VT(ブイティー)リードルショット100を成分から解析|「刺すように浸透」の正体とは

Instagram(@alice_kaiseki)で2.1万人にスキンケア情報を発信するコスメコンシェルジュエージェンシー(日本化粧品検定1級)のありすです✨

韓国発ブランドVT(ブイティー)の「リードルショット100」。TikTokやX、@cosmeでずっと話題になっている導入美容液で、「肌に針を刺すみたいに浸透する」というインパクトのあるコンセプトで知られていますよね。発売から約3ヶ月で累計100万本を突破し(出典9)、『日経トレンディ』の「2024年ヒット商品ベスト30」でも4位に入った、もはや定番と言っていいアイテムです(出典10)。

「針」と聞くと、マイクロニードルのパッチを思い浮かべる方も多いと思います。でもこれは塗るタイプの美容液。じゃあ何が「針」なのか、それは全成分表示のどこに書かれているのか──ここがずっと曖昧なまま語られてきた商品でもあるんです。

今日は全43成分を並べたうえで、VTが公式に何と言っているのかを一次情報でたどりながら、「結局この美容液は肌に何をしてくれるのか」「使うときに何を知っておくといいのか」を、根拠とセットでお話ししていきますね。正直に言うと、いいところも、まだ決着していないところも、両方ある製品だと思っています。

ありす

「なんかピリピリするけど効いてる気がする」で使っている方、けっこう多いと思うんです。そのピリピリの正体を知ってから使うと、付き合い方がぐっと上手になりますよ。

ひとことで言うと

ありす

ひとことで言うと、これは「美容成分そのものより、届け方にお金と技術をかけた導入美容液」です。海のスポンジ(海綿)由来の目に見えない針状粒子を肌の上でころがして、角質層に一時的な通り道をつくる。そのうえで[ナイアシンアミド]やツボクサ由来の成分をなじませる、という考え方の製品。中身の成分構成自体は奇をてらったものではなく、むしろ堅実です。ただし「浸透しやすい=誰にでもやさしい」ではないので、そこははっきりお伝えしますね。

このアイテムのポイント

  • 話題の「CICA REEDLE™」の正体は全成分表示の[シリカ]。海綿由来の針状粒子(スピキュール)で、角質層に一時的な通り道をつくる技術だと公式が明記しています(出典3)。
  • 成分そのものは堅実。配合4番目の[ナイアシンアミド]は化粧品ではとてもポピュラーな定番成分ですが、臨床データの層が厚く、上位配合なら期待できる働き者です。
  • 使用時のピリピリは公式も「自然な現象」と説明する仕様。一方で長期使用時の安全性には学術的な問いも出ていて、まだ決着していません(出典12)。

基本情報

VT(ブイティー)リードルショット100(50mL)の商品ビジュアル
ブランドVT(ブイティー/VT COSMETICS・韓国)
価格・容量50mL 税込3,520円(実勢2,464円前後)/10mL 869円・1.5mL×6個 550円の展開あり
発売日2023年7月10日(韓国発売。日本でも継続販売中)
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
  • 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
  • リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。

VTが独自に打ち出す「CICA REEDLE™」とは?

まずはVT自身が何を一番言いたいのか、公式の言葉から見ていきますね。

VTがこの製品で最も強く打ち出しているのが、独自技術「CICA REEDLE™(シカリードル)」です。グローバル公式サイトでは、汚染されていない海域から採取したスピキュール(海綿の骨片)を、天然由来の原料だけで精製していると説明されていて、「特許取得済みの、酸を使わないスピキュール技術」という表現で他社との違いを訴えています(出典4)。一般的なスピキュール精製は酸処理を使うので、そこを自社は使っていない、という差別化ですね。粒子の数についても「1ppmあたり約95,000本」という公表値が示されています(出典3)。

