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今回は、発酵エイジングケアブランド「FAS(ファス)」から2026年2月18日にリニューアル発売された薬用ブライトニング美容液「ザ ブラック ブライトセラム Ⅱ」を成分面からガッツリ解析していきます。
京丹後の黒米を独自の酵母で発酵させた「黒米発酵液」をブランド共通成分として掲げるFAS。そこに美白×抗炎症の有効成分を4種も配合し、さらに新潟産蓮花エキスや屋久島産クチナシエキスといったこだわりの天然素材をプラスした、かなり気合の入ったリニューアルです。
有効成分4種配合はなかなかお目にかかれない構成。成分的にどこが優秀で、どこに注意すべきか、しっかり見ていきましょう👌
| ブランド名 | FAS(ファス) |
| 価格 | 12,100円(税込) |
| 容量 | 30g |
| 発売日 | 2026年2月18日 |
全成分はこちら
有効成分:L-アスコルビン酸 2-グルコシド、グリチルリチン酸ジカリウム、トラネキサム酸、アルブチン
その他成分:酵母エキス(1)、蓮花エキス、チャエキス(1)、シソ葉エキス、クチナシエキス、オウバクエキス、グルコシルヘスペリジン、1,2-ヘキサンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、精製水、ミリスチン酸オクチルドデシル、メチルポリシロキサン、イヌリン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体/イソヘキサデカン/ポリソルベート80、メタクリル酸メチルクロスポリマー、硬化ナタネ油アルコール、親油型モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、クエン酸、雲母チタン、フェノキシエタノール、ヒドロキシエタンジホスホン酸液、水酸化カリウム、香料
公式のアピールポイント
- 美白×抗炎症のW有効成分を4種配合し、「赤・黄・茶・灰」の4つのくすみにアプローチ
- 新潟産蓮花エキス配合で、ターンオーバーの乱れにより排出されにくくなった「居残りメラニン」をほぐして排出をサポート
- 崩壊ジェル処方でジェルが肌の上でぱっと弾け、みずみずしく角層のすみずみまで成分を届ける
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
成分解析
まず最大のポイントは、有効成分が4種類配合されていること。これは医薬部外品としてかなり攻めた構成です。
さらにその内訳が「美白2種+抗炎症2種」という組み合わせで、シミ予防にとって非常に理にかなった設計になっています。
有効成分4種 – 美白×抗炎症のダブルWは本気のシミ予防構成
[L-アスコルビン酸 2-グルコシド](ビタミンC誘導体・AA2G)
安定型ビタミンC誘導体の代表格。体内の酵素によってビタミンCに変換され、メラニンの生成を抑制するだけでなく、すでにできたメラニンを還元(薄くする)する作用も持っています。
ビタミンC系の美白有効成分の中では安定性が非常に高く、化粧品処方に組み込みやすいのが特徴。効果はやや穏やかですが、刺激が少ないため敏感肌でも使いやすい成分です。
[アルブチン]
ハイドロキノンの配糖体で、チロシナーゼの活性を阻害することでメラニンの生成を抑える美白有効成分。美白系の医薬部外品では定番中の定番です。
AA2Gとアルブチンを組み合わせることで、メラニン生成の「抑制」と「還元」の両方にアプローチする「メラノルートクリーン処方」が完成しています。公式では「チロシナーゼ活性の阻害とメラニンの還元という一連の流れをクリーニングする」と説明していますが、これは要するに「メラニンを作らせない」+「できたメラニンを薄くする」という二段構えのアプローチということ。美白成分としては手堅い組み合わせです👌
[グリチルリチン酸ジカリウム]
甘草由来の抗炎症成分。肌荒れ防止の有効成分としては超がつくほどのド定番で、安全性も高く実績十分です。
[トラネキサム酸]
もともとは止血剤として開発された成分ですが、メラノサイトの活性化を抑制する作用があることが分かり、美白有効成分としても認められています。さらに抗炎症作用も併せ持つため、「美白」と「肌荒れ防止」の両方の顔を持つ万能タイプ。
この4つの有効成分の組み合わせがなぜシミ予防に最適かというと、シミの原因であるメラニンは「炎症」によって生成が加速するから。
