こんにちは。コスメコンシェルジュエージェンシー(日本化粧品検定1級)のありす(@alice_kaiseki)です✨
突然ですが、 みなさんは日焼け止めを選ぶ時、何を基準に選びますか?
ほとんどの人がまず見るポイントは「SPF・PA」ではないでしょうか?
日焼け止めの「SPF・PA」は決まった測定方法があって、どのメーカーが発売している商品でも、統一ルールで測定された数値が表記されています。
そして、日焼け止めの選び方としてもうひとつ重視されるのが「ウォータープルーフ」かどうか。
汗や水に対して強いことを表す言葉なんですが、現在はSPFやPAのような統一の基準がなく、基本的には自社で耐水性があると確認できれば言ったもん勝ちの状態なんです。
しかし、2022年の12月1日以降に発売される製品には、 統一の基準で測定した耐水性が表示がされるようになるんです。
今回はそんな日焼け止めの新基準・耐水性について、わかりやすく解説していきます。
※この記事は2021年12月現在で発表されている、日本化粧品工業連合会の「紫外線防止効果に対する耐水性試験および耐水性表示基準」の情報を元に「ユーザー向け」に執筆しています。まだ運用前のルールのため、今後変更点が出てくる可能性もあります。実際の製品開発のために正確な情報を求めている方は日本化粧品工業連合会のサイトをご確認ください。
耐水性の表示基準
耐水性は「UV耐水性★」「UV耐水性★★」の2段階で、SPF・PAと並べて表示されます。
UV耐水性の表示は義務ではありませんが「ウォータープルーフ」など落ちにくいことをアピールして販売する商品に関しては、表示する必要があります。
また、この基準が運用されるのは 2022年の12月1日以降に発売される商品。
それ以前に発売される日焼け止めは、自主的に耐水性の表示してはいけないと通知されています。
2022年の12月に各社が日焼け止めをガンガン出しそうだね😂
耐水性ってどう決めているの?
被験者の背中に日焼け止めを塗り 、水浴(水の中で適度に運動)して、性能が落ちていないか測定します。
- 合計 40 分(20 分×2 回)の水浴条件で効果あり判定→「UV耐水性★」
- 合計 80 分(20 分×4 回)の水浴条件の場合で効果あり判定→「UV耐水性★★」
【効果あり】の判定は水浴後のSPF値が50%以上を保たれていること。PAは対象ではありません。
測定は最長でも「80分」。
実際の利用シーンでは、UV耐水性★★の製品を使った場合でも、海やプールでは1時間半程度で塗り直しをした方が良さそう。
ウォータープルーフ表現は今後ダメ!?
運用から2年間の措置期間が経過し、2024年11月30日以降に出荷される商品は、耐水性表示のない状態で「ウォータープルーフ」など水に強いことをアピールする表現はダメです。
また、耐水性の表示がある製品でも、SPFやUV耐水性と並べて書くのはダメで、別箇所に記載する必要があります。
ちなみにメイクアップ商品の化粧持ちに対してであれば「ウォータープルーフ」「汗や涙に強い」などの表現を自由に書くことが出来ます。
運用後は、耐水性★★の製品を選ぶべき?
プールや海などに行くときはUV耐水性★★を選んだ方が良いです。
また、汗をかくような季節や、運動をする時に使う日焼け止めは、耐水性を意識して選んだほうが良いでしょう。
でも、 耐水性が高ければ高いほど肌に密着しているので、落としにくい傾向になります。
落としにくい日焼け止めは強いクレンジングを必要としたり、弱いクレンジングだと落ちきらず、肌の負担になりやすいのがデメリット。
日常生活であれば、優しいクレンジングや洗顔料で落とすことを想定して、あえて耐水性表示のあるものを避けた選び方をするのもひとつの方法です。
※耐水性表示は義務ではないので、表示なし=必ず落としやすいとは限りません。
運用開始が2022年の12月だから、実際の製品選びにUV耐水性の確認が強く活かされるのは、2023年の夏かな。
耐水性★★=落としにくいとも限らない
耐水性は、あくまでも「水」に対する耐性。
クレンジングは「油」や「界面活性剤」で日焼け止めを落とすので、耐水性が強いからクレンジングで落としにくいとは限りません。
「水」に強く「落としやすい設計」というのは、メーカーの腕の見せどころじゃないかと思います。
おまけ
日本化粧品工業連合会の公式サイトの意見募集への回答を見たら「★のマークがダサい!他の表示に変えさせろ」的な意見がけっこうあって面白かったです😂
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