オルビスユーの最高峰スキンケアライン「オルビスユードット」の化粧水の成分解析です。
有効成分:トラネキサム酸
その他の成分:水、濃グリセリン、BG、イソプレングリコール、ソルビット液、スイカズラエキス、メマツヨイグサ抽出液、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、ジグリセリン、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)、PEG(80)、クエン酸、クエン酸Na、アルギン酸Na、キサンタンガム、フェノキシエタノール、メチルパラベン
オルビスユードットローションの成分解析
全成分が18種類とシンプルな構成です。
医薬部外品なので成分を濃度順に書く義務はないのですが、おそらく自主的に濃度順に記載していますね。
まずは有効成分から解析していきます。
トラネキサム酸
トラネキサム酸はメラニンの生成を防ぐ美白有効成分ですが、肌荒れを防ぐ役割も持っています。
ビタミンC誘導体のような強い抗酸化作用はありませんが、その分低刺激で使いやすい成分です
イプサの化粧水や、ALBIONのエクサージュホワイト ホワイトニングターゲットなどでも有効成分として使われていますね。
ただし、低コストで配合しやすい成分なので、プチプラコスメの有効成分としても使われています。
有効成分だけで見ると「3,630円」の価値があるかは微妙ですが、他にもオルビスが研究した独自の複合成分なども入っています。
ベースはシンプル処方
(全成分が濃度順で記載されているなら)ベースとなる保湿成分は[濃グリセリン]と[BG]です。
[濃グリセリン]はしっとり系、[BG]はさっぱり系で、どちらも低刺激な保湿成分。無難な設計ですね。
4番目[イソプレングリコール]は保湿成分ですが、補助的な防腐作用を持っています。
防腐作用があるので、濃度によっては、敏感肌の人はちょっと刺激になるかも。まぁほぼ問題無いレベルだと思います。
5番目の[ソルビトール液]は[イソプレングリコール]とともに配合することで、さらに保湿効果を高める成分。良い組み合わせですね✨
GLルートブースター
[スイカズラエキス]と[メマツヨイグサ抽出液]は、お肌の角質層での巡りに着目した、オルビスユードット独自の複合成分です。
お肌のエネルギーの取り込み口であるタンパク質「GLUT1(グルコーストランスポーター1)」にアプローチし、明るくふっくらとした肌に導くと書かれていました。
試験結果などは見当たらず、どの程度効果のある成分なのかは不明・・・💦
GLUT1に着目したコスメは他ではあまり聞きませんが、この成分が効果的なら、他のエイジングケアコスメにはない、肌へのアプローチができそうですね。
オルビスはスキンケア成分の研究に力を入れているブランドだから、効果はそれなりに期待しても良さそうです。
オルビスユーとどう違う?
オルビスユードットローション | オルビスユーローション |
---|---|
180mL3,630円 | 180mL・2,970円 |
有効成分:トラネキサム酸 その他の成分:水、濃グリセリン、BG、イソプレングリコール、ソルビット液、スイカズラエキス、メマツヨイグサ抽出液、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、ジグリセリン、ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)、PEG(80)、クエン酸、クエン酸Na、アルギン酸Na、キサンタンガム、フェノキシエタノール、メチルパラベン | 水、BG、グリセリン、ジグリセリン、プロパンジオール、PPG-24グリセレス-24、ヤグルマギク花エキス、モモ葉エキス、アマモエキス、シナノキエキス、PEG-75、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、PEG-400、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10、キサンタンガム、カルボマー、水酸化K、フェノキシエタノール、メチルパラベン |
「オルビスユーの上位版がオルビスユードット」みたいなイメージがありますが、単純に成分をプラスしているのではなく、それぞれに独自の成分が入っています。
オルビスユーに入っているのは、アマモエキス、モモ葉エキス、ヤグルマギク花エキスからなる保湿成分「キーポリンブースター」。
オルビスユードットに入っているのは、スイカズラエキス、メマツヨイグサ抽出液からなる保湿成分「GLルートブースター」ですね。
比較したデータ等はないので、「独自成分はどちらが良いか」という優劣はつけにくいです。
「オルビスユードット」には有効成分のトラネキサム酸が入っているので、その部分で考えると「オルビスユードットの方が美容効果が高い」と思います。
