Instagram(@alice_kaiseki)でスキンケア情報を発信しているコスメコンシェルジュのありすです。
今回は、あの「牛乳石鹸」のフェムケアブランド・アンドフェム(&fem)から出ている「フェムケア泡ソープ(ポンプ付)」を成分から読み解いていきます。
“牛乳石鹸”と聞くと、あの赤箱・青箱のイメージで「しっかりした石鹸なのかな?」と思いますよね。でもこの泡ソープ、実は洗浄成分に石鹸を使っていません。しかもデリケートゾーン用らしく、殺菌成分も入れずに“やさしく洗ってうるおいを残す”方向で作られています。このあたりが成分にどう表れているのか、正直にお話ししますね。
| ブランド | アンドフェム(&fem/牛乳石鹸) |
| 価格・容量 | 1,540円(税込)/150mL |
| 発売日 | 2025年4月1日 |
ひとことで言うと
[ココイルグルタミン酸TEA]を主役にしたアミノ酸系+両性界面活性剤の、弱酸性でマイルドな泡タイプのフェムケアソープです。石鹸(脂肪酸塩)は使っておらず、殺菌成分も無配合。「必要以上に洗いすぎず、うるおいと常在菌のバランスを守る」方向に振った処方です。
デリケートゾーンのつっぱりやゆらぎが気になる人、ボディソープで洗うのはちょっと不安…という人の“最初の一本”に向くタイプだと思います。
この記事のポイント
- 洗浄は[ココイルグルタミン酸TEA]などのアミノ酸系+両性界面活性剤。アルカリ性の石鹸は不使用で、弱酸性・低刺激の設計
- [ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム](流れないヒアルロン酸)で、洗い流してもうるおいを残す工夫
- 殺菌成分は無配合。デリケートゾーンの常在菌バランスをむやみに崩さない考え方
- あくまで外側(外陰部)を洗うアイテム。膣内は自浄作用があるので洗いません
「牛乳石鹸なのに石鹸不使用」ってどういうこと?
いちばんの見どころが、洗浄成分の選び方です。
主役はアミノ酸系[ココイルグルタミン酸TEA]
洗浄の中心は[ココイルグルタミン酸TEA]。ヤシ由来のアミノ酸系洗浄成分で、弱酸性(おおむねpH4.5〜6.0)でうるおいを残しながら洗えるのが持ち味です。いわゆる“石鹸”=脂肪酸ナトリウム/カリウムはアルカリ性で洗浄力が高め。それに対してアミノ酸系は、肌と同じ弱酸性で、必要なうるおいを奪いすぎずに洗えるとされています。
研究で分かっていること
外陰部の皮膚はやや酸性〜弱酸性で、膣内は乳酸菌(ラクトバチルス)などの常在菌が酸性環境を保ち、雑菌の繁殖を抑えています。洗浄力の高いアルカリ性の石鹸を使うとpHバランスが崩れ、常在菌やうるおいまで流してバリア機能が下がりやすいと解説されています(出典:湘南美容クリニック 婦人科コラム/まりこ泌尿器・漢方内科)。アミノ酸系界面活性剤は弱酸性・低刺激で、うるおいを残して洗えるとされます(出典:岡畑興産 成分解説)。
つまり「牛乳石鹸のブランドなのに石鹸じゃない」のは、デリケートな部分に合わせて“あえて”石鹸を外し、弱酸性のアミノ酸系にしている、ということなんですね。
両性界面活性剤トリオでマイルドに
さらに[ラウロアンホ酢酸Na][ラウラミノジ酢酸Na][ラウラミノプロピオン酸Na]という両性界面活性剤が3種入っています。両性界面活性剤は単体だと洗浄力はおだやかで、アミノ酸系と組み合わせると刺激をやわらげつつ泡立ちを整える役割をします。ベビー用や敏感肌用の洗浄料でもよく使われる、“低刺激化”の定番コンビです。[コカミドメチルMEA]は泡のコシ・とろみを出す名脇役。ポンプから出るもっちり泡は、このあたりの組み合わせで作られています。

“潤いを残す”を支える成分
「洗ったあとのつっぱり」を減らすためのうるおい成分も入っています。[グリセリン][DPG][BG]といった保湿ベースに加えて、ヒアルロン酸が2種類。
流れないヒアルロン酸[ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム]
注目は[ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム]。これはヒアルロン酸をカチオン化(プラス帯電)した成分で、マイナスに帯電した肌表面に吸着して“流れにくい”のが特徴です。
研究で分かっていること
カチオン化ヒアルロン酸は、皮膚や毛髪のタンパク質(マイナス帯電)にプラスの電荷で吸着するため、通常のヒアルロン酸より高い吸着力を持ち、洗い流す製品でも洗浄後に表面へ残ってうるおいを持続させると説明されています(出典:化粧品成分オンライン/シャンプー鑑定)。
洗い流すアイテムなのに保湿成分を入れているのは一見ムダに思えますが、この“流れないヒアルロン酸”があることで「洗って潤いを残す」という設計が成り立っているわけです。
そのほか、[ローズマリー葉エキス][ラベンダー花エキス][クチナシ果実エキス]といった整肌エキスも配合。ほんのり自然な香り付けや、肌をすこやかに保つ役割です。
弱酸性設計と「殺菌しすぎない」という考え方
[クエン酸]/[クエン酸Na]は、処方を弱酸性側に整える緩衝ペア。デリケートゾーンの弱酸性に近づける狙いと読めます。防腐は比較的おだやかな[安息香酸Na]。
そして個人的に「なるほど」と思ったのが、殺菌成分([イソプロピルメチルフェノール]など)を入れていないこと。においが気になると、つい“殺菌”と書かれたものを選びたくなりますが、洗いすぎ・殺菌しすぎは、においを抑えるどころか常在菌のバランスを崩す一因にもなり得ます。
