Instagram(@alice_kaiseki)で2.1万人にスキンケア情報を発信するコスメコンシェルジュエージェンシー(日本化粧品検定1級)のありすです✨
今回はInstagramのストーリーで圧倒的なリクエストの多さだった「dプログラムの化粧水の比較」をしていきます。
dプログラムは『ときどき敏感肌からなりたい肌へ。』をテーマにした、資生堂の敏感肌向けブランド。
プチプラ以上、デパコス未満の価格設定ですが、けっこう良い成分が入っています。
ちなみに価格は共通ではなく、バイタルアクトとホワイトニングクリアがやや高額です。
種類 | 価格 |
---|---|
モイストケア(ピンク) | 3,740円 |
バランスケア(ブルー) | 3,740円 |
バイタルアクト(パープル) | 4,840円 |
ホワイトニングクリア(ホワイト) | 4,290円 |
アクネケア(オレンジ) | 3,740円 |
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まずは共通点をチェック
まずは違いを比較する前に、共通点を4つ紹介します。
有効成分はどれも同じ
5種すべて、有効成分はこの2種類です。
- トラネキサム酸
- グリチルリチン酸ジカリウム
トラネキサム酸はメラニンを作る司令を出すプラスミンの生成をブロックする成分。
グリチルリチン酸ジカリウムは肌荒れを防ぐ効果があり、医薬部外品では定番の有効成分です。
美白として販売されているのはホワイトのみですが、有効成分としてはすべてトラネキサム酸が入っています。
トラネキサム酸とグリチルリチン酸ジカリウムはどちらも高価な成分ではありませんが、刺激になりにくく「守りのケア」としておすすめの成分。
また、表示上は同じですが、有効成分として承認される範囲内で、濃度に違いがある可能性はあります。
資生堂がよく使う組み合わせで、イプサの化粧水(ザ・タイムRアクア)とも同じですね。
「美肌菌」に着目した成分
その他の成分のトップにあるのが「酵母エキス(3)」。
グリセリンと共に、dプログラムの化粧水のテーマである「美肌菌に着目」した「ビューティーバイオテクノロジー」と呼ばれています。
酵母エキスは肌の天然保湿因子と似た構造を持つ保湿成分。
肌に潤いを与え、整え、肌荒れを防いでくれます。
ちなみに医薬部外品は全成分を濃度順に書く義務はないので、酵母エキスが最初だから一番高濃度というわけではありません。
使用感の良い保湿成分
- トレハロース(オリゴ糖の一種)
- キシリット(糖アルコール)
- エリスリトール(糖アルコール)
酵母エキスに続いて書かれているのは、3つの保湿成分。
グリセリンと共に「DPコンプレックス」と呼ばれています。
どれも珍しいものではありませんが、べたつきにくい使用感を持つ保湿成分で、個人的にはお気に入りの成分です。
糖アルコールですが、エタノール(アルコール)とは異なる成分で、刺激や乾燥に原因になることはほぼありません。
資生堂独自の浸透保湿成分
ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテルはアクアインプールと呼ばれる、資生堂の独自の成分です。
水にも油にも馴染む性質を持ち、角質層にしっかり浸透してお肌を保湿してくれます。
肌のキメを整えて、毛穴の目立ちにくい肌に導いてくれる役割も。
オレンジ以外に配合されているポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテルも同じような成分です。
どちらもイプサの化粧水に使われている浸透保湿成分「アクアプレゼンターⅢ」の一部です。
ベースの成分は解析不可
ざっと見た感じ、ベースの成分はこのあたりだと思われます。
- 濃グリセリン
- ジプロピレングリコール(DPG)
- 1,3-ブチレングリコール(BG)
ただし、全成分が酵母エキスから始まっており、濃度順に並んでいないので、詳しい解析は出来ません。
アイテムごとに並び順が異なりますし、それぞれ最適な使用感・保湿力になるように調整はされていると思います。
あとは他にも、全てに共通する成分、いくつかだけ共通の成分もありますが、全部書くと長すぎるので省略します。
特徴的な成分を比較してみました。
モイストケアローションMB(ピンク)
ピンクのみ配合:ワセリン,アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム,ヨモギエキス(2),ポリオキシエチレンメチルグルコシド,トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル
テーマは「かさつき・乾燥を防ぎしっとり美肌に導く化粧水」。
