使われるポピュラーな組み合わせです。
- サルフェート(硫酸系)不使用で、洗浄はアミノ酸系・ベタイン系が中心。保湿・毛髪補修の成分も層が厚く、乾燥ぎみの頭皮とパサつく髪の両方に向いた設計です。
基本情報

| ブランド | スカルプD ボーテ(アンファー株式会社/ANGFA) |
| 価格・容量 | 350mL/4,500円前後(税込)※2025年8月のブランド刷新時の公式価格表記は4,300円(税込) |
| 発売日 | 2019年4月17日(スカルプD ボーテ全面リニューアル発売)/2025年8月5日 ブランドコンセプト刷新 |
独自成分「エストソイセラム(豆乳発酵液)」は結局どうなの?

メーカーが謳う「24時間発酵」「イソフラボン約2倍」の中身
ブランドサイトの説明はこうです。エストソイセラムは3種の国産大豆をじっくり発酵させて抽出した豆乳発酵液。大豆のなかでもイソフラボンをいちばん多く含む胚芽の部分を使い、さらに通常の8倍にあたる24時間をかけて発酵させることで、イソフラボンの抽出量を従来品の約2倍に高めた、という説明になっています(出典1・2)。大豆イソフラボンは大豆そのものにわずか1.5〜2%しか含まれない、という前提もあわせて紹介されています(出典2)。
原料の話でここまで条件を具体的に出してくるのは、なかなかめずらしいと思います。「どの部位を使うか」「何時間発酵させるか」まで書いてあると、少なくとも作り方にこだわりがあることは伝わってきます。
全成分を見ると、[豆乳発酵液]は【その他の成分】の先頭に置かれています。医薬部外品の「その他の成分」は必ずしも配合量の多い順とは限らないので、位置から濃度を読むことはしません。ただ、ブランドが処方の主役をどこに置いているかは伝わってくる並びです。
アンファー研究所が公開している研究データ
研究で分かっていること
アンファー研究所は2015年11月、豆乳発酵液についての研究・開発レポートを公開しています(出典3)。①独自開発の豆乳発酵粉末は、従来の複合豆乳発酵粉末にくらべて、女性ホルモン(エストロゲン)を受け取るスイッチに働きかける強さが1.39倍だった。②脱毛症状のある被験者40名の頭部を左右に分け、片側にコントロール、片側に試験サンプル(豆乳発酵粉末0.08gを50%エタノール水溶液に溶かして100mLにしたもの)を1日2回・3ヶ月間つけ続けるブラインド試験をしたところ、毛髪の成長速度・太さ・密度のいずれにも効果が見られた(具体的な数値は非公開)。③ヒトの毛乳頭細胞(毛をつくる指令を出す細胞。n=3)では、毛の生えかわりに関わる4つの遺伝子(BMP4、Ephrin A3、Wnt10b、FGF7)の働きがはっきりと増えた(p<0.05)。

頭を左右に分けて3ヶ月間比べる、という手間のかかる試験まで公開しているのはえらいなと思います。ただしこれは「豆乳発酵液」という原料そのものの試験。ここから先の読み方が大事です。
シャンプーとしての裏づけの現在地
ここは事実だけ並べますね。いま公開されているのは原料そのものの基盤研究です。試験で使われたのはエタノール水溶液に溶かした豆乳発酵粉末を1日2回つけ続けるという形で、どちらかというと育毛剤(スカルプセラム)ラインの使い方に近いもの。シャンプーは頭皮にのせて洗い流すものなので、触れている時間も残る量もまったく違います。
つまり「この試験の結果がそのままシャンプーでも起きる」とは言えません。ここは最初に期待値をそろえておきたいところです。
もうひとつ。2015年の「1.39倍」と2025年の「約2倍」は、比べているものが違う可能性が高いです(前者はホルモンのスイッチへの働きかけの強さ、後者はイソフラボンの抽出量)。近い数字なのでつい重ねたくなりますが、別の話として読んだほうがよさそうです。
とはいえ、原料の研究をここまで公開している会社はそう多くありません。「効くと保証されている」ではなく、原料としてしっかり作り込まれていて、育毛剤ラインではデータも公開されている、と受け取るのがいちばん実態に近いとみています。ブランドがシャンプー→トリートメントパック→育毛剤の3ステップを推奨しているのも(出典1・5)、そのあたりの役割分担の話として腑に落ちました。
ブランドサイトには自社調査の数字も出ています。頭皮のうるおい126%UP、毛髪のうるおい129%UP、ボリューム感143%UP(出典2)。ただ、何人にどんな条件で調べたのかはページに書かれていないので、「使った人の手ごたえとしてこう出た」くらいの温度で受け取るのがよさそうです。

