コラリッチ リンクルホワイトジェルの成分解析です。
Instagramで「コラリッチ」とブランド名でリクエストを頂きました。
コラリッチといえば、コラリッチEXというオールインワンジェルが有名ですが、そちらは成分解析をすでに上げている方が複数いらっしゃいました。
今回は1つでシワ改善とシミ予防のWの効果が認められた薬用コスメ・コラリッチ リンクルホワイトジェルを解析していきます。
コラリッチ リンクルホワイトジェルの成分解析
1本で化粧水、乳液、美容液、クリーム、美容オイル、アイクリーム、ネッククリームの7役をこなすオールインワンジェルです。
7役ってのは言い方の問題な気はしますが、肌質によってはこれ1個でお手入れOKなタイプのコスメですね。
医薬部外品なので、有効成分から解析していきます。
シワ改善×シミ予防のナイアシンアミド
コラリッチ リンクルホワイトジェルは有効成分としてナイアシンアミドを配合することで
メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。シワを改善する。
という、効果効能が認められています。
ナイアシンアミドはニコチン酸アミドとも呼ばれており、水溶性のビタミンB3の一種です。
シミの原因となるメラノソームの輸送を抑制することによる美白効果、コラーゲンの減少を改善することによるシワ改善効果が認められた成分。
他にもセラミドの合成をサポートし、バリア機能を助ける効果もあると言われています。
作用は強めですが刺激にはなりにくく、医薬部外品の有効成分の中でも、かなり優秀な成分。
有効成分で配合されているコスメはプチプラならKOSEのモイスチュアマイルド ホワイト パーフェクトエッセンスと、ルシードのリンクルフォースクリーム(男性向け)ぐらいかな。
POLAでもナイアシンアミドが使われていましたが、今はPOLA独自のニールワンが主流。
グループ会社のオルビスのリンクルホワイトエッセンスにはナイアシンアミドが使われています。
原価はそれほど高くないので、化粧品の成分として高濃度で配合されているものはプチプラでもけっこうあります。(オーディナリーなど)
ナイアシンアミドが配合されている商品はポイント使い用のクリームが多いので、オールインワンジェルに入っているのはけっこう珍しいかも。
その他の成分は濃度不明
その他の成分は「」から始まっていますが、この成分が高濃度で配合されてるってことはありません。
つまり、その他の成分は濃度順に並んでいないコスメですね。
気になった成分をピックアップして解説していきます。
コラーゲンを配合
コラーゲン・トリペプチド F、水溶性コラーゲン液(3)、加水分解コラーゲン末
3種のコラーゲンが配合されています。
コラーゲンは人の肌の真皮に存在していて、お肌のハリ弾力に重要な成分です。
でも、加水分解して小さくしたものを肌に塗っても、真皮までは届かないんですよね💦
なので「真皮にあるコラーゲンを化粧品で補給する」ということはほぼ不可能です。
あくまでも、お肌の表面(角質層)での保湿成分という扱いです。
真皮に届かないから意味がないわけではなく、表面的な保湿効果としては意味のある成分です。
シワ改善の効果は、有効成分のナイアシンアミドに期待しましょう。
皮脂に近いオイルを配合
- ホホバ油
- シュガースクワラン
- マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル
どれも人の肌に存在する”皮脂”の成分に近い性質を持つので肌なじみが良く、お肌の水分蒸発を防いでくれます。
残りの美容成分を解説
- グルコシルヘスペリジン・・・めぐりをサポート、肌荒れを防ぐ。
- ボタンエキス・・・植物エキス、肌を整える、透明感をサポート。
- ユリエキス・・・セラミドをサポート。
- シャクヤクエキス・・・透明感をサポート。
- ローヤルゼリー発酵液・・・肌のハリ弾力やうるおいをサポート
- アロエエキス・・・肌を整える、肌荒れを防ぐ。
- トリメチルグリシン・・・糖蜜由来の保湿成分。
- 濃グリセリン・・・一般的な保湿成分。しっとり&低刺激。通常のグリセリンよりもしっとり。
- ジグセリセリン・・・一般的な保湿成分。しっとり&低刺激。通常のグリセリンよりもさらさら。
- 1,2-ペンタンジオール・・・一般的な保湿成分。抗菌作用があるから、濃度によっては刺激になるかも。
- テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット・・・エステル油。水分の蒸発を防ぐ。
- ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポチオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.)・・・水性保湿油。水分の蒸発を防いだり、テクスチャを整えたり、乳化を助ける。
- トリイソステアリン酸グリセリル・・・エステル油。水分の蒸発を防ぐ。
調整系の成分は?