成分解析のまとめ
- 美白&抗炎症系の有効成分[トラネキサム酸]が入っている
- ベースの保湿成分は無難な感じ
- 独自の複合成分「GLルートブースター」で明るくふっくらした肌へ
- 「オルビスユードット」と「オルビスユー」を比較すると、有効成分が入っている「オルビスユードット」の方が効果に期待できる
オルビス製品の解析を見る
トラネキサム酸 | 美白 | メラニンを生成を抑制する効果がある成分です。 2002年に資生堂の申請により医薬部外品の有効成分として承認されています。 肝斑に対しても効果を発揮します。抗炎症作用も持っています。 |
---|---|---|
水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
濃グリセリン | 保湿 | 化粧品によく使われる低刺激な保湿成分です。 一般的なグリセリンは85%前後の濃度ですが、濃グリセリンは95%以上の濃度。 グリセリンよりもさらに保湿力が高く、重いテクスチャをしています。 |
BG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますがさっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
イソプレングリコール | 防腐 | 株式会社クラレが開発した保湿成分です。 ソルビトールと共に配合することで、さらに効果が高まります。 補助的な防腐作用を持っているため、防腐剤の量を減らす役割もありますが、高濃度だと刺激になりやすいかも。 毛髪補修や成分を溶かしこんだり、テクスチャを調整する役割もあります。 |
ソルビット液 | 保湿 | 化粧品でよく使われる一般的な保湿成分です。 粘度が高いので、増粘剤としての役割も果たします。 |
スイカズラエキス | 保湿 | 忍冬とも呼ばれるスイカズラの花から採れる植物エキスです。 スイカズラは昔から漢方や民間の薬として使われてきました。 保湿、色素沈着抑制、抗炎症、収れんなどさまざまな作用があると言われています。 |
メマツヨイグサ抽出液 | 植物エキス | γリノレン酸やポリフェノールなどの成分を多く含みます。 昔から外傷や皮膚炎の治療薬として使われてきた成分です。 抗酸化作用以外にも、抗炎症作用、抗老化作用、メラニン生成の防止などの効果があると言われています。 |
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール | 調整 | 水にも油にも溶ける性質を持つエステル油です。 成分を肌や髪に浸透させます。 テクスチャを調整したり、乳化を安定させるためにも配合されます。 メントールと配合すると冷感を持続させます。 |
ジグリセリン | 保湿 | 2個のグリセリンを結合して作られる成分です。 低刺激でグリセリンに近い性質を持ちますが、テクスチャはグリセリンより少しさらっとしています。 |
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) | 保湿 | 水性保湿油とも呼ばれる、グリセリンに酸化エチレンなどを合わせた保湿成分です。 グリセリンのような保湿作用と、オイルのようなエモリエント作用を併せ持ちます。 お肌の水分蒸発を防ぐ作用を持ちつつも、ベタつかない使用感が特徴です。 |
PEG(80) | 乳化? | 詳しい情報が出てきませんでした。おそらく乳化剤だと思います。 |
クエン酸 | ph調整 | 製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
クエン酸Na | ph調整・キレート | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
アルギン酸Na | 増粘 | 水に溶けると粘り気を出す性質を持ち、増粘剤として使用されています。 乳化を補助する効果もあります。 |
キサンタンガム | 増粘 | 化粧品の粘度を上げて、とろみをつける役割で配合されます。 |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
メチルパラベン | 防腐 | ごく少量の配合で、製品の抗菌・防腐に高い効果を発揮します。 パラベンは避けられがちですが、実際には化粧品に配合する防腐剤の中では毒性が低く、お肌への刺激も少ない防腐剤です。 メチルパラベンは代表的なパラベン4種類の中で、少し防腐力は弱めですが、低刺激です。 |
- 深まる年齢サインに、マルチなアプローチ
- 肌に明るさ・やわらかさ・ハリ感をやどし、いきいきとした肌印象へと導きます
- 大人肌のすみずみまでうるおいを届けるこだわりの軽やかテクスチャー!