シャンプーは「洗いながら頭皮のコンディションを整える係」。エストソイセラムの研究データを、そのまま髪の本数の話に読み替えるのはちょっと気が早いと思います。
医薬部外品の有効成分が防いでくれること
このアイテムは医薬部外品(薬用シャンプー)で、有効成分は2つです(出典4)。
グリチルリチン酸ジカリウム|かゆみ・フケ・ニオイを防ぐ
甘草(カンゾウ)から採れるグリチルリチン酸のカリウム塩。炎症を起こす物質(プロスタグランジンE2)がつくられるのを抑える働きなどが知られていて、医薬部外品の抗炎症有効成分として承認されています。頭皮ケアだけでなく、化粧水・洗顔・歯みがきまで幅広く使われている定番中の定番です。
大事なのは「防ぐ」成分だということ。すでに起きている炎症を治すものではなく、乾燥や皮脂バランスの乱れでムズムズしがちな頭皮を、毎日の洗髪のたびに整えておくという位置づけです。
酢酸DL-α-トコフェロール|血行を助けるビタミンE
ビタミンEを酢酸エステル化して酸化されにくくした誘導体です。血管を広げて血流を促す作用が知られていて、こちらも医薬部外品の有効成分として承認されています。頭皮の血流は毛根に栄養が届くかどうかに関わるので、地肌のコンディションを下支えする役どころですね。

有効成分の2つは「この商品ならでは」という顔ぶれではなく、薬用シャンプーでよく見る王道の組み合わせ。裏を返せば、実績があるから選ばれ続けている2つだと思っています。
乾燥・パサつきを支える保湿成分の層

今回いちばん「モイストと名乗るだけあるな」と思ったのが、ここです。頭皮側と髪側で、担当がきれいに分かれています。
ヒアルロン酸ナトリウムと「Wヒアルロン酸」表記
[ヒアルロン酸ナトリウム(2)]は、水と強く結びついてゲル状の膜をつくり、肌の上でうるおいを抱える代表的な保湿成分です(出典7)。頭皮も皮膚なので、乾燥しやすい地肌のケアとしては素直な選択だと思います。ヒアルロン酸そのものの働きや分子量による違いはヒアルロン酸とは?分子量で変わる働き・種類・選び方にまとめています。
ひとつだけ引っかかっているのが表記のこと。公式・準公式の通販ページには「Wヒアルロン酸(デュアルヒアルロン酸)」という説明があるのですが、今回確認した全成分に載っているヒアルロン酸系の成分は[ヒアルロン酸ナトリウム(2)]の1種類だけでした(出典8)。2種類目にあたる成分が成分表からは特定できていません。呼び名のうえでの表現なのか、私が確認しきれていないだけなのか、いまの時点では断定できないので、そのまま書いておきますね。分かったら追記します。
加水分解ケラチン・加水分解シルクの役割
髪のパサつき側を担当しているのが、この2つです。
[加水分解ケラチン液]は、髪の主成分であるケラチンというたんぱく質を細かく分解したもの。髪と同じ材料でできているので傷んだ部分になじみやすく、ダメージ部位に吸着して手ざわりを整えてくれます。ヘアケアでは長く使われている定番成分ですね。
[加水分解シルク液]は、シルク(フィブロイン)を分解した成分。加水分解コラーゲンより分子が軽いとされていて、キューティクルの表面をなめらかにしてツヤ感を出す役割で使われます。
さらに[N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)]という長い名前の成分も。これは髪のCMC(細胞膜複合体=髪の内部で細胞どうしをつないでいる脂質の層)に近い働きをするとされるエモリエント成分で、名前のとおりアミノ酸とコレステロールに似た植物由来成分(フィトステロール)から作られています。ほかに[イソステアロイル加水分解コラーゲン・アミノメチルプロパンジオール塩]や[塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース](カチオン化セルロース)など、髪に吸着して指通りをよくする成分も入っています。
洗い流すシャンプーでどこまで残るかは製品ごとに違いますが、「洗浄剤+香料」で終わらせず、髪に残って働く成分を何層も積んだ処方だとは言えると思います。
シロキクラゲ多糖体の保水力
[シロキクラゲ多糖体]は、白キクラゲ(銀耳)から採れる多糖体です。化粧品では保水力の高い保湿素材として知られていて、ヒアルロン酸と並べて語られることの多い成分。このアイテム専用のデータがあるわけではありませんが、乾燥ぎみの頭皮に向けた処方としては筋が通っていると考えています。

