ロート製薬 メラノCC 薬用しみ対策 美白化粧水の成分解析です。
170mlで1,000円弱で買えるプチプラ美白化粧水なんですが、実はめちゃくちゃ優秀な成分で作られています。
有効成分:3-O-エチルアスコルビン酸、グリチルリチン酸ジカリウム
その他の成分:アスコルビン酸(ビタミンC)、グレープフルーツエキス、レモンエキス、l-メントール、アルピニアカツマダイ種子エキス(アルピニアホワイト)、BG、無水エタノール、濃グリセリン、POPメチルグルコシド、エタノール、POE・ジメチコン共重合体、DPG、POE・POPジメチコン共重合体、ジメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、POE・POPデシルテトラデシルエーテル、パラベン、クエン酸ナトリウム水和物、無水クエン酸、キサンタンガム、エデト酸塩、香料
ロート製薬 メラノCC 薬用しみ対策 美白化粧水の成分解析
医薬部外品なので、まずは有効成分から解説していきます。
有効成分に3-O-エチルアスコルビン酸を使用
[3-O-エチルアスコルビン酸]は水溶性ビタミンC誘導体の一種。
ビタミンC誘導体の中でも特に強い抗酸化力と即効性を持っています。
一般的なプチプラコスメによく使われている「L-アスコルビン酸 2-グルコシド」に比べると、圧倒的にパワーのある成分です。
プチプラ価格帯のコスメで[3-O-エチルアスコルビン酸]が有効成分になっている化粧水は、オルビスのアクアフォースホワイトぐらいかな。
オルビスは2,000円近くするので、メラノCCの化粧水はかなりお買い得だと思います。
予算が2,000円以上あるなら他の有効成分や独自成分を選べる幅が増えますが、2,000円以内で買えるもので、強い作用を持つ成分が一定濃度入っているコスメってほとんどないんです。
グリチルリチン酸ジカリウムで肌荒れ防止
もうひとつの有効成分[グリチルリチン酸ジカリウム]は肌荒れ防止成分です。
日焼けによる肌荒れ防止や、他の成分による刺激を緩和する役割があります。
[グリチルリチン酸ジカリウム]は医薬部外品ではド定番の有効成分で、特に珍しいものではありません。
その他の成分は濃度不明
化粧品の場合、全成分は濃度順に表示されますが、医薬部外品では濃度順に表示する義務がありません。
その他の成分を見てみると[アスコルビン酸]から始まっていて、化粧水では普通は水が1番目に来るので、メラノCCの化粧水の全成分は濃度順になっていないことがわかります。
なので濃度順の推測はせず、気になった成分をピックアップしていきますね。
アスコルビン酸
誘導体になっていない、ビタミンCそのものです。
ビタミンC誘導体よりもさらに強い作用を持っていますが、安定性が非常に低く、すぐに分解してしまうので、化粧品に配合することが難しい成分です。
メラノCCを作るロート製薬はアスコルビン酸の安定化技術を持っているので、アスコルビン酸を化粧水に配合することに成功しています。(オバジCセラムなどにも使われている技術です)
有効成分ではありませんし、濃度はあまり高くないと思いますが、微量でも入っていることに価値のある成分です。
エタノール・無水エタノール
使用感の向上、清涼感の演出、抗菌などの目的で配合される成分です。
この製品の場合、全成分で濃度は読み取れませんが、もし濃度が高かったら、刺激や乾燥の原因になりやすい成分なので注意してください。
エタノール(アルコール)が肌に合わないって方は控えたほうが良いと思います。
メントール
[l-メントール]は製品の使用時にひんやり感・スーッと感を与える成分です。
エタノールと共に配合することで、より清涼感が増します。
メラノCCの口コミを見てると「スースーするからエタノールの濃度が高いかも」という意見が出てきますが、メントールによるスースー感もあるので、使用感ほどエタノールの濃度は高くないかと思われます。
POPメチルグルコシド
水溶性合成ポリマーの一種です。
天然保湿因子に近い性質を持ち、お肌を柔らかく整えたり、保護膜を作って保湿します。
化粧品の成分を浸透しやすくさせるためにも配合されます。
植物エキス類
[グレープフルーツエキス][レモンエキス][アルピニアカツマダイ種子エキス]は植物エキスです。
[アルピニアカツマダイ種子エキス]はアルピニアホワイトと呼ばれるもので、メラニンをブロックする効果があるとも言われています。
ただ、植物エキスって原料がすごく高額で、プチプラコスメに高濃度で配合するのは難しいんですよね。
ビタミンCを贅沢に使ったプチプラ化粧水に入れられる程度だと、効果はほぼないんじゃないでしょうか・・・💦
敏感肌にはオススメできない
- [3-O-エチルアスコルビン酸]は作用が強い分、刺激になりやすい
- [アスコルビン酸]も作用が強い成分で、刺激になりやすい
- エタノールが配合されている(濃度は不明)
という3点があるので、敏感肌適正は低いです。
敏感肌でプチプラ美白化粧水を探しているなら、トラネキサム酸配合のものがおすすめです。
ケシミンの化粧水との違いは?
