こんにちは。コスメコンシェルジュエージェンシー(日本化粧品検定1級)のありす(@alice_kaiseki)です✨
今回は資生堂のアクアレーベルの美白タイプのオールインワン・スペシャルジェルクリームA(ホワイト)の成分解析です。
ホワイトジェルクリームAとも呼ばれているみたいですね。
公式の使用方法の説明が曖昧なのですが、オールインワンとしても、化粧水のあとの保湿クリームとしても使えるます。
この製品の最大の特徴は「4MSK」が配合されていること。
資生堂独自の美白成分で、定価1万円超えのHAKUの美容液にも使われている美白成分が入っています。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- 一部のコスメは、ブログ(可愛くなりたい)にて、レビューを掲載しています。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
アクアレーベル スペシャルジェルクリームA(ホワイト)の成分解析
まずはこの製品の最大の特徴である、有効成分から見ていきます。
有効成分は4MSKとビタミンE誘導体
有効成分は4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK)と酢酸DL-α-トコフェロール(ビタミンE誘導体)のふたつ。
4MSKは資生堂が開発し、2003年に承認された美白有効成分です。
正式名称は「4-メトキシサリチル酸カリウム塩」ですが、4MSKと略して呼ばれます。
他社には販売していないので、資生堂のコスメだけ。
資生堂はアルブチンやトラネキサム酸などの他の美白有効成分も申請していますが「資生堂だけ」が使える美白成分は4MSKのみです。
数年前まで4MSKは資生堂の中でも高級ラインに配合する成分ってイメージだったんですが、1,980円で買えるアクアレーベルに配合してきたので驚いています。
4MSKの美白のメカニズムは「チロシナーゼ阻害」「メラニンの排出」の2つ。
「チロシナーゼ阻害」は、ビタミンCやアルブチンなども同じメカニズムなので、特に珍しいものではありません。
注目なのは「メラニンを排出」の部分。
4MSKはサリチル酸の誘導体で、ピーリングのような効果を持っています。
資生堂によると、慢性的な角化プロセスの乱れ(慢性角化エラー)に作用して、溜まったメラニンを排出する効果があるそうです。
他の美白成分にはないメカニズムを持っているので、他の美白コスメで満足出来なかった方も、試してみる価値があると思います。
《酢酸DL-α-トコフェロール》は油溶性のビタミンE誘導体で、肌荒れ防止目的で配合されます。
アクアインプールを配合
「ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル」は《アクアインプール》と呼ばれる資生堂独自の保湿成分です。
水にも油にも溶ける性質を持ち、保湿成分の角質層への浸透を高めてくれます。
アクアレーベルの商品にはほとんど入っている成分ですね。
他にも有名なものだと、イプサの化粧水(ザタイムRアクア)にも使われています。
独自の美容成分も配合
- D-グルタミン酸
- DL-アラニン
- DL-メチオニン
この3つは《チャージアミノ酸WH》と呼ばれる資生堂の独自成分です。
こっちは高価格帯のラインからっていうより、アクアレーベル用に開発された成分っぽいですね。
資生堂の研究で発見したアミノ酸系の保湿成分で、お肌の保湿やバリア機能をサポートします。
他の美容成分もチェック
この製品のその他の成分の表示、濃度順には書かれていないのですが、すごくわかりやすい構成になっています。
美容目的で配合されていると思われる成分はチャージアミノ酸WHのD-グルタミン酸から、ヒアルロン酸ナトリウムまで。
- 紅茶エキス・・・整肌、エイジングケア
- ダイズエキス・・・保湿、ハリ弾力、エイジングケア
- 酵母エキス・・・保湿
- 水溶性コラーゲン・・・保湿
- アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム・・・保湿。ヒアルロン酸より肌に吸着。
- ヒアルロン酸ナトリウム・・・保湿
このあたりの成分は特にスゴイって部分はないかな。
4MSK、アクアインプール、チャージアミノ酸WHがメインだと思います。
テクスチャにこだわっている
精製水からエタノールまでの16種類は、製品のベースになったり、テクスチャを調整するための成分です。
ジェルクリーム状の良いテクスチャを作るために、かなり工夫しているのではないでしょうか?