頭皮側は[ヒアルロン酸ナトリウム]と[シロキクラゲ多糖体]、髪側は[加水分解ケラチン]と[加水分解シルク]。ざっくり「地肌担当」と「毛髪担当」で分けて入っているイメージです。「モイスト」の名前は伊達じゃないなと思いました。
全成分をカテゴリ別にチェック

洗浄成分|サルフェートフリーの中身
「サルフェート(硫酸系洗浄成分)不使用」は、このアイテムの5つの無添加訴求のひとつです(出典4)。ではラウレス硫酸Naのような硫酸系の代わりに、どんな洗浄成分が使われているのか見てみましょう。
- アミノ酸系:[ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液][ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液][ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム]
- ベタイン系(両性界面活性剤):[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液][2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン]
- スルホコハク酸系:[ポリオキシエチレンアルキル(12-14)スルホコハク酸二ナトリウム液][ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム液]
- 泡を助ける脂肪酸アミド:[ラウリン酸ジエタノールアミド][ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド][ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド]
アミノ酸系とベタイン系を軸に据えて、マイルド系の弱点になりがちな泡立ちをスルホコハク酸系と脂肪酸アミドで補う、という組み立て。やさしい洗浄剤だけで組むと泡が立たず、結局ゴシゴシこすってしまうということが起きがちなので、泡質まで手当てしてあるのは毎日使うものとしてありがたい設計だと思います。

「マイルド洗浄=泡が立たなくて物足りない」になりがちなところを、泡を助ける成分でちゃんと埋めてあります。地味ですが、続けて使えるかを左右する部分です。
植物エキス群|11種類の顔ぶれ
[メリッサエキス][ゲットウ葉エキス][オウバクエキス][カッコンエキス][クロレラエキス][セイヨウニワトコエキス][イリス根エキス][チンピエキス][ニンジンエキス][バンジロウ葉エキス][ホウセンカエキス]と、植物エキスがずらりと並びます。
ポリフェノールを含む抗酸化系(ゲットウ葉・バンジロウ葉・セイヨウニワトコ)、漢方でもおなじみの整肌系(オウバク・カッコン・チンピ)、保湿系(クロレラ・ニンジン)と、方向性を散らして頭皮のコンディショニングを底上げする、化粧品ではよく見る処方設計です。
一つひとつについて、このシャンプーでの効果を検証した査読論文までは今回確認できませんでした。ここが主役というよりは、脇をしっかり固めるチームだと見ています。
そのほか|ビタミンC誘導体・パール剤・防腐
おっと思ったのが[3-O-エチルアスコルビン酸](VCエチル)。安定型のビタミンC誘導体で、スキンケアでは美白の主役を張ることもある成分です。ただしこのアイテムでは【その他の成分】側に入っているので、承認された美白有効成分としての効能を謳える位置づけではありません。ここでは抗酸化のサポート役と考えるのが妥当だと受け止めています。ビタミンC誘導体の種類ごとの違いはビタミンC誘導体とは?種類・働き・選び方にまとめました。
[ジステアリン酸エチレングリコール]は、シャンプーに真珠のような光沢を出すパール化剤。中身の働きではなく、見た目を整える成分です。
防腐は[フェノキシエタノール][安息香酸ナトリウム][ベンジルアルコール]に、防腐を助ける多価アルコール([1,2-ペンタンジオール][ジプロピレングリコール][1,3-ブチレングリコール])と[グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル]を組み合わせた形。パラベン不使用を謳っているぶん、複数を少しずつ組み合わせて品質を保つ設計になっています。
正直に気になる点
主役の研究データが「シャンプーのもの」ではない
くり返しになりますが、エストソイセラムの公開データは原料の基盤研究で、育毛剤に近い使い方での試験です(出典3)。シャンプーとしての独立した効果試験は公開されていません。ブランドの推しがいちばん強い部分だけに、期待をどこに置くかは最初に決めておきたいところです。
防腐まわりは種類が多め
パラベンフリーの代わりに、防腐・防腐補助が5〜6種類。1つあたりの量は抑えられているはずですが、防腐剤で反応が出たことのある方は、成分表をひととおり見てからのほうが安心だと思います。
香料由来と思われるエタノール
天然ローズ精油を使った「ブルーミングローズブーケ」の香りが訴求されていて(出典2)、香りを溶かし込むための[エタノール]も配合されています。リストの後ろのほうにある成分ですが、アルコールで頭皮がしみる・ひんやりしすぎると感じたことがある方は、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。
毎日使うものとしては価格が高め
350mLで4,500円前後(出典4)。1日2プッシュで約2ヶ月とされているので、月あたり2,000円強の計算です。医薬部外品であることと保湿成分の層の厚さを踏まえれば納得できる価格帯ではありますが、「シャンプーにいくらまで出せるか」で相性が分かれるところだと感じています。