精製スピキュール(針状シリカ粒子)の正体

スピキュールが肌の上でころがり、角質層に一時的な通り道をつくって美容成分がなじみやすくなるまでの3ステップの流れ図

スピキュールというのは、海綿動物(いわゆる天然スポンジ)が体を支えるために持っている、ガラス質の細い骨片のこと。主成分はケイ酸で、要するに目には見えないくらい小さなガラスの針です。これを肌の上でなじませると、角質層に極小の物理的な通り道が一時的にできて、そのあとに使う美容成分がなじみやすくなる──というのがこの技術の考え方です。

この発想自体は、VTだけの独創というわけではなく、学術的にも研究されているアプローチです。

研究で分かっていること

天然スピキュールを化粧品・治療に使う技術をまとめた総説では、スピキュールが角質層に微小なチャネル(小さな通り道)をつくることで、本来なら肌になじみにくい水溶性の成分や、分子が大きい成分の入り方を助けると整理されています(出典11)。「肌がいちばん通しにくいのは角質層」という前提に対して、成分側を小さくするのではなく、通り道のほうに働きかけるという発想です。

そもそも化粧品の成分がどこまで届くのか、という前提の話は化粧品の「浸透」はどこまで本当?で詳しくまとめているので、あわせて読んでいただけるとこの技術の位置づけが分かりやすいと思います。

もうひとつ、開発の背景として押さえておきたいのが、VT COSMETICSが東京大学生産技術研究所とマイクロニードル技術の共同研究を行っていて、2024年3月に日韓共同のワークショップで成果を発表している点です(出典8)。ここには数値化された臨床試験の結果までは出ていませんが、思いつきの流行り技術ではなく、アカデミアと組んで技術の筋道を検証しようとしている姿勢は、私は素直に評価していいところだと思っています。

ありす

ざっくり言うと「成分を小さくして通すのではなく、通り道のほうを一時的に開ける」発想。塗ったときのチクチク感は、この極小の針が肌に触れている感覚なんですね。正体が分かると、あの感触にもちょっと納得できます。

全成分表示のどの成分が該当する?

「CICA REEDLE™」はあくまで技術の名前なので、全成分表示にはそのまま載りません。ネット上では「加水分解カイメン」ではないかという説も見かけますが、VTの現行の全成分表示にその名前はありませんでした。

答えは公式にありました。グローバル公式ストアの商品ページに「Cica Reedle™成分:Silica, Centella Asiatica Extract」と明記されていて、つまり全43成分中11番目の[シリカ]がこの針状粒子にあたります(出典3)。以前はプレスリリースの技術説明からの推測にとどまっていた部分ですが、公式の記載で裏づけが取れた形です。

[シリカ]自体は、パウダーやファンデーションのさらさら感を出す目的でごく普通に使われる成分名です。同じ表示名でも、球状の微粒子として使うのか、針状の骨片として使うのかで役割はまったく変わります。全成分表示だけを見ても「ただのシリカ」にしか見えないけれど、実体は針だった──成分表示の限界がよく分かる例だと感じています。

配合順は11番目。[カプリリルグリコール]などの防腐助剤より前に位置しているので、飾り程度の量ではなく、機能させる意図のある位置に置かれていると読めます(ただし配合率そのものは公表されていません)。

ありす

「シリカ=さらさらパウダー」のイメージで見ると完全に見落とすところでした。成分表は形状までは教えてくれないので、公式の説明と突き合わせて初めて意味が分かる、いい例だと思います。

全成分から見る、リードルショット100の設計

「届け方」の話が派手なぶん、じゃあ何を届けているの?というところが気になりますよね。中身を配合目的ごとに見ていきます。

有効美容成分|ナイアシンアミド・アデノシン

成分表で目を引くのが、4番目という上位に置かれた[ナイアシンアミド]です。[BG]などの基剤より前にあるので、表示順から見て相応の濃度が入っていると推測できます(メーカーの公表濃度はないので、あくまで表示順からの読み取りです)。

