ロクシタンの新作美白美容液「ロクシタン レーヌブランシュ ブライトコンセントレートセラム」の成分解析です。
イメージ的には「オーガニック」「肌に優しそう」という感じですが、有効成分を見てみると、肌質によっては注意したほうが良いかもしれません。
有効成分:L-アスコルビン酸2-グルコシド、サリチル酸、グリチルリチン酸ジカリウム
その他の成分:シモツケソウエキス、クワエキス、オウゴンエキス、イリス根エキス、グリセリン、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、トリメチルグリシン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、キサンタンガム、スクレロチウムガム、1,2-ペンタンジオール、エデト酸二ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、水酸化ナトリウム、香料、精製水
ロクシタン レーヌブランシュ ブライトコンセントレートセラムの成分解析
全成分が20種類と、デパコスにしてはかなりシンプルな構成です。
薬用コスメなので、まずは有効成分から解析していきます。
美白有効成分はプチプラレベル
[L-アスコルビン酸2-グルコシド]は水溶性のビタミン誘導体の一種。
日本で承認されている美白有効成分の中でも特に「低コストでカンタンに配合できる成分」です。
ビタミンC誘導体の中では低刺激なんですが、あまり効果は期待できないと言われています。
[グリチルリチン酸ジカリウム]は抗炎症成分。肌荒れ予防系ですね。他の成分の刺激を緩和したり、日焼けによる炎症やマスク肌荒れにも良いと言われています。
どちらも日本の美白コスメで良く使われているんですが、作用はあまり強くないです。
また、わざわざ1万円するこの美容液じゃなくても、プチプラコスメでも同じ成分が使われています。
おそらくロクシタンのレーヌブランシュ ブライトコンセントレートセラムは、有効成分ではなく植物エキスのパワーに頼っているんじゃないかな。
サリチル酸の刺激に注意
殺菌作用や、お肌の角質を除去する作用を持つ成分。ケミカルピーリング剤としても使用されています。
ニキビケアコスメなどに時々配合されていますね。
ただ「菌を殺す」成分なので、刺激はやや強めなんですよね・・・💦
有効成分として入っているということは、濃度もそれなりに高そうです。
ニキビが気になる人や、肌のごわつきを取りたい人にはプラスに働くかもしれませんが、個人的にはあまり良い印象のない成分。
特にお肌が弱い人や、大切な予定の前に初めて使うのは避けたほうが良いと思います。
その他の成分は濃度不明
医薬部外品なので、その他の成分は濃度順に書く義務がありません。
植物エキスから書き始めてますが、[シモツケソウエキス]が一番高濃度ってことはないでしょう。
ぱっと見た感じ、おそらくグリセリンがベースになっていると思います。
植物エキスでお肌を整える
植物エキスが4種類入っています。
- シモツケソウエキス(オーガニックレーヌデプレエキス)
- クワエキス(ホワイトマルベリーエキス)
- オウゴンエキス
- イリス根エキス(ホワイトアイリスエキス)
どれも有効成分に登録されているわけではないので、薬機法の都合上で公式では「保湿成分」「整肌成分」という名目で配合されています。
でも、成分の特徴をひとつずつ見ていくと、美白や抗炎症系の効果も期待できそうです。
プチプラコスメに使われる植物エキスはイメージ作りのための微量配合ってことが多いんですが、この商品は大手ブランドの1万円のデパコス。
植物エキスをコンセプトにした高級コスメなので、きちんと研究をして、独自の原料・設計で、効果を期待できるような量が入っていると思います。
デメリットとしては、植物エキスは肌に合わないと、刺激を感じたりアレルギーが起きやすいもの。
サリチル酸も入っていますし、お肌の弱い人にはあまりオススメできないコスメです。
植物エキスで良い効果が出るって人もいるとは思いますが「成分解析」の結果としては、イマイチかなぁ・・・💦
あとの成分はシンプル
植物エキス以外の部分は特に目立ったものはなし。
乳化剤も低刺激な非イオン界面活性剤です。
パラベンやフェノキシエタノールなどの「防腐剤」と呼ばれる成分は入っておらず、抗菌作用を持つ保湿成分(グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル)や有効成分のサリチル酸、植物エキスなどで防腐効果を出しているようです。
成分解析のまとめ
- 全成分が20種類でシンプル
- 有効成分はプチプラコスメと同レベル
- 有効成分のサリチル酸+植物エキスが多いから、肌が弱い人には不向き
- 美容成分は4種類の植物エキスに期待
- パラベンなどの防腐剤は使われていない
L-アスコルビン酸2-グルコシド | 透明感 | 水溶性のビタミンC誘導体の一種で、安定性が高く、低コストで配合できるので多くの商品で使われています。 メラニン還元型で(薬機法的にはこれを使えばなるとは言えませんが)理論上では高濃度ならシミを薄めることも可能な成分。 ただし、肌にある酵素で分解できない成分なので、本当に美白効果があるのかという声も。 また、「L-アスコルビン酸 2-グルコシド」を配合した美白化粧品で白斑が出たり刺激があったというデータもあります。 どちらにしろ「おだやかな作用を持つ美白成分」と思っておいた方が良いでしょう。 かなり多くの製品に配合されている中で、ごく僅かな例なので、絶対に避けるほどではなさそう。 結論としては効果があるか微妙&リスクがあるので、あまり良い成分ではありません。 |