シリコーンや合成ポリマーなども入っていますが、特にこれが刺激や肌の負担になるものではありません。
敏感肌に向いている?
結論から言うと「極めて変なものは入っていないけど、敏感肌向けではない」製品です。
香料や着色料(ベンガラ、酸化鉄)が入っているけど、ほぼ影響はないレベルでしょう。
エタノールが入っていて、医薬部外品なので濃度は不明。
口コミを見た限りではエタノールはそんなに高濃度ではなさそうかな。
しかし有効成分である4MSKがサリチル酸系なので、人によっては刺激を感じることはあるかも。
アクアインプールも浸透させる保湿成分だから、人によっては刺激になるかも。
口コミを見ても、肌に合わなかったという意見もちらほら見かけました。
HAKUの美容液とはどう違う?
最新のHAKU(メラノフォーカスZ)は4MSKだけではなく、トラネキサム酸をともに配合しています。
ただ混ぜるだけではなく、4MSKとトラネキサム酸を一定の条件・バランス配合することで、肌の奥にゆっくり深く届ける仕組みが出来るんです。
資生堂のYOUTUBEでも説明が公開されていますが、かなりの研究を重ねて厚生労働省からの認可を得たようです。
HAKUには他にも高度な技術が使われているため、単純に「HAKUとアクアレーベルは有効成分が同じだから効果は同じ」とはなりません。
ただし、他の美白成分のコスメを使うよりは、近い効果が得られる可能性は高いです。
「HAKUはお値段的に買えない」「気軽に美白ケアを取り入れたい」という人はアクアレーベルのホワイトジェルクリームを使ってみる価値は十分あると思います。
まとめ
細かい解析をする以前に「4MSK配合で1,000円台で買えるコスメ」というだけで、超高コスパなスキンケア。
他にも資生堂が厳選した良い成分をたくさん入れていて、かなりおすすめのオールインワンです。
このアイテムのレビューを見る
アクアレーベル オールインワンの他Verとの比較はこちら
全成分と配合目的(予想)
成分名 | 目的 | 評価 |
---|---|---|
4-メトキシサリチル酸カリウム塩 | 美白 | ★(有) |
酢酸DL-α-トコフェロール | ビタミンE誘導体(整肌・製品の抗酸化) | (有) |
D-グルタミン酸 | 天然保湿因子成分(保湿) | |
DL-アラニン | 天然保湿因子成分(保湿) | |
DL-メチオニン | 天然保湿因子成分(保湿) | |
ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル | アクアインプール(保湿・浸透サポート) | |
紅茶エキス | 植物エキス(整肌) | |
ダイズエキス | 植物エキス(保湿) | |
酵母エキス(3) | 保湿・整肌 | |
水溶性コラーゲン(F) | 保湿 | |
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム | 保湿 | |
ヒアルロン酸ナトリウム(2) | 保湿 | |
精製水 | ベース | |
濃グリセリン | 保湿 | |
ジプロピレングリコール | ベース(保湿) | △ |
メチルポリシロキサン | シリコーン(被膜形成) | |
テトライソブタン | 噴射剤・溶剤 | |
メチルフェニルポリシロキサン | シリコーン(被膜形成) | |
2-エチルヘキサン酸セチル | エステル油(エモリエント) | |
1,3-ブチレングリコール | ベース(保湿) | |
PEG-9 ポリジメチルシロキシエチル ジメチコン | シリコーン系界面活性剤(乳化) | |
トリメチルシロキシケイ酸 | シリコーン(被膜形成・崩れ防止) | |
カルボキシビニルポリマー | 合成ポリマー(増粘・乳化安定) | |
L-グルタミン酸ナトリウム | 保湿 | |
アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体/イソヘキサデカン/ポリソルベート80 | 乳化安定 | |
水酸化カリウム | ph調整 | |
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 | 合成ポリマー(増粘・ゲル化) | |
エタノール | ベース | △ |
エデト酸三ナトリウム | キレート | |
ピロ亜硫酸ナトリウム | 酸化防止 | |
メタリン酸ナトリウム | キレート | |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | |
香料 | 香料 | △ |
ベンガラ | 顔料 | |
黄酸化鉄 | 顔料 |
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