[ナイアシンアミド]はビタミンB3の仲間で、化粧品ではとてもポピュラーな定番成分。プチプラからデパコスまで幅広く入っているので珍しさはありませんが、そのぶん臨床データの層が厚いのが強みです。角層のセラミドや脂質の合成を助けてバリア機能を底上げする働きと、できたメラニンが肌表面の細胞へ受け渡される段階をおさえる働き、その両方が知られています。

研究で分かっていること

ヒトを対象にした試験で、ナイアシンアミドがメラニンの受け渡しを35〜68%おさえたと報告されています(出典13)。また50名・12週間の二重盲検(左右で塗り分ける方式)の試験では、5%配合で肌の水分の逃げにくさが改善し、色ムラや小じわの見え方も良くなったと報告されました(出典14)。

もうひとつ、地味ですが見逃せないのが[アデノシン]。日本では医薬部外品の「しわ改善」有効成分として認可例のある成分で、肌の奥でコラーゲンをつくる細胞にはたらきかけるとされています。このアイテムは日本では化粧品区分なので「有効成分」として表示されているわけではありませんが、この2つが並んでいる意味は次の章でお話ししますね。

保湿の担当は[ヒアルロン酸Na]。なお、SNSでは「分子量違いのヒアルロン酸を何種類も配合している」という情報も見かけますが、VT公式サイトの最新の全成分表示では[ヒアルロン酸Na]は1種類のみの表示で、複数分子量を重ねているという裏づけは確認できませんでした。ここは先にお伝えしておきます。

ありす

導入美容液って通り道づくりだけで中身が薄いものもあるんですが、この子は上位にちゃんとナイアシンアミドを積んでいます。珍しい成分ではないけれど、データがあって扱いやすい成分を上位に置く判断は堅実だと思います。

ツボクサ由来4成分の重ね配合

VTは本国のブランドページ「VT STORY」で、流行の植物の効果を研究して、鎮静・修復のためにCICAHYALON™・CICALIAO™・CICA REEDLE™という独自の複合成分を開発してきた、と説明しています。「同じ成分・流行の成分でも、VTがつくれば違う」という、かなり強気なR&Dの訴求です(出典6)。

その姿勢が表れているのが、この美容液のCICAまわりの組み方です。[ツボクサエキス]を入れるだけで終わらせず、ツボクサの主役成分である4つのトリテルペノイド──[アシアチコシド][マデカッソシド][マデカシン酸][アシアチン酸]──を個別に重ねています。エキスは産地や抽出条件で中身がぶれますが、単離した成分を足しておけば、狙った成分の量を処方側でコントロールできる。理にかなった組み方だとみています。

研究で分かっていること

[マデカッソシド]については、ヒト由来の表皮細胞を使った試験で、傷の治りを量に応じて後押しすること、紫外線Bによる細胞のダメージや生存率の低下をやわらげることが報告されています(出典15・培養細胞での結果)。残る3成分についても、抗炎症や傷の修復に関する研究をまとめた総説があり、ツボクサ由来成分の中でも比較的よく調べられているグループです(出典16)。

ただ期待値はここを整理しておきますね。この4成分は成分表のかなり後方、アミノ酸群の直前にあります。微量でも意味を持つタイプの成分なので「入っていても無意味」ではありませんが、「CICAを4成分に分けている=高濃度」ではない、というのは押さえておきたいところ。CICA成分そのものの違いはCICA(ツボクサエキス)とは?で詳しく解説しています。

ありす

CICAをエキス任せにせず、狙った成分を名指しで足しているのは処方としてきれい。ただ位置は後ろのほうなので、劇的な鎮静を期待するより「土台をやさしく支える係」と考えるくらいがちょうどいいと思います。

