オルビス ユードット モイスチャーの成分解析です。
オルビスユードットは深まる年齢サインにマルチなアプローチをするエイジングケアライン。
モイスチャーは化粧水のあと、乳液やクリームのような役割で使用します。
オルビス ユードット モイスチャーの成分解析
有効成分のトラネキサム酸と、独自成分のGLルートブースターについては、オルビスユードットローションと同じ内容です。
オイルフリーのオルビスだけど、オイル入りのクリーム
オルビスは「オイルフリー」「オイルカット」をテーマに掲げたブランドで、化粧水後に使うジェルもオイルフリーが多いのですが、オルビスユードットモイスチャーはオイル成分が入っています。
α-オレフィンオリゴマー、エチルヘキサン酸セチル、ジメチコン、パルミチン酸セチル
入っているオイルは炭化水素油やエステル油が中心で、油脂(植物油)は不使用。
油脂は栄養が多くて美容効果が高いのですが、脂性肌や混合肌の人が使うと、ニキビや皮脂バランスの乱れの原因になるんです。
使われているのは酸化安定性が高く、皮脂バランスに影響しにくいオイルだから、脂性肌や混合肌の人でも相性◯。
「油分のしっかり入った化粧品はテカリやニキビの原因になるけど、オイルフリーだと保湿力が物足りない」という人にちょうどいいスキンケアアイテムです。
もちろん保湿力が足りていれば、普通肌、乾燥肌、敏感肌の人でも使えます。
有効成分はトラネキサム酸
トラネキサム酸はメラニンの生成を防ぐ美白有効成分ですが、肌荒れを防ぐ役割も持っています。
ビタミンC誘導体のような強い抗酸化作用はありませんが、その分低刺激で使いやすい成分です。
低コストで配合しやすい成分なので、プチプラコスメの有効成分としても使われています。
有効成分だけで見ると「3,960円」の価値があるかは微妙ですが、他にもオルビスが研究した独自の複合成分なども入っています。
GLルートブースター
[スイカズラエキス]と[メマツヨイグサ抽出液]は、お肌の角質層での巡りに着目した、オルビスユードット独自の複合成分です。
お肌のエネルギーの取り込み口であるタンパク質「GLUT1(グルコーストランスポーター1)」にアプローチし、明るくふっくらとした肌に導くと書かれていました。
試験結果などは見当たらず、どの程度効果のある成分なのかは不明・・・💦
GLUT1に着目したコスメは他ではあまり聞きませんが、この成分が効果的なら、他のエイジングケアコスメにはない、肌へのアプローチができそうですね。
オルビスはスキンケア成分の研究に力を入れているブランドだから、効果はそれなりに期待しても良さそうです。
オルビスユードットローションとほぼ同じ?
美容成分と保湿成分(エモリエント成分を含む)の比較表を作ってみました。
成分名 | モイスチャー | ローション |
---|---|---|
トラネキサム酸(有効成分) | ◯ | ◯ |
濃グリセリン | ◯ | ◯ |
BG | ◯ | ◯ |
ソルビット液 | ◯ | ◯ |
スイカズラエキス | ◯ | ◯ |
メマツヨイグサ抽出液 | ◯ | ◯ |
ジグリセリン | ◯ | ◯ |
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) | ◯ | |
α-オレフィンオリゴマー | ◯ | |
エチルヘキサン酸セチル | ◯ | |
ジメチコン | ◯ | |
パルミチン酸セチル | ◯ | |
ワセリン | ◯ |
ローションに含まれる美容成分は、モイスチャーにほぼ入っています。
モイスチャーにのみ含まれるのは、水分の蒸発を防ぐエモリエント成分(油分)です。
ありす
つまり、ローションとモイスチャーを合わせて使っても、ほぼ同じ美容成分を塗り重ねてるだけってことです。
もちろん塗り重ねることで、美容成分を多く肌に届けられるし、メーカーもライン使いする前提で開発してるとは思います。
でも、私ならどちらか一方は別の美容成分が入ったコスメを使って、他の成分も肌に届けたいなぁ。
成分解析のまとめ
- オルビスでは珍しく、オイル成分が入っている
- 美白&抗炎症系の有効成分[トラネキサム酸]が入っている
- 独自の複合成分「GLルートブースター」で明るくふっくらした肌へ
- 使われている美容成分はローションとほぼ同じ
オルビス製品の解析を見る
全成分の詳細
トラネキサム酸 | 美白 |
---|---|
水 | ベース |
濃グリセリン | 保湿 |
α-オレフィンオリゴマー | エモリエント |
エチルヘキサン酸セチル | エモリエント |
BG | ベース(保湿) |
ソルビット液 | 保湿 |
ジメチコン | 被膜形成 |
ステアリン酸ソルビタン | 乳化 |
セタノール | 調整 |
パルミチン酸セチル | エモリエント |
ベヘニルアルコール | 乳化安定・調整 |
マイクロクリスタリンワックス | 増粘 |
ステアリン酸PEG | 乳化 |
ステアリン酸 | 洗浄or調整 |
スイカズラエキス | 保湿 |
メマツヨイグサ抽出液 | 植物エキス |
ワセリン | エモリエント |
ジグリセリン | 保湿 |