気になる点は「研究データはシャンプーのものではない」「防腐は種類多め」「価格は高め」の3つ。処方そのものに引っかかるところは、ほとんど見当たりませんでした。
向いている人・確認したい人
🙆♀️ 向いていそうな人
- 頭皮の乾燥・かゆみ・フケが気になっていて、まずは医薬部外品でベーシックに整えたい人
- 髪のパサつきも同時にケアしたい人(保湿・毛髪補修成分の層が厚めです)
- サルフェート(硫酸系)・シリコン・パラベンを避けたい人(出典4)
- ローズ系の香りに包まれてバスタイムを過ごしたい人
🔍 事前に確認したい人
- 「このシャンプーで髪が増える」ことを期待している人 → 公開されているのは原料の試験で、育毛剤に近い使い方のデータです
- 無香料がいい人 → はっきりしたローズの香りが付いています
- シャンプーの予算を抑えたい人 → 350mLで4,500円前後です
- 防腐剤で反応が出たことがある人 → 複数が併用されています

「大人になって頭皮が乾く・かゆい・髪がパサつく」に照準を合わせた1本だと思います。逆に発毛・育毛そのものを期待して選ぶと、役割が違うぶん物足りなく感じるかもしれません。
よくある質問
Q. 「Wヒアルロン酸」って結局なんですか?
A. 公式・準公式の通販ページに出てくる表記で、2種類のヒアルロン酸で頭皮ケアをサポートする、という説明です(出典8)。ただ今回確認した全成分には、ヒアルロン酸系の成分が[ヒアルロン酸ナトリウム(2)]の1種類しか見当たらず、2種類目にあたる成分は特定できませんでした。分かり次第、この記事に追記しますね。
Q. エストソイセラムで、本当に髪は変わりますか?
A. 公開されている研究は「豆乳発酵液」という原料の基盤研究で、1日2回・3ヶ月つけ続ける外用試験のものです(出典3)。洗い流すシャンプーでそのまま同じ結果が出る、とは言えません。シャンプーとして確実に期待できるのは、有効成分で頭皮のかゆみ・フケを防ぐことと、保湿成分でうるおいを保つこと。ブランド自身もシャンプー→トリートメントパック→育毛剤の3ステップを推奨していて(出典1・5)、シャンプー単体で完結させる設計ではなさそうです。
Q. 敏感肌でも使えますか?
A. 洗浄成分はアミノ酸系・ベタイン系が中心で硫酸系は不使用。刺激が強いとされる成分は見当たらず、洗浄まわりは穏やかな構成です。気にするとしたら防腐剤の併用と、香料・エタノールでしょうか。頭皮に湿疹などのトラブルがあるときは、まず皮膚科で診てもらってからのほうが安心だと思います。
まとめ