保湿・使用感を支えるその他の成分

残りは、この美容液の乗り物をつくっている部分です。

  • ベースの保湿:[水][DPG][グリセリン][BG]。とくに[グリセリン]が3番目にあるので、水分を抱える力はしっかりめ。針で通り道を開けるぶん、乾燥させない土台づくりは大事なところです。
  • 油分・感触:[マカデミア種子油][パルミチン酸エチルヘキシル][ポリイソブテン]。肌をやわらかく整えつつ、とろみのある伸びをつくります。[オレイン酸ソルビタン]が水と油をなじませる役です。
  • とろみ・粒子の分散:[(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー][ポリアクリル酸Na][キサンタンガム][グリセレス-26]。針状の粒子を沈ませず均一に散らしておくには、この増粘設計がかなり重要です。
  • 防腐設計:[1,2-ヘキサンジオール][エチルヘキシルグリセリン][カプリリルグリコール][(カプリリル/カプリル)グルコシド]。パラベンなどの従来型防腐剤を主表示に含まず、保湿もできる多価アルコール系の組み合わせで守っています。
  • そのほか:[プロポリスエキス]は抗菌・抗炎症で知られる鎮静系の定番。ただし配合順は後方で、補助的な位置づけです。蜂由来のものにアレルギーがある方は、念のため覚えておいてください。
  • アミノ酸17種:[グリシン][セリン][グルタミン酸]ほか。これは肌がもともと持っている天然保湿因子(NMF)の組成をまねたアミノ酸ブレンドで、一括で入っているもの。1つずつが主役というより、角層のうるおいを底上げする係です。
ありす

アミノ酸が17種類も並んでいると「すごい豪華!」に見えますが、実体はNMFを再現したブレンドがひとかたまり入っているだけ。数の多さより、上位のグリセリンやナイアシンアミドのほうが体感に効いていると思います。

韓国と日本で扱いが違う?「美白・しわ改善」機能性化粧品の話

韓国では美白・しわ改善の二重機能性化粧品、日本では化粧品区分になるという扱いの違いを示した比較表
韓国と日本での区分の違い(ありす作成/出典:VTコスメティック韓国公式サイト・日本の薬機法上の表示ルール)

ここは日本の情報だけ見ていると気づけない、おもしろいポイントです。

本国=韓国のVT公式サイトを見ると、この製品は「美白・しわ改善の二重機能性化粧品(미백・주름개선 2중 기능성화장품)」として届け出て販売されています(出典5)。韓国の「機能性化粧品」は、日本の医薬部外品に近い、韓国独自の規制区分です。一方、日本の公式ページにはこの表示はありません。日本では化粧品区分で販売されているので、薬機法上「美白」「しわ改善」を効能として謳うことはできないんですね。

じゃあ韓国側の主張には何の裏づけもないのかというと、そうではありません。成分表を見ると、その根拠になりそうな成分がちゃんと2つ入っています。ひとつは上位4番目の[ナイアシンアミド](美白の側)、もうひとつは[アデノシン](しわ改善の側)。どちらも韓国の機能性化粧品でよく使われる定番の成分で、韓国での訴求と処方の中身は矛盾していません。

裏づけの現在地としては、韓国の機能性化粧品はメーカー自身の届出に基づく制度で、このアイテムの配合濃度そのものは公表されていません。なので「韓国では機能性化粧品だから日本で買っても美白効果が保証されている」とは言えない。ただ、「日本では言えないだけで、成分としては何も入っていない」わけでもない──この温度感が実態に近いと思います。

ありす

同じ中身でも、国が変わると言えることが変わる。日本のページに書いていないからといって「入っていない」ではないんです。輸入コスメを見るときは、本国のページも覗いてみると発見がありますよ。

気になる点|「浸透が良い」の裏にある安全性の論点

魅力の話ばかりでは片手落ちなので、ここは丁寧にお話しさせてください。

まだ決着していない、長期使用の安全性

2025年12月にオンライン公開された皮膚科の学術誌の論文で、スピキュールを化粧品に使うことのリスクについての報告が出ました。ラットの皮膚を使った実験で、スピキュールが表皮の基底層(角質層よりかなり深い層)まで到達し、一定期間そこに残っていたことが確認され、長期にわたって使い続けた場合の肉芽腫(異物の周りに組織ができる反応)のリスクへの懸念が指摘されています(出典12)。