紫外線ダメージや摩擦、ニキビなどの炎症がメラノサイトを刺激してメラニンを大量に作らせてしまうので、美白成分で「作らせない」だけでなく、抗炎症成分で「作る原因を断つ」ことが重要なんです。
有効成分4種でこの両方を同時にケアできる設計は、12,100円の美容液としてはかなり贅沢で本気度の高い構成です。
新潟産蓮花エキス – 居残りメラニンを「ほぐす」注目の新配合成分
今回のリニューアルで新たに配合された注目成分が[蓮花エキス]。FASでは新潟産の蓮花を採用しています。
蓮花エキスには、アルカロイドと呼ばれる生理活性物質が含まれており、原料メーカーの岩瀬コスファの研究データによると、蓮花に含まれる主アルカロイド成分の美白効果はアルブチンの10倍以上というデータが報告されています。具体的には、チロシナーゼの産生(遺伝子レベルでの発現)を抑制する作用が確認されており、単なる酵素阻害ではなく「そもそもチロシナーゼを作らせない」というアプローチ。
さらに蓮花エキスには抗酸化作用や抗炎症作用もあるとされ、FASが掲げる「居残りメラニンをほぐす」という訴求は、古い角質の代謝をサポートして、ターンオーバーの乱れにより排出されにくくなったメラニンの排出を促す、というコンセプト。
有効成分のサポート役としてはかなり面白い選択で、FASの処方へのこだわりが感じられるポイントです。
屋久島産クチナシエキス – 大人特有の「黄ぐすみ」対策
大人肌のくすみには、メラニンによる「茶ぐすみ」だけでなく、糖化やカルボニル化によるたんぱく質の変性が原因の「黄ぐすみ」があります。AGEs(最終糖化産物)が肌に蓄積すると、肌全体が黄色くにごって透明感を失ってしまうんです。
[クチナシエキス]は、この黄ぐすみとの関連性について研究が進んでいる成分。FASでは屋久島の広大な自然の中で栽培された国産クチナシから抽出したエキスを採用しています。
クチナシ果実エキスには保湿作用があることが臨床試験で確認されており、角層のうるおいを整えることでターンオーバーの正常化を助け、糖化した古い角質の排出をサポートする効果が期待できます。
また、美的GRANDの特集記事でも、FASの開発者である伊達朗氏がカルボニル化と黄ぐすみの関係について解説しており、40代以降の肌に紫外線やストレスによって真皮のたんぱく質がカルボニル化しやすくなるという研究に基づいて、クチナシエキスを選んでいることが伺えます。
「茶ぐすみ」は有効成分で、「黄ぐすみ」はクチナシエキスで、という棲み分けがしっかりできている処方ですね👌
グルコシルヘスペリジン – 血行促進で「赤・灰ぐすみ」にアプローチ
[グルコシルヘスペリジン]は、ミカンなどの柑橘類に含まれるヘスペリジン(ビタミンP)にブドウ糖を結合させた成分。ヘスペリジンと比べて水への溶解性が飛躍的に高まっており、化粧品への配合に適した形に改良されています。
原料メーカーのナガセヴィータの研究によると、グルコシルヘスペリジンには毛細血管の血行を促進する作用があり、肌の色合いを整えてくすみを改善したり、目の下のクマや目尻の小じわを改善する効果が確認されています。
FASが掲げる「4つのくすみ(赤・黄・茶・灰)」のうち、「赤ぐすみ」は炎症、「灰ぐすみ」は血行不良が主な原因。グルコシルヘスペリジンの血行促進作用は、まさにこの「灰ぐすみ」へのアプローチとして配合されていると考えられます。
血行が良くなることで肌のターンオーバーも促進され、メラニンの排出もサポートしてくれるため、美白有効成分との相性も良い成分です。
北海道産青シソエキス – 抗炎症・抗酸化のサポート役
[シソ葉エキス]は、シソ科植物の葉から得られるエキス。FASでは北海道産の青シソを採用しています。
シソ葉エキスにはロスマリン酸やルテオリンなどのフラボノイドが含まれ、抗炎症作用、抗酸化作用、抗アレルギー作用などが報告されています。グリチルリチン酸ジカリウムやトラネキサム酸といった有効成分の抗炎症効果をバックアップする「サポート役」としての配合です。
産地にまでこだわっているあたり、FASのブランドとしての姿勢が見える部分ですね。
モイストブライト処方とケラトヒアリン顆粒への着目
FASはこの美容液のコンセプトとして「モイストブライト処方」を掲げています。これは単に色(メラニン)のケアだけでなく、「光の反射量」にも着目したアプローチ。