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サリチル酸 | ピーリング | 雑菌の繁殖を防いだり、ごわついた角質を柔らかくするために使われます。 医薬品ではイボやウオノメの除去に。ニキビにも軽度の効果があります。 雑菌の繁殖を防ぐ効果もあるので、防腐剤としての役割も。 配合量の上限が0.2%の旧指定成分で、刺激が強め。 防腐剤として少量配合されるのは問題ありませんが、ピーリング成分としては刺激がかなり強いので注意しましょう。 |
グリチルリチン酸ジカリウム | 整肌 | 肌の炎症を鎮める効果があり、肌荒れケア・ニキビケア・美白系のコスメによく配合されます。 有効成分として配合できる成分で、ある程度の濃度があれば、けっこうすぐに効果が現れます。 抗炎症成分が複数配合されていたり、他の抗炎症系コスメと重ね塗りしたり、長期的に使いすぎると、刺激になったり、肌本来の機能が弱まる可能性もあるので注意。 |
シモツケソウエキス | 植物エキス | バラ科のセイヨウナツユキソウから採れる植物エキスです。 クイーン・オブ・ザ・メドゥ(草原の女王)とも呼ばれるハーブの花から抽出されるエキス。 タンニン、サリシン、サリチル酸配糖体、フラボノイドが多く含まれます。 保湿、引き締めなどの作用があると言われています。 |
クワエキス | 植物エキス | 桑の根から抽出したエキスです。 色素沈着抑制作用を持ち、美白系のコスメによく配合されます。 保湿、消炎、抗酸化などの作用もあるといわれています。 |
オウゴンエキス | 植物エキス | コガネバナの根から採れるエキスで、抗炎症、小アレルギー、美白、抗酸化、保湿などさまざまな作用があると言われています。 漢方では解熱、消炎剤として使用。PM2.5などの大気汚染から肌を守る役割も持っています。 |
イリス根エキス | 植物エキス | アヤメ科のアイリスから採れる植物エキスです。 お肌のハリ弾力をサポートします。 |
グリセリン | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 ベース成分の中でも特に低刺激で保湿力が高いのが特徴。 高濃度で配合されているものは、ニキビ肌との相性は悪いです。 |
グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル | 保湿 | グリセリンに近い性質を持つ保湿成分です。 消臭・抗菌の作用もあるので防腐剤のような役割も持ちます。 高濃度だと刺激になるリスクもありますが、化粧品に普通に配合されている分には特に問題ありません。 |
トリメチルグリシン | 保湿 | 糖蜜から得られるアミノ酸誘導体で、化粧品でよく使われる一般的な保湿成分です。 帯電防止効果もありますが、刺激のリスクはほぼありません。 |
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤・乳化剤です。 製品を水の中に油が溶け込むO/W型に乳化し、粘度を上げてゲル化させる役割で配合されます。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 |
キサンタンガム | 増粘 | 化粧品の粘度を上げて、とろみをつける役割で配合されます。 |
スクレロチウムガム | 保湿 | べたつきにくいテクスチャを持つ、多糖類ガムの一種です。 お肌に被膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。 製品を増粘して、乳化を安定させる役割もあります。 |
1,2-ペンタンジオール | 保湿 | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱりした使用感で、抗菌効果もあります。 高濃度で配合されている場合は、肌に刺激になる可能性の高いので、肌の弱い方は避けたほうが無難です。 1%以下の濃度なら特に気にしなくても大丈夫でしょう。 |
エデト酸二ナトリウム | キレート | 製品の金属イオンを封鎖して品質を維持します。 刺激の可能性も指摘されていますが、化粧品に少し配合される程度ではそれほど影響はありません。 品質の維持に意味のある成分ですし、無理に避ける必要はないでしょう。 |
クエン酸ナトリウム | ph調整 | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
クエン酸 | ph調整 | 製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
水酸化ナトリウム | 洗浄or調整 | 強いアルカリの性質を持ち、高級脂肪酸や油脂と混ざることで石けん素地(陰イオン界面活性剤)になります。 水酸化Kで作ったカリ石けん素地に比べて、水に溶けにくいので、主に固形タイプの化粧品に使われます。 単独では強い刺激のある成分ですが、化粧品では中和されているため刺激はほぼありません。 製品の増粘やph調整のために配合されることもあります。 |
香料 | 香料 | 製品に良い香りをつけたり、原料臭をごまかすために配合されます。 香料といっても種類はたくさんあり、種類によっては刺激性・アレルギー性が気になります。 特に美容効果があるわけではないので、香りを楽しむ目的がなければ避けたい成分です。 |
精製水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
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