誤解しないでいただきたいのは、これは「この商品で健康被害が出た」という報告ではないということ。動物実験の段階の指摘で、ヒトで実際に何が起きるかは分かっていません。ただ「角質層の中だけで完結するはず」という前提に、学術側から問いが投げかけられているのは事実です。VT公式・プレスリリースの側にも、数値化された自社の臨床試験データの開示はありません(グローバル公式には「skin absorption improvement」「acne improvement」の臨床テスト済みという記載がありますが、試験の主体や人数、数値の記載はありません/出典3)。

私の受け止めとしては、「毎日ゴシゴシ大量に」ではなく、頻度と量を決めて使うのが今のところ賢い付き合い方かなと思っています。技術としての面白さは本物ですが、「浸透が良い=無条件に安心」ではない、という一点だけは覚えておいてほしいところです。

ピリピリするのは仕様、でも人は選ぶ

塗ったときのチクチク・ピリピリについては、グローバル公式が「塗布時のチクチク感は自然に起こるもの」と明記しています(出典3)。異常ではなく、針状粒子が肌に触れている感覚なので、そこは安心してください。

ただ、バリアがゆらいでいるとき・肌が荒れているとき・ピーリングやレチノールと同じタイミングで使うときは、この刺激が上乗せになります。物理的に角質層をいじる製品なので、「刺激が強い日は休む」という引き算ができるかどうかで、満足度がかなり変わると思っています。

ありす

ピリピリは不良品ではなく仕様です。でも「痛い=効いてる」ではないので、そこを混同しないでほしいなと思います。肌が疲れている日は、遠慮なくお休みしてあげてくださいね。

結局、どんな人に向いている?

リードルショットシリーズ内での「100」の位置づけを示した目安バー図
シリーズ内での「100」の位置づけ(ありす作成/出典:VT COSMETICS公式楽天市場店のシリーズ紹介)

相性の話をする前に、シリーズの位置づけを押さえておくと選びやすくなります。リードルショットには100・300・700・1000・1300と数字違いのラインがあって、公式はこの美容液「100」を「#DAILY(デイリー)」=毎日づかいの入門ラインとして位置づけています(700は敏感肌向けの#SPECIAL、1000は#STRONG、といった具合です/出典7)。数字が大きいほど上位互換、ではなく、強さの段階だと考えてくださいね。

そのうえで、良い・悪いの点数はつけずに「どんな肌・好みと相性がよさそうか」でまとめます。

🙆‍♀️ 向いていそうな人

  • 毛穴の目立ち・キメの乱れ・肌のごわつきが気になっている人
  • 今使っている美容液の「なじみ方」に物足りなさを感じている人
  • [ナイアシンアミド]でくすみ・バリアのケアをしたい人(上位配合なので土台としても働きます)
  • スピキュール系を試してみたいけれど、まずは一番やさしいラインから始めたい人

🔍 事前に確認したい人

  • 敏感肌の人・肌が荒れている・バリアがゆらいでいる人 → 角質層を物理的にいじる製品なので、落ち着いてから
  • レチノール・ピーリング・スクラブを併用している人 → 同じ日に重ねず、日を分けるほうが安心です
  • 長期使用の安全性に不安がある人 → 動物実験段階ですが問いが出ている論点です(出典12)。毎日ではなく頻度を決めて使う選択肢も
  • 蜂由来のもの(プロポリス・はちみつ等)にアレルギーがある人 → [プロポリスエキス]配合をご確認ください
ありす

「毛穴とごわつきが気になるけど、攻めすぎるのは怖い」という方の最初の一本には合っていると思います。逆に、今まさに肌が荒れている人は、しずめるケアを先にしてあげてくださいね。

