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今回は資生堂のプチプラライン・アクアレーベル(アクアウエルネス)の「マルチアクアバーム」の成分解析です。
「似ている」と言われている、約2倍の価格差があるエリクシールルフレの「みずクリーム」との違いも、解説していきます。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- 一部のコスメは、ブログ(可愛くなりたい)にて、レビューを掲載しています。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
アクアレーベル マルチアクアバームの成分解析
「バーム」という名前ですが、油を固めたものではなく、水と水性の保湿成分(DPG,BG,グリセリン)を増粘・ゲル化させて作っています。
「水分の蒸発を防ぐ」「肌を柔らかく整える」といったエモリエント効果は油分中心のバームに比べて劣るのですが、「ベタつかない」「脂性肌・ニキビ肌との相性が良い」といったメリットがあります。
訴求成分をチェック
美容目的で配合されている訴求成分は、化粧水や乳液などの同ラインのアイテムとほぼ同じです。
- アクアインプール(PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル、PEG/PPG-17/4ジメチルエーテル)
- 資生堂の独自の保湿成分です。
水にも油にも溶ける性質を持つため、浸透をサポートしてくれます。
保湿・キメを整える、使用感の改善などの目的で配合されます。 - 四季の恵みうるおい成分(ソメイヨシノ葉エキス、オクラ果実エキス、加水分解コメエキス、アスペルギルス/ツバキ種子発酵エキス液、グリセリン)
- 「日本の知恵を取り入れる」ことから「旬のものを取り入れる」 というコンセプトで配合された成分です。
この考え自体は、製品のイメージ作りのコンセプトみたいなもので、「旬のものを肌に塗る」というのが、特別なことではありません。
ラインナップ的には、シンプルな保湿・整肌系で、ツバキ発酵エキス以外は特に珍しいものではないかな。
ツバキ発酵エキスについは次で解説します。 - ツバキ種子発酵エキスGL( アスペルギルス/ツバキ種子発酵エキス液、グリセリン )
- 「日本の知恵を取り入れる」ことから「発酵食品を取り入れる」というコンセプトで配合された成分です。
これもイメージ作りのコンセプトみたいなもので、食べ物として発酵食品を取り入れるのとは、意味が異なります。
この成分はちょっと珍しいもので、 ざっと調べた感じ、資生堂のヘアケアライン・TSUBAKIへの配合しか確認できませんでした。
成分の詳しい情報は確認できなかったのですが、保湿系かな?
発酵エキスは人によって合う・合わないがけっこう出るので、そこは要注意かも。 - トレハロースGL(トレハロース、グリセリン)
- 「環境変化を生き抜く自然の力を取り入れる」というコンセプトで配合された成分です。
高い保湿力を持つ成分で、きのこや酵母などに含まれています。
乾燥しいたけが水を含むと元に戻るのは、トレハロースを多く含むからです。 - 発酵アミノ酸(グルタミン酸、メチオニン、アラニン)
- 「発酵」と書くと凄そうに見えますが、ほとんどのアミノ酸は発酵法で作られていると思います。
特に珍しいものではありませんが、お肌の水分量の維持に重要な保湿成分です。
ただ、バームって基本的に表面で保湿することがメインのアイテムなので、化粧水や乳液に比べると角質層の深くまで浸透させて成分を届けるパワーは弱いかもしれません。
エリクシールのみずクリームと似てる?