研究で分かっていること
デリケートゾーンでは乳酸菌(ラクトバチルス)が良い環境を保つ役割をしており、強い洗浄や過度なケアで常在菌が減ると、かえってバランスが乱れやすいと解説されています(出典:onpeut コラム)。
この製品は「殺菌でねじ伏せる」のではなく、「やさしく洗って、常在菌とうるおいはできるだけ守る」という発想。フェムケアの考え方として、私は好感が持てる設計だと思います。
正直に気になる点
商品の価値を下げるつもりはなく、買う前に知っておくとガッカリしない、という目線で正直に。
- 香りはある(無香料ではない):香料とラベンダーなどのエキス由来のほのかな香りがあります。香り付きが苦手な人、植物エキスにアレルギーがある人は要チェック。
- 洗浄力はマイルド:しっかり皮脂や汗を落としたい人には物足りなく感じることも。あくまで“やさしく洗う”タイプです。
- 保湿は「残す」もの。塗る保湿の代わりにはならない:うるおい成分は入っていますが、最後は洗い流すアイテム。乾燥が強い人は、デリケートゾーン用の保湿アイテムと併用が現実的です。
- 症状があるときは製品でなく受診を:かゆみ・におい・おりものの異常が続くときは、洗浄料でどうにかしようとせず婦人科へ。フェムケアは体質・体調で個人差が大きい部分です。
相性チェック
| 向いていそうな人 | 要注意な人 |
|---|---|
| デリケートゾーンのつっぱり・乾燥が気になる | しっかりした洗浄力・さっぱり感を求める |
| ボディソープで洗うのが不安・ゆらぎやすい | 香り付き・植物エキスが苦手/アレルギーがある |
| 殺菌でゴシゴシより“やさしく”派 | 「殺菌でにおいを断ちたい」と考えている |
| 弱酸性・低刺激で選びたい | 症状(かゆみ・におい)が続いている(→受診を) |
よくある質問
Q. 牛乳石鹸のブランドなのに「石鹸不使用」ってどういうこと?
A. 洗浄成分に、いわゆる石鹸(脂肪酸ナトリウム/カリウム)を使っていないという意味です。代わりに弱酸性のアミノ酸系+両性界面活性剤を採用しています。デリケートな部分に合わせて、あえてマイルドな洗浄成分を選んでいる、と考えるとわかりやすいです。
Q. 殺菌成分が入っていないと、においや衛生面が心配では?
A. デリケートゾーンは乳酸菌などの常在菌が良い環境を保っています。殺菌しすぎるとその常在菌まで減って、かえってバランスが乱れることも。この製品は「やさしく洗って常在菌を守る」考え方です。ただし、においやかゆみが続く場合は洗浄料でなく婦人科の受診をおすすめします。
Q. 膣の中まで洗えますか?
A. 洗うのは外側(外陰部)だけです。膣の中には自浄作用があるので洗いません。これはこの製品に限らず、フェムケア全般の基本ルールです。
Q. 普通のボディソープと何が違うの?
A. 多くのボディソープより洗浄成分がマイルドで、弱酸性設計・殺菌成分フリー・うるおいを残す工夫がされています。デリケートゾーンのpHやバリアに配慮している点が主な違いです。
全成分と特徴
| 成分名 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| 水 | ベース | 溶剤 |
| グリセリン | 保湿・溶剤 | うるおいを抱えるベース成分 |
| DPG | 保湿・溶剤 | うるおいを抱えるさっぱりめのベース成分 |
| ココイルグルタミン酸TEA | 洗浄(主役) | アミノ酸系。弱酸性でマイルド |
| ラウロアンホ酢酸Na | 洗浄補助 | 両性界面活性剤。ベビー用にも使われる低刺激 |
| ラウラミノジ酢酸Na | 洗浄補助 | 両性界面活性剤。刺激をやわらげる |
| ラウラミノプロピオン酸Na | 洗浄補助 | 両性界面活性剤。刺激をやわらげる |
| ヒアルロン酸Na | 保湿 | 水分を抱える定番保湿 |
| ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム | 保湿(吸着) | カチオン化。洗い流しても残る“流れないヒアルロン酸” |
| ローズマリー葉エキス | 整肌 | 肌をすこやかに保つ植物エキス |
| ラベンダー花エキス | 整肌 | 肌をすこやかに保つ植物エキス |
| クチナシ果実エキス | 整肌 | 肌をすこやかに保つ植物エキス |
| コカミドメチルMEA | 増粘・泡質 | 泡のコシ・とろみを出す |
| BG | 保湿・溶剤 | うるおいを抱えるベース成分 |
| クエン酸 | pH調整 | 弱酸性に整える |
| クエン酸Na | pH調整 | 弱酸性に整える緩衝ペア |
| 香料 | 着香 | ほのかな香り付け |
| 安息香酸Na | 防腐 | 比較的おだやかな防腐成分 |
※配合の正確な順序・全項目は商品の全成分表示をご確認ください。
特性タグ: フェムケア / デリケートゾーン用 / アミノ酸系洗浄 / 石鹸不使用 / 弱酸性設計 / 殺菌成分フリー / カチオン化ヒアルロン酸 / 泡タイプ
この解析について
当サイトの成分解析は、化粧品を「良い・悪い」で評価したり点数をつけたりするものではありません。成分の特性と「どんな肌・好みと相性が良いか」という視点でまとめています。実際の使用感には個人差があります。かゆみ・におい・おりものの異常などが続く場合は、自己判断せず医療機関(婦人科)にご相談ください。
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