よくある質問

Q. ピリピリするのは自然な反応ですか?
A. はい、仕様です。グローバル公式も「塗布時のチクチク感は自然に起こるもの」と説明しています(出典3)。極小の針状粒子が肌に触れている感覚なので、不良品ではありません。ただし赤みが引かない・ヒリヒリが続くといった場合は別の話なので、そのときは使用を中止してくださいね。

Q. 毎日使っていいですか?
A. 公式はこのアイテム「100」を毎日づかい向けのラインとして位置づけています(出典7)。ただ角質層に物理的にはたらきかける製品ですし、長期使用については学術側から問いも出ている段階なので(出典12)、私はまずは数日おきから始めて、肌の様子を見ながら頻度を決めるのをおすすめします。

Q. 他の美容液やスキンケアと併用していいですか?
A. 基本はOKです。むしろ「あとに使うものをなじませる」ための導入美容液なので、洗顔後・化粧水の前後に使って、そのあと普段の美容液やクリームを重ねる流れが想定されています。ただしレチノール・高濃度ビタミンC・ピーリング系と同じタイミングで重ねると刺激が上乗せになりやすいので、日や時間帯を分けるのが安心です。

Q. 100・300・700……どれを選べばいいですか?
A. 数字は強さの段階で、上位互換ではありません。この美容液「100」は毎日づかいの入門ライン、700は敏感肌向け、1000はより強いライン、という住み分けです(出典7)。初めての方は100から、が無難だと考えています。いきなり50mLが不安なら、1.5mL×6個や10mLの小さいサイズも展開されています(出典2)。

Q. 「美白効果がある」と聞いたのですが本当ですか?
A. 韓国ではこのアイテムが「美白・しわ改善」の機能性化粧品として届け出られています(出典5)が、日本では化粧品区分なので、そうした効能を謳うことはできません。成分としては[ナイアシンアミド]が上位に入っていて、メラニンの受け渡しをおさえる働きのヒトデータもあります(出典13)。「日本では言えないだけで、根拠になる成分は入っている」という受け止めが実態に近いです。

まとめ

ありす

最後にまとめますね。VT リードルショット100は、「美容成分を足す」より「届け方を変える」ことに軸を置いた導入美容液です。話題の「CICA REEDLE™」の正体は全成分表示の[シリカ]=海綿由来の針状粒子で、これは公式が明記しています。中身は上位の[ナイアシンアミド]とツボクサ由来4成分という堅実な構成でした。

技術としてはとても面白くて、東京大学生産技術研究所との共同研究まで進めている点も含めて、私は「話題先行だけの製品ではない」と感じています。一方で、自社の数値化された臨床データは公開されておらず、長期使用時の安全性については学術側から問いが出ている段階でもあります。

だからこそ、期待するところと気をつけるところをセットで持っておいてほしい1本です。毛穴やごわつきが気になって、なじみの良さを実感したい方には楽しめる製品。肌がゆらいでいる方や、毎日たっぷり使うつもりの方は、頻度を決めて付き合う。そんな距離感がちょうどいいかなと思います。