FASの研究では、肌の表皮にはケラトヒアリン顆粒という「光を受け止めて跳ね返すガラスのような粒子」が存在し、肌が何らかのダメージを受けるとこの粒子を生み出す仕組みが乱れ、透明感が低下することに着目しています。
肌の炎症を防ぐことでケラトヒアリン顆粒の生成を正常に保ち、光の反射量を高める。つまり「色を白くする」だけでなく「光で透明感を出す」という、美白美容液としては一歩進んだ設計思想です。
この「色+光」という二軸のアプローチは、大人のくすみ対策としてかなり理にかなっていると思います。
黒米発酵液(酵母エキス) – FASの核となるブランド共通成分
[酵母エキス(1)]として配合されているのが、FASの代名詞である「黒米発酵液」。京都府京丹後市の古代米黒米を、明治時代から続く老舗麹店の職人とともに選び抜いた特別な酵母「サッカロミセスベローナ」で発酵させ、ペプチド、ポリフェノール、アミノ酸、ビタミンなど738種もの低分子成分を含むとされています。
アルコールをほぼ産生しない酵母を使用しているため、発酵独特の香りがしないのも特徴。
酵母エキスは化粧品成分としては保湿・整肌作用が期待できる成分。738種の成分が含まれるという点はユニークですが、各成分の配合濃度は極めて微量なので、このエキス単体で劇的な効果を期待するというよりは、多種多様な成分が複合的に肌を整えるイメージです。
その他の植物エキス群
[チャエキス(1)(緑茶エキス)]
カテキンを豊富に含み、強い抗酸化作用を持つ成分。皮脂の酸化を抑える働きがあるため、酸化による肌ダメージの防止に貢献します。
[オウバクエキス]
キハダの樹皮から抽出されるエキスで、主成分のベルベリンには抗菌・抗炎症作用があります。漢方では「黄柏」として古くから使われている成分で、肌荒れ防止のサポートに。
ベース成分と保湿設計
保湿のベースを担うのは[1,3-ブチレングリコール(BG)]と[濃グリセリン]。BGのさっぱりした保湿感とグリセリンのしっとり感を組み合わせた設計です。
[1,3-プロパンジオール]は植物由来の保湿剤で、グリセリンに近いしっとり感がありながらべたつきが少ない成分。近年のスキンケアでは採用が増えています。
油性成分は[ミリスチン酸オクチルドデシル]と[メチルポリシロキサン(ジメチコン)]が少量配合されており、ジェルの伸び広がりと肌なじみを助ける役割。ガッツリ保湿するクリーム的な油分ではなく、美容液らしいみずみずしさを重視した設計ですね。
崩壊ジェル処方 – テクスチャーの秘密
FASが「崩壊ジェル処方」と呼ぶこの製品のテクスチャーは、肌の上でジェルがぱっと弾けてみずみずしく広がるのが特徴。リニューアルで浸透性116%UP(自社従来品比)を謳っています。
この処方を支えているのが以下の成分たち👇
[アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体]はジェルの骨格を作る高分子ポリマー。
[アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体/イソヘキサデカン/ポリソルベート80]は乳化とゲル化を兼ねるポリマーで、みずみずしいジェルのテクスチャーを実現します。
[メタクリル酸メチルクロスポリマー]はソフトフォーカス効果を持つ球状パウダー。肌の凹凸を光で拡散させて、なめらかに見せる視覚的効果があります。
[イヌリン(チコリ由来の多糖類)]はジェルのとろみ調整に使われる天然由来の成分。
「崩壊ジェル」の仕組みは、これらのゲル化剤が肌の温度や摩擦によって構造が崩れ、中に抱え込んでいた美容成分が一気に放出されるという設計。従来のスポイト式からポンプ式に変わったのも使いやすさの向上ポイントです。
また、[雲母チタン(パール剤)]が配合されており、肌にさりげなくツヤ感を与えてくれます。これも「光」にこだわるFASらしい処方。
防腐・安定化成分
- [フェノキシエタノール] – メインの防腐剤
- [1,2-ヘキサンジオール] – 保湿兼防腐補助。近年パラベンフリー処方でよく使われる成分
- [グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル(エチルヘキシルグリセリン)] – 防腐補助+消臭効果
- [ヒドロキシエタンジホスホン酸液(HEDP)] – キレート剤。金属イオンを捕まえて製品の安定性を保つ
- [クエン酸+水酸化カリウム] – pH調整剤
パラベンフリーの防腐設計で、防腐補助剤を複数組み合わせることでしっかり防腐力を確保しています。