ビタミンE | 酸化防止剤 |
ポリオキシブチレンポリグリセリンステアリルエーテル | 乳化 |
クエン酸 | ph調整 |
クエン酸Na | ph調整・キレート |
水酸化K | 洗浄or調整 |
ポリエチレングリコール・デシルテトラデセス-20・ヘキサメチレンジイソシアネート共重合体 | 増粘 |
カルボキシビニルポリマー | 増粘・乳化安定 |
フェノキシエタノール | 防腐 |
メチルパラベン | 防腐 |
プロピルパラベン | 防腐 |
トラネキサム酸 | 美白 | メラニンを生成を抑制する効果がある成分です。 2002年に資生堂の申請により医薬部外品の有効成分として承認されています。 肝斑に対しても効果を発揮します。抗炎症作用も持っています。 |
---|---|---|
水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
濃グリセリン | 保湿 | 化粧品によく使われる低刺激な保湿成分です。 一般的なグリセリンは85%前後の濃度ですが、濃グリセリンは95%以上の濃度。 グリセリンよりもさらに保湿力が高く、重いテクスチャをしています。 |
α-オレフィンオリゴマー | エモリエント | 炭化水素油です。 肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。肌への刺激の心配はほとんどありません。 スクワランによく似た良い使用感を持ち、安定性が高くて乳化もしやすい、使い勝手の良い成分。 |
エチルヘキサン酸セチル | エモリエント | 化粧品でよく使われるエステル油です。さらっとしたテクスチャの油性成分。 肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。肌への刺激の心配はほとんどありません。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、そこそこ高めです。 炭化水素油ほどではありませんが、脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
BG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますがさっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
ソルビット液 | 保湿 | 化粧品でよく使われる一般的な保湿成分です。 粘度が高いので、増粘剤としての役割も果たします。 |
ジメチコン | 被膜形成 | 肌や髪に皮膜を作り、水分の蒸発を防いだり、表面をキレイに見せたり、外部刺激から守る、直鎖状シリコーンです。 同じジメチコンでも原料によって差はありますが、シリコーンの中でも皮膜力が高く、重いテクスチャを持ちます。 嫌われがちな成分ですが、シリコーン自体に刺激などのリスクはほぼありません。 高濃度で日焼け止めやファンデーションに配合されていると落としにくく、毛穴の詰まりの原因になることがあります。 ヘアケア商品で高濃度の場合は、ぺたんと重い髪になりやすいので注意しましょう。 |
ステアリン酸ソルビタン | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤です。界面活性剤ですが刺激はほぼありません。 製品を油の中に水が溶け込むW/O型に乳化します。 W/O型は水に流れにくくこってり。ウォータープルーフのコスメなどによく使われる乳化です。 クレンジングの成分を洗い流す成分として配合されることもあります。 |
セタノール | 調整 | 主に化粧品のテクスチャを調整する目的で配合されます。 界面活性力があるため、製品の乳化を安定させる効果も。 皮膜を形成して水分の蒸発を防いだり、保護する役目も持っています。 油性成分ですが、少量の水なら溶かし込むことができます。 旧表示指定成分のひとつでわずかな眼睛刺激・皮膚刺激はありますが、特に避けるべき成分ではありません。 |
パルミチン酸セチル | エモリエント | 化粧品でよく使われるエステル油です。さらっとしたテクスチャの油性成分。 肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。肌への刺激の心配はほとんどありません。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、そこそこ高めです。 炭化水素油ほどではありませんが、脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
ベヘニルアルコール | 乳化安定・調整 | 水の中に油が溶け込むO/W型の乳化を安定させます。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 融点が高いので、製品の温度耐性を高める効果も。 製品のテクスチャを調整するために配合されることもあります。 |