全成分と特徴

成分名役割特徴
水基材(溶媒)配合量が最も多いベース
DPG(ジプロピレングリコール)保湿・溶剤なじみにくい成分を溶かし込み、使用感をなめらかにする
グリセリン保湿3番目に配合。角層の水分保持力を高める王道の保湿成分
ナイアシンアミド美容成分(バリア・メラニンの受け渡し抑制)4番目という上位配合。ヒト臨床データが豊富な定番成分
BG(ブチレングリコール)保湿・防腐助剤べたつきが少なく、防腐システムの一部としても働く
マカデミア種子油エモリエント(植物油)皮膚脂質に近い脂肪酸組成で肌をなめらかに整える
1,2-ヘキサンジオール保湿・防腐助剤抗菌性をあわせ持つ多価アルコール
パルミチン酸エチルヘキシルエモリエント(エステル油)べたつきにくい、軽やかな感触をつくる
(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー増粘・乳化安定とろみを出し、針状粒子を均一に分散させる
ポリイソブテン感触調整(合成油)軽い皮膜をつくり使用感を整える
シリカ独自技術「CICA REEDLE™」該当成分海綿由来の針状粒子(スピキュール)。角質層に一時的な通り道をつくる(出典3)
グリセレス-26可溶化・保湿水溶性・油溶性どちらの成分ともなじみやすくする
エチルヘキシルグリセリン防腐助剤・整肌他の防腐成分の効果を高めつつ肌当たりをやわらげる
カプリリルグリコール防腐助剤・保湿保湿性をあわせ持つ
アデノシン美容成分(しわ・ハリ)日本では医薬部外品のしわ改善有効成分として認可例あり。この美容液は化粧品区分
ポリアクリル酸Na増粘とろみと伸びを与える
ヒアルロン酸Na保湿角層表面で水分を保つ定番成分。公式表示では1種類のみ
ツボクサエキス鎮静・整肌(CICA)複数のトリテルペノイドを含むツボクサの抽出エキス
(カプリリル/カプリル)グルコシド可溶化・洗浄補助天然由来。防腐システムの一部としても働く
オレイン酸ソルビタン乳化補助水と油をなじませテクスチャーを安定させる
キサンタンガム増粘(天然系)微生物由来。テクスチャーを安定させる
プロポリスエキス鎮静・抗菌サポート後方配合で補助的。蜂由来アレルギーのある方は要確認
アシアチコシドツボクサ由来トリテルペノイドコラーゲン合成促進・創傷治癒に関する報告あり(出典16)
マデカッソシドツボクサ由来トリテルペノイド培養細胞で創傷治癒促進・UVBダメージ抑制の報告(出典15)
マデカシン酸ツボクサ由来トリテルペノイドマデカッソシドの糖鎖のない型。抗炎症・抗酸化の報告あり
アシアチン酸ツボクサ由来トリテルペノイドアシアチコシドの糖鎖のない型。抗炎症・創傷治癒への関与
グリシン保湿(アミノ酸)天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸
セリン保湿(アミノ酸)NMFの主要構成アミノ酸
グルタミン酸保湿(アミノ酸)NMFを構成する主要アミノ酸のひとつ
アスパラギン酸保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸
ロイシン整肌(アミノ酸)分岐鎖アミノ酸(BCAA)のひとつ
アラニン保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸
リシン整肌(アミノ酸)皮膚たんぱく質の合成に関わる
アルギニン保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸
チロシン保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸。塗布での配合量では色素沈着を促す働きはないとされる
フェニルアラニン保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸
トレオニン保湿(アミノ酸)NMF構成アミノ酸
プロリン整肌(アミノ酸)コラーゲンを構成する主要アミノ酸のひとつ
バリン整肌(アミノ酸)分岐鎖アミノ酸(BCAA)
イソロイシン整肌(アミノ酸)分岐鎖アミノ酸(BCAA)
ヒスチジン保湿(アミノ酸)pHの緩衝作用があるとされる
メチオニン整肌(アミノ酸)含硫アミノ酸。抗酸化に関与するとされる
システイン整肌(アミノ酸)含硫アミノ酸。微量の外用配合では美白目的の効果は期待しにくい