メラノCCとよく比べられる美白化粧水は「ケシミン」。
名前的にはなんとなくケシミンの方が効きそうな感じがしますが、有効成分の強さで比べると、メラノCCの方が上です。
ケシミンの有効成分は「L-アスコルビン酸 2-グルコシド」「グリチルリチン酸2K」の2つ
「L-アスコルビン酸 2-グルコシド」と[3-O-エチルアスコルビン酸]で比較すると、作用が強いのは[3-O-エチルアスコルビン酸]です。
ケシミンもプルーン酵素分解物や植物エキス類を入れるなどの工夫はありますが、プチプラで効果が強く出るのは有効成分なので、美白化粧水としての効果はメラノCCが優秀です。
ただし[3-O-エチルアスコルビン酸]は作用が強い分刺激になりやすい成分なので、「肌への刺激の少なさ」で比較すると、ケシミンの化粧水に軍配が上がります。
成分解析のまとめ
- 有効成分に[3-O-エチルアスコルビン酸]、その他の成分に[アスコルビン酸]が配合されており、美白コスメとしての作用は強め
- 肌荒れ防止成分の[グリチルリチン酸ジカリウム]も有効成分で入っている
- エタノールの濃度がわからないが、濃度次第では刺激や乾燥の原因になりやすい
- スースー感があるのは[エタノール]だけでなく[l-メントール]の作用もある
- 成分が強いから、敏感肌には不向き
3-O-エチルアスコルビン酸 | 透明感 | 水溶性のビタミンC誘導体です。医薬部外品の有効成分として配合できます。 持続性・安定性が高いのが特徴です。強い還元作用作用を持ち、酸化で黒くなったメラニンを元に戻したり、メラニンの酸化を予防する効果があります。 (薬機法上、効果として謳うことはできませんが)高濃度ならシミを薄めることも可能な成分。 そこそこパワーのある成分なので、人によっては刺激を感じる可能性も高いです。 |
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グリチルリチン酸ジカリウム | 整肌 | 肌の炎症を鎮める効果があり、肌荒れケア・ニキビケア・美白系のコスメによく配合されます。 有効成分として配合できる成分で、ある程度の濃度があれば、けっこうすぐに効果が現れます。 抗炎症成分が複数配合されていたり、他の抗炎症系コスメと重ね塗りしたり、長期的に使いすぎると、刺激になったり、肌本来の機能が弱まる可能性もあるので注意。 |
アスコルビン酸 | 美白 | 美白成分(メラニン還元型)です。 ビタミンC誘導体の一種で、強い還元作用を持ち、酸化で黒くなったメラニンを元に戻したり、メラニンの酸化を予防する効果があります。 理論上では高濃度ならシミを薄めることも可能な成分。 作用は強力ですが、そのままでは安定しないので、配合する難易度の高い成分。 ビタミンC誘導体として配合されることが多いです。 |
グレープフルーツエキス | 保湿 | グレープフルーツの果実から採れる植物成分です。 保湿、収れん、バリア機能改善などの作用があると言われています。 |
レモンエキス | 保湿 | レモンの果実から採れる植物成分です。 保湿、収れんなどの作用があると言われています。 |
l-メントール | 血行促進・冷感 | 製品の使用時にひんやり感・スーッと感を与えます。かゆみを鎮める作用も。 エタノールと同時に配合することでより強い効果を出します。 人によっては刺激を感じることも。敏感肌の人や大量に配合されている場合は特に注意しましょう。 |
アルピニアカツマダイ種子エキス | 保湿・透明感 | ショウガ科のアルピニアカツマダイの種子から採れる植物成分です。 メラニンの生成を阻害する効果もあると言われています。 |
BG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますがさっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
無水エタノール | ベース | 化粧品で「アルコール」と呼ばれている、揮発性の高い成分です。 使用感の向上、清涼感の演出、抗菌などの効果があります。 高濃度で配合されていると、ツンとしたにおいがあり、刺激や乾燥の原因になることも。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
濃グリセリン | 保湿 | 化粧品によく使われる低刺激な保湿成分です。 一般的なグリセリンは85%前後の濃度ですが、濃グリセリンは95%以上の濃度。 グリセリンよりもさらに保湿力が高く、重いテクスチャをしています。 |