メリット・デメリット
メリット
- 有効成分4種(美白2種+抗炎症2種)の豪華構成で、シミ予防に最適な「作らせない+炎症を断つ」の二段構えが実現
- 「茶ぐすみ」は有効成分、「黄ぐすみ」はクチナシエキス、「灰ぐすみ」はグルコシルヘスペリジン、「赤ぐすみ」は抗炎症成分と、4つのくすみに対する処方の棲み分けが明確
- 蓮花エキスの新規配合により、ターンオーバーサポートが強化された
- 「色+光」の二軸アプローチで、単なる美白を超えた透明感ケアが可能
- 崩壊ジェル処方のみずみずしい使用感で、美白美容液にありがちなべたつきが少ない
- パラベンフリー・エタノールフリー設計
- 原料の産地にこだわっている姿勢(新潟産蓮花、屋久島産クチナシ、北海道産青シソ、京丹後産黒米)
デメリット
- 30gで12,100円というのはやはりそれなりのお値段。有効成分4種構成とはいえ、各有効成分自体はドラッグストアコスメにもよく配合される定番成分であることは覚えておきたい
- 738種の成分を含む黒米発酵液は魅力的に聞こえるが、各成分の濃度は微量で、過度な期待は禁物
- 香料配合のため、無香料派には向かない
向いている人・不向きな人
向いている人 ✅
- シミ予防と肌荒れ防止を同時にケアしたい人
- 顔全体のくすみ(茶・黄・灰色)が気になり始めた方
- 美白美容液の乾燥やべたつきが苦手で、みずみずしい使用感を求める方
- 原料の品質やブランドのこだわりに価値を感じる方
- 現在使っている美白美容液では年齢とともに効果を感じにくくなったと感じている方
- 「とりあえずシミだけ防げればいい」ではなく、くすみの原因を多角的にケアしたい方
不向きな人 ❌
- コスパ重視でプチプラの美白美容液を探している方(有効成分だけなら同じ成分がドラッグストアコスメにもある)
- すでにできてしまった濃いシミをピンポイントで消したい方(化粧品の範疇ではありません)
- 油分たっぷりのリッチな保湿力を求めている方
- 無香料にこだわりのある方
まとめ
FAS ザ ブラック ブライトセラム Ⅱは、有効成分4種という贅沢な構成をベースに、蓮花エキス、クチナシエキス、グルコシルヘスペリジンといった個性的なサポート成分を組み合わせた、かなり戦略的な処方の薬用ブライトニング美容液です。
特に「美白2種+抗炎症2種」の有効成分の組み合わせは、シミの「原因(炎症)を断つ」と「メラニンを抑える・薄くする」を同時に行う理想的な構成。さらに「茶・黄・赤・灰」の4つのくすみそれぞれに対して異なる成分でアプローチするという多角的な設計は、年齢とともにくすみの原因が複雑化する大人肌にとって非常に合理的です。
正直なところ、12,100円の価値はどこにあるかと言えば、有効成分そのものよりも、FAS独自の処方設計と原料へのこだわり。黒米発酵液をベースに、産地指定の天然素材を組み合わせ、崩壊ジェル処方で使用感まで追求する。この「全体の完成度」に対する対価と捉えるべきでしょう。
大人のくすみは「メラニンだけ」「乾燥だけ」と単一のアプローチでは太刀打ちできないことが多いので、複合的なくすみに悩んでいる方には試す価値のある一本です✨
よくある質問
- 旧ブライトセラムとの違いは?
-
Ⅱでは新たに蓮花エキスが配合され、「居残りメラニンをほぐす」というコンセプトが追加されました。またスポイト式からポンプ式に変わり、使い勝手も向上。浸透性は自社従来品比116%UPとのことです。処方の基本コンセプトは引き継ぎつつ、ターンオーバーサポートが強化されたリニューアルです。
- 敏感肌でも使える?
-
パラベンフリー・エタノールフリーで、有効成分も比較的刺激の少ないものが選ばれているので、敏感肌にも使いやすい設計です。ただし、植物エキスが複数配合されているため、特定の植物にアレルギーがある方はパッチテストをおすすめします。
- 黒米発酵液の738種の成分って本当に効果あるの?
-
738種という数字はインパクトがありますが、冷静に見ると発酵によって生まれる微量成分を含む総数。各成分の配合濃度はごく微量なので、個々の成分が単体で劇的に効くというよりは、多種多様な成分が複合的に角層を整えるイメージです。発酵エキス全体として保湿・整肌効果はしっかり期待できますが、738という数字だけに過度な期待をするのは禁物です。


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