※配合の正確な順序・全項目は商品の全成分表示をご確認ください(出典1)。配合量は非公開です。

特性タグ:毛穴ケア / 導入美容液(ブースター)/ 保湿 / CICA(鎮静サポート)/ ナイアシンアミド配合 / 韓国コスメ / 使用時のチクチク感あり

参考文献・出典(16件)
  1. VT COSMETICS 日本公式サイト 商品ページ「VT リードルショット100」(全成分・価格・容量・製造販売元):vtcosmetics.jp
  2. @cosme 公式商品情報「VT リードルショット100」(発売日2023年7月10日・サイズ/価格バリエーション):cosme.net/products/10237741
  3. VT COSMETICS グローバル公式ストア 商品ページ(「Cica Reedle™成分:Silica, Centella Asiatica Extract」・約95,000本/ppm・clinically tested表記・塗布時のチクチク感についての記載):globalvt-cosmetics.com
  4. VT COSMETICS グローバル公式サイト トップページ(スピキュールの採取地・「特許取得済みの酸を使わないスピキュール技術」の訴求):globalvt-cosmetics.com
  5. VT코스메틱 韓国公式サイト 商品ページ(「미백・주름개선 2중 기능성화장품」=美白・しわ改善の二重機能性化粧品としての表示):vt-cosmetics.com
  6. VT코스메틱 韓国公式サイト ブランドストーリー「VT STORY」(CICAHYALON™/CICALIAO™/CICA REEDLE™という独自複合成分の開発についての記載):vt-cosmetics.com/shopinfo/vt_story.html
  7. VT COSMETICS 公式楽天市場店(リードルショットシリーズのライン展開・100=#DAILY等の位置づけ):item.rakuten.co.jp/vtcosmetic-official
  8. VT CUBE JAPAN株式会社 プレスリリース「VT COSMETICS、東大生研との『マイクロニードル』共同研究開発成果を発表」2024年3月16日(PR TIMES):prtimes.jp
  9. 株式会社VT COSMETICS プレスリリース「VT リードルショット、累計販売本数100万本突破」2023年11月13日(PR TIMES):prtimes.jp
  10. 株式会社VT COSMETICS プレスリリース「日経トレンディ2024年『ヒット商品ベスト30』にて4位を受賞」2024年11月7日(PR TIMES):prtimes.jp
  11. Kim TG, Lee Y, Kim MS, Lim J. “A novel dermal delivery system using natural spicules for cosmetics and therapeutics.” Journal of Cosmetic Dermatology. 2022;21(10):4754-4764.(総説/スピキュールによる角質層の微小チャネル形成と経皮浸透)
  12. “Hidden risks behind the cosmetic use of silica spicules for transdermal delivery.” Journal of the American Academy of Dermatology. 2025(2025年12月オンライン公開/ラット皮膚実験。スピキュールの表皮基底層への到達・残留と、長期使用時の肉芽腫リスクへの懸念)※本文はペイウォールのため要旨レベルの引用
  13. Hakozaki T, Minwalla L, Zhuang J, et al. “The effect of niacinamide on reducing cutaneous pigmentation and suppression of melanosome transfer.” British Journal of Dermatology. 2002;147(1):20-31.(ヒト臨床試験)DOI:10.1046/j.1365-2133.2002.04834.x
  14. Bissett DL, et al. “Topical niacinamide provides improvement in photoaged human facial skin.” Dermatologic Surgery. 2005;31(7 Pt 2):860-865.(50名・12週間・二重盲検プラセボ対照のスプリットフェイス試験)
  15. Sucharitakul T, Chatkul P, Satianrapapong W, et al. “Centella asiatica phytochemical Madecassoside enhances skin wound healing and protects against UVB-induced keratinocyte damage.” Tissue Barriers. 2026;14(1):2532229.(培養細胞・HaCaT角化細胞モデル)DOI:10.1080/21688370.2025.2532229
  16. Bandopadhyay S, Mandal S, Ghorai M, et al. “Therapeutic properties and pharmacological activities of asiaticoside and madecassoside: A review.” Journal of Cellular and Molecular Medicine. 2023;27(5):593-608.(総説/アシアチコシド・マデカッソシドおよびそのアグリコンの抗炎症・創傷治癒・抗酸化)DOI:10.1111/jcmm.17635
ありす
コスメコンシェルジュ

美容、メイク、おしゃれ等にはまっている20代の3児のママ。 コスメレビュー、コスメ成分解析、コスメサブスク、ファッションレンタルなどの情報を発信しています。

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