POPメチルグルコシド | 保湿 | 水溶性合成ポリマーの一種です。 天然保湿因子に近い性質を持ち、お肌を柔らかく整えたり、保護膜を作って保湿します。 化粧品の成分を浸透しやすくさせるためにも配合されます。 |
エタノール | ベース | 化粧品で「アルコール」と呼ばれている、揮発性の高い成分です。 使用感の向上、清涼感の演出、抗菌などの効果があります。 高濃度で配合されていると、ツンとしたにおいがあり、刺激や乾燥の原因になることも。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
POE・ジメチコン共重合体 | 乳化 | シリコーン系界面活性剤です。 主にシリコーン油を乳化させるために配合されます。 |
DPG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱり系の使用感で、低コストで配合できるのが特徴です。 眼睛刺激やわずかな皮膚刺激の可能性があり、無理に避けるほどではありませんが、濃度が高いものは注意しましょう。 |
POE・POPジメチコン共重合体 | 乳化 | シリコーン系界面活性剤です。 主にシリコーン油を乳化させるために配合されます。 |
ジメチコン | 被膜形成 | 肌や髪に皮膜を作り、水分の蒸発を防いだり、表面をキレイに見せたり、外部刺激から守る、直鎖状シリコーンです。 同じジメチコンでも原料によって差はありますが、シリコーンの中でも皮膜力が高く、重いテクスチャを持ちます。 嫌われがちな成分ですが、シリコーン自体に刺激などのリスクはほぼありません。 高濃度で日焼け止めやファンデーションに配合されていると落としにくく、毛穴の詰まりの原因になることがあります。 ヘアケア商品で高濃度の場合は、ぺたんと重い髪になりやすいので注意しましょう。 |
メチルフェニルポリシロキサン | 皮膜 | シリコーンです。ツヤのある被膜を作ります。 撥水性を出したり、顔料の分散、成分を溶かし込むための油剤としても配合されます。 |
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール | 調整 | 水にも油にも溶ける性質を持つエステル油です。 成分を肌や髪に浸透させます。 テクスチャを調整したり、乳化を安定させるためにも配合されます。 メントールと配合すると冷感を持続させます。 |
POE・POPデシルテトラデシルエーテル | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤です。界面活性剤ですが刺激はほぼありません。 製品を水の中に油が溶け込むO/W型に乳化します。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 |
パラベン | 防腐 | ごく少量の配合で、製品の抗菌・防腐に高い効果を発揮します。 パラベンは避けられがちですが、実際には化粧品に配合する防腐剤の中では毒性が低く、お肌への刺激も少ない防腐剤です。 化粧品では~パラベンと種類が記載されますが、医薬部外品ではパラベンとまとめて表示されます。 |
クエン酸ナトリウム水和物 | ph調整・キレート | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
無水クエン酸 | キレート・ph調整 | 製品の金属イオンを封鎖して品質を維持するキレート剤、製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
キサンタンガム | 増粘 | 化粧品の粘度を上げて、とろみをつける役割で配合されます。 |
エデト酸塩 | キレート | 製品の金属イオンを封鎖して品質を維持します。 刺激の可能性も指摘されていますが、化粧品に少し配合される程度ではそれほど影響はありません。 品質の維持に意味のある成分ですし、無理に避ける必要はないでしょう。 |
香料 | 香料 | 製品に良い香りをつけたり、原料臭をごまかすために配合されます。 香料といっても種類はたくさんあり、種類によっては刺激性・アレルギー性が気になります。 特に美容効果があるわけではないので、香りを楽しむ目的がなければ避けたい成分です。 |
- 顔全体にうるおいを与えながら、しみ対策できる薬用美白化粧水。
- 美白有効成分高浸透ビタミンC誘導体が角質層の奥深くまでぐんぐん浸透
- メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぎ、透明感のある肌へと導きます
- 抗炎症成分と3種のうるおい成分を配合