無香料、無着色で、アルコール(エタノール)全成分には書かれていません。
余分なもののない肌に優しい構成ですが、良い香りや使ったときのワクワク感を求めている方には物足りないかも。
商品説明にはアルコールフリーの文字はなかったので、キャリーオーバー成分としてエタノールがごく微量入っている可能性はあるかもしれません。
パラベン無添加ですが、フェノキシエタノールという防腐剤を使用しています。
どちらにしても微量の配合なのでほとんどの人は特に影響はありません。
まれにパラベンが合わない・フェノキシエタノール合わないって人がいるので、そういう人はチェックしておきたいポイントですね。
成分解析のまとめ
- シワ改善とメラニン抑制(美白)の2つの効果を持つ有効成分[ナイアシンアミド]を配合
- コラーゲンは表面的な保湿成分
- 皮脂に近いオイルが肌のうるおいを守る
- 無香料・無着色で余分なものが入っていない構成
全成分の詳細
ナイアシンアミド | エイジングケア |
---|---|
コラーゲン・トリペプチド F | 保湿 |
水溶性コラーゲン液(3) | 保湿 |
加水分解コラーゲン末 | 保湿 |
グルコシルヘスペリジン | 血行促進 |
ボタンエキス | 整肌 |
ユリエキス | 保湿 |
シャクヤクエキス | 透明感 |
ローヤルゼリー発酵液 | ハリ弾力 |
アロエエキス(2) | 整肌 |
マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル | エモリエント |
ホホバ油 | エモリエント |
シュガースクワラン | エモリエント |
トリメチルグリシン | 保湿 |
精製水 | ベース |
濃グリセリン | 保湿 |
ジグリセリン | 保湿 |
1,3-ブチレングリコール | ベース(保湿) |
1,2-ペンタンジオール | 保湿 |
テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット | 保湿・調整 |
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポチオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) | 保湿 |
トリイソステアリン酸グリセリル | エステル油 |
硬化ナタネ油アルコール | 調整 |
アルギン酸ナトリウム | 増粘 |
カルボキシビニルポリマー | 増粘・乳化安定 |
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 | 乳化・増粘 |
水素添加大豆リン脂質 | 乳化 |
d-δ-トコフェロール | 酸化防止剤 |
水酸化ナトリウム | 洗浄or調整 |
フェノキシエタノール | 防腐 |
ナイアシンアミド | エイジングケア | エイジングケア成分です。 角層の形成をサポートして、肌のバリア機能を改善したり、コラーゲンの生成をサポートします。 薬用化粧品へ有効成分として配合される場合は、厚生労働省から「シワを改善する」「メラニンの生成を防ぐ(美白)」という2つの効果効能の承認を受けています。 |
---|---|---|
コラーゲン・トリペプチド F | 保湿 | コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートする保湿成分です。 |
水溶性コラーゲン液(3) | 保湿 | 化粧品でよく使われる定番の保湿成分です。 保水力が高く、肌の土台で水分を蓄えて保湿・ハリ・弾力をサポートします。 さらさらとしたテクスチャですが、肌や髪の表面に膜を作って保護する効果も。 低温ではゲル状になり、体温ほどの温度では液状になる性質を持ち、化粧品に配合された場合はとろみが出ます。 |
加水分解コラーゲン末 | 保湿 | 水溶性コラーゲンを加水分解して小さくして浸透力を高めた成分です。 肌の土台で水分を蓄える保湿の役目を持っています。 |
グルコシルヘスペリジン | 血行促進 | 血行促進効果、血管強化作用を持ち、くすみやくまを改善します。 抗酸化、抗炎症、保湿効果も。化粧品に配合すると血行を良く見せてくれます。 |
ボタンエキス | 整肌 | ボタンの根の皮から採れる植物エキスです。 抗炎症、抗酸化、血行促進などの効果があります。紫外線による炎症物質の発生を抑制する美白効果も確認されています。 漢方成分としても使われていました。 |
ユリエキス | 保湿 | ユリエキスとも呼ばれる植物成分です。ユリ科のマドンナリリーから抽出されます。 セラミドの合成を促進して肌の保湿・バリアを改善したり、肌のバランスを保つヘパラン硫酸を生み出します。 他にも抗酸化、抗くぼみ効果もあると言われています。 |
シャクヤクエキス | 透明感 | シャクヤクの根から採れる植物成分です。 メラニンの生成を抑制する美白効果を持ちます。 美白以外にも抗炎症、抗酸化、ターンオーバー促進、血行促進などの作用があると言われています。 |
ローヤルゼリー発酵液 | ハリ弾力 | ローヤルゼリーの発酵エキスです。 コラーゲンの生成や肌のハリうるおいをサポートします。 |
アロエエキス(2) | 整肌 | アロエベラの葉から抽出される植物エキスです。 ムコ多糖類、アミノ酸、アロエサポナリンⅠなどを含む保湿成分。 ターンオーバーの正常化、傷の治癒促進、紫外線吸収、抗酸化、抗老化などの効果もあると言われています。 アロエベラの表皮は下剤成分であるアロインが含まれているので、化粧品には表皮を除いた葉肉部のみが使用されます。 |
マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル | エモリエント | 膜を作って水分の蒸発を防いだり、外部刺激から守るエステル油です。 人間の皮脂に近い性質を持つので肌なじみがよく、肌や髪に浸透しやすいです。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、油脂より高めです。 炭化水素油ほどではありませんが、脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
ホホバ油 | エモリエント | 植物(ホホバ)の種から採れるけど、油脂ではなくエステル油に分類される成分。 肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。肌なじみがよく、さっぱりした使用感が特徴。 油脂に比べて安定性が高く、アクネ菌のエサにならないので、ニキビ肌でも使いやすい油性成分です。 |