アクアレーベル マルチアクアバーム | エリクシールルフレ バランシング みずクリーム |
---|---|
100g・1,078円 | 60g・1,980円 |
水,DPG,BG,グリセリン,アクリレーツクロスポリマー-2-Na,PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル,キサンタンガム,トレハロース,グルタミン酸,ラベンダー油,オクラ果実エキス,アセチルヒアルロン酸Na,ヒアルロン酸Na,アスペルギルス/ツバキ種子発酵エキス液,メチオニン,ホホバ種子油,加水分解コメエキス,カルボマーNa,シリカ,PPG-13デシルテトラデセス-24,クエン酸Na,クエン酸,ピロ亜硫酸Na,EDTA-2Na,アラニン,トコフェロール,ソメイヨシノ葉エキス,フェノキシエタノール,クロルフェネシン | トラネキサム酸*,グリチルリチン酸ジカリウム*,精製水,1,3-ブチレングリコール,エタノール,濃グリセリン,ジプロピレングリコール,ポリアクリル酸塩,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル,ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテル,クエン酸ナトリウム,グリシルグリシン,キサンタンガム,N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル),クエン酸,エデト酸二ナトリウム,ピロ亜硫酸ナトリウム,塩酸リジン,オウゴンエキス,DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム液,ローズマリーエキス,トウニンエキス,ユキノシタエキス,チャエキス(1),水溶性コラーゲン(F),フェノキシエタノール,香料,青色1号 |
どちらも「油分を使わず、水性の保湿成分をゲル化させたクリーム」というポイントは同じです。
しかし、ゲル化させるための増粘剤の種類は違うので、そのあたりでテクスチャに違いは出るでしょう。
他の点で比較すると、こんな感じかな。
- 「エリクシール」はニキビ・肌荒れを防ぐ有効成分入り
- 訴求成分の種類が全然違う。「アクアレーベル」は保湿重視、「みずクリーム」は整肌重視。
- 着色料・香料・エタノールを避けたい人は「アクアレーベル」
よく似た製品コンセプトのスキンケアですが、成分的にはけっこう大きな違いがありました。
まずは、訴求成分のラインナップでいうと、「アクアレーベル」はシリーズのコンセプトである「四季のめぐみの潤い成分」「トレハロースGL」「発酵アミノ酸」が入っていたり、水にもこだわっているようです。
「エリクシール」は「グリシルグリシン」「引き締め・整肌系の植物エキス」などが入っています。
シンプルに保湿したい人・低刺激重視な人は「アクアレーベル」、ニキビ・肌荒れ・毛穴が気になる人は「エリクシール」がおすすめです。
実際に使った感じでも、どちらも最初はこしあん状ですが、その後の使用感は違う感じ。
アクアレーベルはあくまでも「バーム」で、お肌に膜を作って保護する感じ。
みずクリームは肌で伸ばすと「じゅわっ」と水分が弾けて、お肌を保護しつつ、潤いを与えてくれる感じです。
一応、アクアレーベルも製品コンセプトには「パウダーに変化するジェルがジュワッとなじんで、スー。」と書かれているんですが、エリクシールと比べると「じゅわっと感」は低いですね。
まとめ
アクアレーベルのマルチクリームが向いているのはこんな人。
- 敏感肌の人
- 脂性肌の人
- 毛穴が気になる人
- ニキビができやすい人
- 油分を含むスキンケアが苦手な人
このあたりに当てはまる人には向いているんじゃないかな。
特に乳液やクリームなどのスキンケアのオイリー感が苦手な人にはかなりおすすめです。
ニキビや毛穴が気になる人に関しては、エリクシールのみずクリームの方が向いている可能性もありますが、油分メインのバームに比べると圧倒的におすすめです。
全成分と配合目的(予想)
成分名 | 目的 | 評価 |
---|---|---|
水 | ベース | |
DPG | ベース(保湿) | △ |
BG | ベース(保湿) | |
グリセリン | ベース(保湿) | |
アクリレーツクロスポリマー-2-Na | 増粘剤 | |
PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル | アクアインプール(保湿・浸透サポート) | |
キサンタンガム | 多糖類(増粘) | |
トレハロース | オリゴ糖(保湿) | |
グルタミン酸 | 天然保湿因子成分(保湿) | |
ラベンダー油 | 精油(香料) | |
オクラ果実エキス | 植物エキス(保湿) | |
アセチルヒアルロン酸Na | 保湿 | |
ヒアルロン酸Na | 保湿 | |
アスペルギルス/ツバキ種子発酵エキス液 | 植物発酵エキス(保湿) | |
メチオニン | アミノ酸(保湿) | |
ホホバ種子油 | エステル油(エモリエント) | |
加水分解コメエキス | 植物由来成分(保湿) | |
カルボマーNa | 増粘・乳化安定 | |
シリカ | 顔料 | |
PPG-13デシルテトラデセス-24 | 可溶化剤(調整) | |
クエン酸Na | ph調整・キレート | |
クエン酸 | ph調整 | |
ピロ亜硫酸Na | 酸化防止 | |
EDTA-2Na | キレート | |
アラニン | 天然保湿因子成分(保湿) | |
トコフェロール | ビタミンE(整肌・製品の抗酸化) | |
ソメイヨシノ葉エキス | 植物エキス(整肌・保湿) | |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | |
クロルフェネシン | 防腐剤 | (旧) |
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