最後にまとめますね。スカルプD ボーテ 薬用スカルプシャンプー モイストは、ブランドが推す[豆乳発酵液](エストソイセラム)に原料としての研究の厚みがある一方で、そのデータは育毛剤に近い使い方での外用試験。シャンプーとしての独立データはまだ公開されていません。ただ成分表を見ると、かゆみ・フケを防ぐ有効成分2つ、硫酸系を使わないマイルドな洗浄設計、頭皮担当と毛髪担当に分かれた保湿成分の層と、日常のケアとして期待していい部分がちゃんと積んであります。
「独自成分がすごいから買う」というより、「乾燥する頭皮とパサつく髪を、洗いながら毎日整えたい」で選ぶと満足度が高い1本だとみています。価格は決して安くないので、そこに納得できるかどうかが最後の分かれ目ですね。
エストソイセラムのシャンプーとしてのデータや、「Wヒアルロン酸」の詳細が公開されたら、この記事にも追記します。
全成分と特徴
| 成分名 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| グリチルリチン酸ジカリウム | 有効成分(抗炎症) | 甘草由来。頭皮の炎症を抑え、かゆみ・フケ・ニオイを防ぐ医薬部外品の承認成分 |
| 酢酸DL-α-トコフェロール | 有効成分(血行促進) | 安定化したビタミンE誘導体。血流を促し、地肌のコンディションを下支えする |
| 豆乳発酵液 | 独自訴求成分 | エストソイセラム。大豆胚芽を24時間発酵させイソフラボンを抽出した独自原料 |
| ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液 | 洗浄・コンディショニング | アミノ酸系。マイルドな洗い上がりと髪へのなじみに寄与 |
| N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル) | エモリエント | 髪のCMC(細胞膜複合体)に近い働きをするとされる保湿・補修成分 |
| 加水分解ケラチン液 | 毛髪補修・保湿 | 髪と同じケラチン由来。傷んだ部分に吸着して手ざわりを整える |
| ヒアルロン酸ナトリウム(2) | 保湿 | 水を強く抱え込み、肌の上にゲル状の保護膜をつくる代表的な保湿成分 |
| メリッサエキス | 整肌・抗酸化 | レモンバーム由来。ポリフェノールを含む |
| ゲットウ葉エキス | 抗酸化・整肌 | 月桃の葉由来。ポリフェノールを豊富に含む |
| オウバクエキス | 整肌 | キハダの樹皮由来。漢方でも消炎・収れん目的で使われてきた素材 |
| カッコンエキス | 保湿・整肌 | クズの根由来。イソフラボン類を含む |
| クロレラエキス | 保湿・整肌 | 藻類クロレラ由来。アミノ酸・ビタミン・ミネラルを含む |
| セイヨウニワトコエキス | 抗酸化・整肌 | エルダーフラワー由来。フラボノイドを含む |
| イリス根エキス | 整肌・香りの保留 | アヤメ科イリスの根由来 |
| チンピエキス | 整肌 | 柑橘の果皮(陳皮)由来。フラボノイドを含む |
| ニンジンエキス | 保湿・整肌 | 西洋ニンジンの根由来。β-カロテン等を含む |
| バンジロウ葉エキス | 抗酸化・収れん | グァバの葉由来。タンニン・ポリフェノールを含む |
| ホウセンカエキス | 整肌 | ホウセンカの花・葉由来 |
| 大豆たん白加水分解物(2) | 保湿・コンディショニング | 大豆たんぱく由来のアミノ酸・ペプチド |
| 加水分解シルク液 | 毛髪コンディショニング | シルク(フィブロイン)由来。分子が軽く、キューティクルをなめらかに整える |
| シロキクラゲ多糖体 | 保湿 | 白キクラゲ由来の多糖体。保水力の高い保湿素材として知られる |
| L-アスパラギン酸 | 保湿 | 天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸 |
| L-グルタミン酸 | 保湿 | 同じくNMFを構成するアミノ酸 |
| 濃グリセリン | 保湿 | 水分を引き寄せて保持する、保湿剤の代表格 |
| 1,3-ブチレングリコール | 保湿・防腐助剤 | べたつきにくい多価アルコール。防腐力を助ける役目も兼ねる |
| イソステアロイル加水分解コラーゲン・アミノメチルプロパンジオール塩 | 毛髪コンディショニング | 髪表面に吸着し、うるおいとまとまりを与える |
| ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液 | 洗浄 | アミノ酸系。マイルドな洗浄力が特徴 |
| ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液 | 洗浄(両性) | 刺激を和らげつつ泡立ちを補う定番の併用成分 |
| ポリオキシエチレンアルキル(12-14)スルホコハク酸二ナトリウム液 | 洗浄 | スルホコハク酸系。硫酸系よりマイルドとされる |
| ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム液 | 洗浄 | 同じくスルホコハク酸系の洗浄基剤 |
| ラウリン酸ジエタノールアミド | 増泡 | 泡を細かく、量を増やす補助成分 |
| ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム | 洗浄 | タウリン系。マイルドな洗浄力と使用感のよさで知られる |
| 2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン | 洗浄(両性) | 洗浄・増泡と、他の洗浄成分の刺激緩和を兼ねる |
| ジステアリン酸エチレングリコール | パール化剤 | シャンプーに真珠のような光沢を与える |