シュガースクワラン | エモリエント | 肌の保湿や柔軟作用を持っています。人間の皮脂中に5%含まれており、お肌に馴染みやすい成分。 シュガースクワランはサトウキビ糖液の発酵液から作られます。 こってり感はありますが、べたつきにくいので感触改良のためにも配合されます。 100%のオイルをそのままスキンケアに使うことも可能です。 分類としては炭化水素油ですが、石油ではなく動植物由来の成分です。 安定性が高く、酸化や熱による劣化が少ないのも特徴。医薬品の軟膏などにも使用されています。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、そこそこ高めです。 脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
トリメチルグリシン | 保湿 | 糖蜜から得られるアミノ酸誘導体で、化粧品でよく使われる一般的な保湿成分です。 帯電防止効果もありますが、刺激のリスクはほぼありません。 |
精製水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
濃グリセリン | 保湿 | 化粧品によく使われる低刺激な保湿成分です。 一般的なグリセリンは85%前後の濃度ですが、濃グリセリンは95%以上の濃度。 グリセリンよりもさらに保湿力が高く、重いテクスチャをしています。 |
ジグリセリン | 保湿 | 2個のグリセリンを結合して作られる成分です。 低刺激でグリセリンに近い性質を持ちますが、テクスチャはグリセリンより少しさらっとしています。 |
1,3-ブチレングリコール | ベース(保湿) | 「BG」と呼ばれ、化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますが、さっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
1,2-ペンタンジオール | 保湿 | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱりした使用感で、抗菌効果もあります。 高濃度で配合されている場合は、肌に刺激になる可能性の高いので、肌の弱い方は避けたほうが無難です。 1%以下の濃度なら特に気にしなくても大丈夫でしょう。 |
テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット | 保湿・調整 | 膜を作って水分の蒸発を防いだり、外部刺激から守るエステル油です。 水に近くて油が浮きにくい性質を持ち、さまざまな製品で使われています。 油っぽくないのにリッチなテクスチャを持っており、ベース・増粘・分散などの役割を果たします。 |
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポチオキシプロピレングリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) | 保湿 | 水性保湿油とも呼ばれる成分で、保湿効果に優れています。 とろみがありますが、高濃度で配合してもべたつきにくく、製品のテクスチャを整える目的でも配合されます。 油にも水にも溶けるので、製品の乳化を助ける役割もあります。 |
トリイソステアリン酸グリセリル | エステル油 | 化粧品でよく使われるエステル油です。さらっとしたテクスチャの油性成分。 肌の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。肌への刺激の心配はほとんどありません。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、そこそこ高めです。 炭化水素油ほどではありませんが、脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
硬化ナタネ油アルコール | 調整 | ナタネ油由来の飽和高級アルコールです。 製品のテクスチャを調整したり、熱安定性を向上させます。 |
アルギン酸ナトリウム | 増粘 | 水に溶けると粘り気を出す性質を持ち、増粘剤として使用されています。 乳化を補助する効果もあります。 |
カルボキシビニルポリマー | 増粘・乳化安定 | よく使われる合成ポリマーで、製品にとろみをつける・ジェル化させる目的で配合されています。 じ名前でも増粘効果が異なるものが多数存在します。 アルカリ性の成分と反応するので、水酸化Kや水酸化Naと共に配合されます。 製品の乳化や油分・粉を分散させる役割もあります。 天然ガム類(多糖類)よりも増粘効果・均一性・温度変化に対する安定性が優れているのが特徴。 肌に乗せると塩分や脂肪酸の影響で水のようにさらっとした性質に変化します。 皮膜を作って水分の蒸発を防いだり、肌をバリアする機能も。 合成ポリマーと聞くとあまり印象は良くないですが、肌への負担や刺激はなく、安全な成分です。 |
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 | 乳化・増粘 | 製品を水の中に油が溶け込むO/W型に乳化し、粘度を上げてゲル化させる役割で配合されます。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 肌への刺激はほとんどないと言われていますが、わずかな眼睛刺激は指摘されています。 |
水素添加大豆リン脂質 | 乳化 | 両性イオン(アンホ)界面活性剤です。 化粧品の水と油を混ぜ合わせる乳化の目的で配合されますが、保湿力もあります。 成分を肌に浸透させやすくする、リボゾーム化にも使われます。 |
d-δ-トコフェロール | 酸化防止剤 | 製品の酸化を防ぎます。 ビタミンEなので、肌への抗酸化作用も期待できます。 防腐剤の一種ですが、刺激はほとんどありません。 |
水酸化ナトリウム | 洗浄or調整 | 強いアルカリの性質を持ち、高級脂肪酸や油脂と混ざることで石けん素地(陰イオン界面活性剤)になります。 水酸化Kで作ったカリ石けん素地に比べて、水に溶けにくいので、主に固形タイプの化粧品に使われます。 単独では強い刺激のある成分ですが、化粧品では中和されているため刺激はほぼありません。 製品の増粘やph調整のために配合されることもあります。 |
フェノキシエタノール | 防腐 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
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