5種の化粧水の中で、一番シンプルな保湿ラインですね。
アセチルヒアルロン酸ナトリウム、ワセリン、ヨモギエキス、グリセリンで「MTケアコンプレックス」という複合成分として配合されています。
油分(ワセリン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル)やポリマーが入っているので、しっとりした使用感を出し、乳液のような役割も若干持っているかも。
植物エキスはヨモギエキス程度で、敏感肌適正は特に高そうです。
バランスケアローションMB(ブルー)
L-テアニン
テーマは「うるおって毛穴の目立たないなめらか美肌に導く化粧水」。
毛穴ケアを重視したアイテムですね。
ブルーにしか入っていない成分はL-テアニンの一種類のみ。
L-テアニンは人の肌の天然保湿因子に含まれるアミノ酸の一種です。
グリセリンとテアニンで「BLケアコンプレックス」という複合成分として配合されています。
基本的には保湿がメインで、毛穴ケアに特化したような成分ではないです。
ブルー独自の成分に対したものは入ってないのですが、dプログラムの共通の有効成分や酵母エキス自体が良い成分で、共通して入っているアクアインプールも毛穴悩みにおすすめの成分。
また、2020年のリニューアル前のブルーは引き締めや抗菌作用の強い植物エキスが入っていて「本当に敏感肌向けなの?」と思うような成分でした。
リニューアルで植物エキス類は削除されたので、引き締めなどの即効性は弱くなったかもしれませんが、敏感肌でも使いやすい処方になりました。
あえていろいろ加えない、守りの毛穴ケアって感じですね。
「毛穴ケア向けのコスメを使いたいけど、刺激や乾燥も気になる」という人にはおすすめ度は高いです。
バイタルアクトローションMB(パープル)
スターフルーツ葉エキス,サクラ葉抽出液,イザヨイバラエキス,オノニスエキス,ポリオキシエチレンフィトステロール,カルボキシビニルポリマー,水酸化カリウム,セスキイソステアリン酸ソルビタン,
テーマは「乾燥などの年齢サインを防ぎ、ハリつや美肌に導く化粧水」。
エイジングケアを重視したアイテムですね。
イザヨイバラエキス、オノニスエキス、スターフルーツ葉エキス、サクラ葉抽出液、グリセリンで「VTアクトコンプレックス」という複合成分として配合されています。
植物エキスの種類が多い分、ピンクやブルーよりも何かしらの効果は期待できそうですが、敏感肌適正はちょっと下がるかな。
高機能な成分が入っているというよりは、植物エキスの効果に期待って感じの構成です。
ホワイトニングクリアローションMB(ホワイト)
ヒアルロン酸ナトリウム(2),オドリコソウエキス,ワレモコウエキス,トリメチルグリシン,ポリエチレングリコール20000,カルボキシメチルセルロースナトリウム
テーマは「うるおってみずみずしく明るい透明美肌に導く美白化粧水」。
美白ケアを重視したアイテムですね。
セイヨウサンザシエキス、ワレモコウエキス、オドリコソウエキス、トリメチルグリシン、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリンで「WTコンプレックス」という複合成分として配合されています。
有効成分は他と同じですが、その他の成分も「これ凄い」って思えるようなものは特に見当たらず。
パープルと同じく、植物エキスの効果に期待って感じかな。
しっかり美白ケアをしたいなら、ビタミンC誘導体や4MSKなどが入ったコスメを選んだほうが良い気がします。
そういった美白成分が合わない人には良いかもしれません。
アクネケアローションMB(オレンジ)
ベルゲニアシリアタ根エキス,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル,,オドリコソウエキス
テーマは「大人の肌のニキビを防ぎながらすべすべ美肌へ導く化粧水」。
ニキビケアを重視したアイテムですね。
ベルゲニアシリアタ根エキス、BGで「ACケアコンプレックス」という複合成分として配合されています。
こちらも基本的に違いは植物エキスのみ。
強い殺菌成分は入っていないので、守りのニキビケアとしては良いと思います。
まとめ
- 酵母エキスや浸透系の成分を使っていて、「敏感肌向け」の中では、やや攻めた設計
- ピンクはオイル成分入りで、エモリエント効果も期待できる
- ブルーはdプログラム全体の良さを生かしたシンプルな構成
- パープルは植物エキスの効果に期待したエイジングケア
- ホワイトは美白だけど、成分としては弱め
- オレンジは植物エキスを活かした守りのニキビケア
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