【成分解説】第3の紫外線カット成分。植物由来のフェルラ酸ってどうなの?

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今日のテーマは、「第3の紫外線カット成分」「植物由来の紫外線カット成分」として注目を集めているフェルラ酸

結論から言うと、現状では日焼け止めの主成分としては、おすすめできません。

この記事では、紫外線カット成分としてのフェルラ酸のメリット・デメリットや活用法を解説します。

目次

今までの紫外線カット成分

一般的な日焼け止めに含まれる紫外線カット成分は大きく分けて2種類。

紫外線吸収剤と紫外線散乱剤です。

吸収剤はオイル状の成分で、化学的に合成して作られます。

使用感が快適だけれど、肌への負担があるのが特徴です。

吸収剤は粉末状の成分で、鉱物由来で作られます。

肌への負担が少ないけれど、使用感が悪くなりやすいのが特徴です。

紫外線カット効果は諸説あり、優劣をつけることはできません。

日本で出回っている日焼け止めの99%以上は、吸収剤と散乱剤のどちらか、または両方の成分を使って、紫外線から肌を守っています。

しかし最近登場したのは、吸収剤でも散乱剤でもない第3の紫外線カット成分・フェルラ酸です。

第3の紫外線カット成分「フェルラ酸」

フェルラ酸は、植物由来のポリフェノールの一種。

日本の化粧品に配合できる紫外線吸収剤をまとめたポジティブリストに掲載されており、分類は紫外線吸収剤の一種になります。

紫外線をカットする仕組みは吸収と同じなので「吸収剤より肌に優しい!」と言えるかは微妙なところですね。

化学合成されたものではないのは嬉しいところですが、植物成分でアレルギーを引き起こす人もいるので、単純に植物由来だから肌に優しいとは言えません。

現状、日本で出回っているフェルラ酸以外の紫外線吸収剤・散乱剤を使わない製品はこの2つ。

  • SHIRO タマヌオイルUV 30ml ¥17,380 SPF12 PA+
  • 山田養蜂場 植物から生まれたミツバチUVミルク® 50g ¥4,730 SPF36 PA+++

これを踏まえてメリット・デメリットを解説していきます。

メリット

主なメリットはこの2つです。

美容効果を持っている

従来の紫外線吸収剤・散乱剤は、紫外線から肌を守ることに特化したもので、美容効果はほとんど持ち合わせていませんでした。

しかしフェルラ酸は抗酸化作用を持っていて、紫外線カットだけではない美容効果を持っているんです。

でもこれって単体で評価しただけの話。

フェルラ酸が入っていなくても、吸収剤や散乱剤とは別に、他の抗酸化成分が入っていれば良いだけ。

なので大きなメリットではありません。

吸収剤・散乱剤が苦手でも使えるかも?

肌が弱くて、紫外線吸収剤・散乱剤どちらも合わないと感じている人が代用として使うケースです。

これは言われがちだけど、正直微妙なメリット。

どんな吸収剤も散乱剤ダメって人が、都合良くフェルラ酸だけ大丈夫ってケースは考えにくいんですよね💦

可能性はゼロじゃないので試してみても良いけれど、あまり期待はしない方が良いかも。

肌が弱いなら、散乱剤にコーティング技術などの工夫で刺激をさらに抑えた日焼け止めの方が、合うものが見つかるんじゃないかと思います。

デメリット

主なデメリットはこの2つ。

どちらもわりと残念なデメリットなので、フェルラ酸のみで紫外線カットした日焼け止めはおすすめできません。

紫外線カット性能が低い

フェルラ酸が一般的な紫外線吸収剤と同等のカット性能を出すには、量がかなり必要です。

原料のデータを見た感じでは、1%の配合でSPF6程度の効果が出るようです。

単体で日焼け止めとして成り立たせようと思ったら、SPF30になる5%程度は必要なところ。

SPF50+にするなら、9%近くの配合量が必要になっています。(正確な数値ではなく単純な計算です)

また、現在日本で出回っている製品は、フェルラ酸の単体ではなく「タマヌオイル」「コメヌカエキス」などの、正式には紫外線カット成分とは認められていないけれど、少しの紫外線カット効果を持つ植物成分と組み合わせて製品化されています。

これで製品の設計やコストを考えたとき、フェルラ酸植物成分だけで、高い紫外線カット効果を出す日焼け止めを作るのは現実的ではないんですよね・・・💦

実際に出回っているものも、SHIROはSPF12 PA+で、山田養蜂場はSPF36 PA+++です。

山田養蜂場の日焼け止めは室内メインの日常用なら使える数値だけど、SHIROは単体使用ではどう考えても性能不足。

日焼け止めの目的は「紫外線から肌を守ること」なので、紫外線カット性能が低いのは大きなマイナス要素です。

価格が高い

合成で作られる吸収剤や、鉱物由来の散乱剤に比べ、植物由来である「フェルラ酸」は原料が高価。

現在日本で流通している、フェルラ酸がメインの日焼け止めはの価格は、SHIROが30mlで17,380円、山田養蜂場が50gで4,730円の価格設定です。

正直、これだけの金額を払うのなら、大手の中価格~デパコスブランドで、紫外線カット性能や美容成分のクオリティが高い日焼け止めを買ったほうが良いんじゃないかと思います。

サブで配合ならアリかも!

メリット・デメリットを考えると、フェルラ酸のみで紫外線をカットした日焼け止めはおすすめしません。

でもフェルラ酸自体は、とても良い成分。

現実的な使い道は、吸収剤や散乱剤と組み合わせて配合することじゃないでしょうか?

日本で流通しているものだと、アスタリフト D-UVクリア ホワイトソリューションやプラスリストアのUVミルクなどにフェルラ酸が入っています。

どちらも1%以下の記載位置で、紫外線カット性能を出せるほどの量が入っているかはなんとも言えないところ。

けれども美容面ではおすすめの成分なので、入っているのはひとつのプラス要素と考えて良いでしょう👍

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この記事を書いた人

ありすのアバター ありす コスメコンシェルジュエージェンシー

美容、メイク、おしゃれ等にはまっている20代の3児のママ。
コスメレビュー、コスメ成分解析、コスメサブスク、ファッションレンタルなどの情報を発信しています。

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