| 3-O-エチルアスコルビン酸 | 抗酸化 | 安定型ビタミンC誘導体(VCエチル)。このシャンプーではその他の成分としての配合 |
| 塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース | 毛髪コンディショニング | カチオン化セルロース。髪に吸着して指通りを良くする |
| 塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液 | 毛髪コンディショニング | カチオン性高分子。まとまりを与える |
| ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド | 増泡・泡質改善 | きめ細かい泡をつくる補助成分 |
| ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド | 増泡・泡質改善 | 同じく泡立ちを助ける脂肪酸アミド |
| ジステアリン酸ポリエチレングリコール(1) | 乳化・安定化 | 処方を均一に保つ基剤成分 |
| ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル | 乳化・可溶化 | ヤシ油由来。処方の安定化に使われる |
| 水酸化ナトリウム | pH調整 | 髪・頭皮になじむpH域に整える |
| エデト酸二ナトリウム | 金属イオン封鎖 | 水中の金属イオンを捕まえ、品質劣化を防ぐ |
| 無水クエン酸 | pH調整 | 弱酸性域に整える |
| ジプロピレングリコール | 保湿・溶剤 | 多価アルコール。防腐力を助ける役目も兼ねる |
| グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル | 防腐助剤・可溶化 | パラベンフリー処方の防腐力を補う |
| 1,2-ペンタンジオール | 保湿・防腐助剤 | 多価アルコール。パラベンフリー処方でよく使われる |
| 安息香酸ナトリウム | 防腐 | 広く使われる防腐成分 |
| ベンジルアルコール | 防腐 | 防腐と香料の溶剤を兼ねる |
| フェノキシエタノール | 防腐 | パラベンの代替として広く使われる汎用の防腐剤 |
| エタノール | 可溶化・清涼感 | 香料を溶かし込む目的。敏感な方はひんやり感・乾燥感に注意 |
| カラメル | 着色 | 製品の色調を整える |
| 香料 | 着香 | 天然ローズ精油を含むとされる「ブルーミングローズブーケ」の香り |
※配合の正確な順序・全項目は商品の全成分表示をご確認ください。医薬部外品のため「その他の成分」は必ずしも配合量の多い順ではなく、配合量は非公開です。
特性タグ:医薬部外品/薬用シャンプー/サルフェートフリー/シリコンフリー/パラベンフリー/鉱物油フリー/合成着色料フリー/アミノ酸系洗浄/保湿/ローズの香り
参考文献・出典(8件)
- アンファー株式会社 ニュースリリース「スカルプD ボーテがブランドコンセプトを刷新」(2025年8月5日/ダーマスカルプ・ビューティー理論、エストソイセラムへの改称と「24時間発酵・イソフラボン抽出量約2倍」の説明、公式価格・ラインナップ・3ステップケア):https://www.angfa.jp/news/?p=8498
- スカルプD ボーテ 公式ブランドサイト(ブランドストーリー、独自技術「ダーマスカルプ・ビューティー」、エストソイセラムの原料説明、大豆イソフラボン 0 1.5〜2%、自社調査値 頭皮うるおい126%UP/毛髪うるおい129%UP/ボリューム感143%UP、香りの説明):https://sd-beaute.angfa-store.jp/brand/beaute/
- アンファー研究所「豆乳発酵液」研究・開発レポート(2015年11月2日/エストロゲン受容体活性作用試験1.39倍、脱毛症状を呈する被験者40名・3ヶ月間の左右比較トリコグラム試験、ヒト毛乳頭細胞 n=3 の遺伝子発現量測定試験 BMP4・Ephrin A3・Wnt10b・FGF7、p<0.05。自社研究):https://www.angfa.jp/top/?p=452
- アンファーストア 公式製品ページ(薬用スカルプシャンプー モイスト/有効成分、容量350mL、価格、5つの無添加):https://www.angfa-store.jp/product/BTSPR000A
- スカルプD ボーテ 公式FAQ「薬用スカルプシャンプー&トリートメントパック」(ライン使いの推奨、トリートメントパックの処方説明):https://sd-beaute.angfa-store.jp/faq/scalpshampoo-conditioner/
- アンファー株式会社 ニュースリリース「新生スカルプD ボーテ」発売(2019年4月17日/リニューアル沿革の確認用):https://www.angfa.jp/news/?p=3002
- 「ヒアルロン酸ナトリウムの保湿性」皮膚科学関連誌(J-STAGE 収載):https://www.jstage.jst.go.jp/article/skinresearch1959/27/2/27_2_296/_article/-char/ja/
- メイクアップソリューション オンライン 商品ページ(JAN 4580688634057/現行品の全成分表示および「Wヒアルロン酸」表記の確認元。2026年8月4日確認):https://www.make-up-solution.com/ec/pro/disp/1/4580688634057

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