マイクロクリスタリンワックス | 増粘 | ワセリンから作られる固形成分です。 石油由来のワックスですが、きちんと生成されているので、特に害はありません。 粘り気が強く、製品のテクスチャを調整するために配合されます。 |
ステアリン酸PEG | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤です。界面活性剤ですが刺激はほぼありません。 製品を水と油を混ぜ合わせます。 |
ステアリン酸 | 洗浄or調整 | 高級脂肪酸の一種で、水酸化Naや水酸化Kと混ぜることで石けん(陰イオン界面活性剤)になります。 石けんに使われる高級脂肪酸の中では気泡力が弱め。刺激が少し強めです。 テクスチャ調整や乳化の補助のために配合されることもあります。 |
スイカズラエキス | 保湿 | 忍冬とも呼ばれるスイカズラの花から採れる植物エキスです。 スイカズラは昔から漢方や民間の薬として使われてきました。 保湿、色素沈着抑制、抗炎症、収れんなどさまざまな作用があると言われています。 |
メマツヨイグサ抽出液 | 植物エキス | γリノレン酸やポリフェノールなどの成分を多く含みます。 昔から外傷や皮膚炎の治療薬として使われてきた成分です。 抗酸化作用以外にも、抗炎症作用、抗老化作用、メラニン生成の防止などの効果があると言われています。 |
ワセリン | エモリエント | 液体の場合はミネラルオイル、固体の場合はワセリンと呼ばれる保湿成分です。 肌への浸透性がほとんどなく、表面に膜をつくって、水分の蒸発を防いだり、外部刺激から守ります。 固体のワセリンは皮膚科で処方される塗り薬にも使用され、液体のミネラルオイルはベビーオイルなどにも配合されます。 昔のワセリンは精製度が低く、肌への刺激が指摘されて鉱物油として避けられていました。 最近は99.9%以上の精製度で統合され、低刺激で安全性の高い成分です。 |
ジグリセリン | 保湿 | 2個のグリセリンを結合して作られる成分です。 低刺激でグリセリンに近い性質を持ちますが、テクスチャはグリセリンより少しさらっとしています。 |
ビタミンE | 酸化防止剤 | 製品の酸化を防ぎます。 ビタミンEなので、肌への抗酸化作用も期待できます。 防腐剤の一種ですが、刺激はほとんどありません。 |
ポリオキシブチレンポリグリセリンステアリルエーテル | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤・乳化剤です。 製品を乳化・分散させるために配合されます。 |
クエン酸 | ph調整 | 製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
クエン酸Na | ph調整・キレート | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
水酸化K | 洗浄or調整 | 強いアルカリの性質を持ち、高級脂肪酸や油脂と混ざることでカリ石けん素地(陰イオン界面活性剤)になります。 水酸化Naで作った石けん素地に比べて、水に溶けやすいので、主に液体タイプの化粧品に使われます。 単独では強い刺激のある成分ですが、化粧品では中和されているため刺激はほぼありません。 製品の増粘やph調整のために配合されることもあります。 |
ポリエチレングリコール・デシルテトラデセス-20・ヘキサメチレンジイソシアネート共重合体 | 増粘 | 詳しい情報がでてきませんでした。 おそらく増粘剤の一種です。 |
カルボキシビニルポリマー | 増粘・乳化安定 | よく使われる合成ポリマーで、製品にとろみをつける・ジェル化させる目的で配合されています。 じ名前でも増粘効果が異なるものが多数存在します。 アルカリ性の成分と反応するので、水酸化Kや水酸化Naと共に配合されます。 製品の乳化や油分・粉を分散させる役割もあります。 天然ガム類(多糖類)よりも増粘効果・均一性・温度変化に対する安定性が優れているのが特徴。 肌に乗せると塩分や脂肪酸の影響で水のようにさらっとした性質に変化します。 皮膜を作って水分の蒸発を防いだり、肌をバリアする機能も。 合成ポリマーと聞くとあまり印象は良くないですが、肌への負担や刺激はなく、安全な成分です。 |
フェノキシエタノール | 防腐 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
メチルパラベン | 防腐 | ごく少量の配合で、製品の抗菌・防腐に高い効果を発揮します。 パラベンは避けられがちですが、実際には化粧品に配合する防腐剤の中では毒性が低く、お肌への刺激も少ない防腐剤です。 メチルパラベンは代表的なパラベン4種類の中で、少し防腐力は弱めですが、低刺激です。 |
プロピルパラベン | 防腐 | ごく少量の配合で、製品の抗菌・防腐に高い効果を発揮します。 パラベンは避けられがちですが、実際には化粧品に配合する防腐剤の中では毒性が低く、お肌への刺激も少ない防腐剤で |
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