スプレータイプの美容液・エリクシール シュペリエルのつや玉ミストの成分解析です。
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エリクシール シュペリエル つや玉ミストの成分解析
全成分は24種類。2,000円前後の美容液にしては、ややシンプルかな。
まずこの成分のコンセプトである「ツヤ」について解説していきます。
オイルタイプの美容液
ツヤが出るのは、エステル油やシリコーンが関係しています。
全成分の3番目、4番目に油分の[テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル][ジメチコン]が来ています。
[テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル]はエステル油で、さらっとしたテクスチャ。お肌の水分蒸発を防いだり、ツヤを作ってくれる成分です。
[ジメチコン]はシリコーン油。シリコンはシャンプー等で嫌われがちな成分ですが、刺激はほぼありません。エステル油に比べて重いテクスチャで、お肌に薄い膜を作ります。こちらもツヤを作る成分ですね。
もちろんただ油を入れるだけじゃテカリになってしまうので、資生堂が研究した設計で、綺麗なツヤが出るようにしているでしょう。
エタノールの濃度が高め
全成分の2番目にエタノールが来ています。
エタノールは高濃度で配合されていると、刺激や乾燥の原因になりやすい成分。
なぜ高濃度で入っているのかというと、肌に美容液を乗せるためです
スプレーとして細かいミストをを作るには水分が多く必要
→水分が多いと、オイルによる保湿力が減り、ツヤが出ない
→オイルを多くすると、細かいミストが出ない
→エタノールなら揮発してなくなるので、オイルが多い美容液を肌に残せる
なので、この製品ではエタノールは必要不可欠なもの。
もちろん刺激や乾燥のリスクはあるので、アルコールが合わない人、肌が弱い人や乾燥肌の人は注意してください。
あとの美容成分をざっと解説
- [グリセリン]一般的な保湿成分。低刺激でしっとり。
- [PEG-8][PEG-6]ポリエチレングリコール。保湿成分。よく使われているものだけど、旧表示指定成分で人によっては刺激になるかも。
- [ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン]シリコーン油。被膜を作り、ツヤを出す。
- [エリスリトール]保湿成分。ベタつきにくい。
- [PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル]資生堂の独自成分アクアインプール。高い保湿性を持ち、肌のキメを整える。
- [イノシトール]コメヌカや母乳に含まれるビタミン様成分。お肌を保湿し、整える。
- [水溶性コラーゲン]高い保水力を持つ。お肌のハリ・弾力をサポート。
- [サッカロミセス培養溶解質液]酵母由来の保湿成分。お肌の保湿やバリア機能、ターンオーバーをサポート。
- [オランダガラシ葉/茎エキス]クレソンの植物エキス。保湿、抗菌、血行促進など。
- [BG]一般的な保湿成分。低刺激でさっぱり。
特に効果として期待できそうなのは[PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル]。
アクアインプールと言われる、資生堂の独自成分で。非常に高い保湿力を持ち、使用感も良い成分です。
[サッカロミセス培養溶解質液]は発酵エキスなので濃度がしっかり入っていれば作用は強そう。ただし発酵エキスは合わない人もいるので注意。
[オランダガラシ葉/茎エキス]は植物エキスで辛味成分が入っています。これも濃度や肌質次第では刺激になるかも。
主に保湿系の美容成分が複数入っていますが、そんなに高機能な成分がガンガン入っているわけではありません。
そもそも2,000円程度の美容液だし、そんなに強い作用は期待できないでしょう。
一般的な保湿+オイルによるエモリエントとツヤ出しのために使う美容液って感じですね。
香料・着色料が入っている
全成分を見ると[香料][着色料]が書かれています。
[香料]の詳細は書かれていませんが、おそらく合成香料ですね。
[着色料]は[黄4]というもので、黄色に着色することで「オイルっぽい感じ」を出してるんだと思います。
ほぼ問題ないとは思いますが、酸性染料なので人によっては刺激になるかも。
乳化剤や防腐剤などは、低刺激で一般的なものが使われています。
成分解析のまとめ
- エステル油やシリコーンを上手く配合してツヤを作る。
- エタノールが高濃度で入っているのは、ミスト状になって肌に均一に乗せるため。
- 効果は保湿+エモリエント+ツヤ出し。そんなに高機能な美容成分は入っていない。
- エタノール、発酵エキス、植物エキス、着色料あたりが刺激の原因になるかも。
水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
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エタノール | ベース | 化粧品で「アルコール」と呼ばれている、揮発性の高い成分です。 使用感の向上、清涼感の演出、抗菌などの効果があります。 高濃度で配合されていると、ツンとしたにおいがあり、刺激や乾燥の原因になることも。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル | エモリエント | 膜を作って水分の蒸発を防いだり、外部刺激から守るエステル油です。 水に近くて油が浮きにくい性質を持ち、さまざまな製品で使われています。 油っぽくないのにリッチなテクスチャを持っており、ベース・増粘・分散などの役割を果たします。 |
ジメチコン | 被膜形成 | 肌や髪に皮膜を作り、水分の蒸発を防いだり、表面をキレイに見せたり、外部刺激から守る、直鎖状シリコーンです。 同じジメチコンでも原料によって差はありますが、シリコーンの中でも皮膜力が高く、重いテクスチャを持ちます。 嫌われがちな成分ですが、シリコーン自体に刺激などのリスクはほぼありません。 高濃度で日焼け止めやファンデーションに配合されていると落としにくく、毛穴の詰まりの原因になることがあります。 ヘアケア商品で高濃度の場合は、ぺたんと重い髪になりやすいので注意しましょう。 |
グリセリン | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 ベース成分の中でも特に低刺激で保湿力が高いのが特徴。 高濃度で配合されているものは、ニキビ肌との相性は悪いです。 |
PEG-8 | 保湿 | ポリエチレングリコールと呼ばれる化粧品でよく使われる定番の保湿成分です。 増粘や乳化の補助効果もあります。 旧表示指定成分のひとつで、実際の刺激やそれほど毒性は高くはありませんが、高濃度で配合されているものは少し不安があります。 |
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン | 被膜形成 | さらっとしたテクスチャのシリコーン油です。 撥水性があり、ツヤのある被膜を作ったり、顔料などを分散させます。 |
PEG-6 | 保湿 | ポリエチレングリコールと呼ばれる化粧品でよく使われる定番の保湿成分です。 |
PEG-32 | 増粘 | 化粧品に良く使われる成分です。 PEG(ポリエチレングリコール)は肌の水分蒸発を防いだり、化粧品にとろみをつけます。 PEG-32(ポリエチレングリコール1540)は分子量が大きいため保湿力は低く、主に増粘や乳化補助のために配合されます。 低分子のものは刺激の可能性がありますが、PEGー32は分子が大きいので刺激はほぼありません。 |
エリスリトール | 保湿・清涼感 | ラカントなどの甘味料としてもお馴染みの糖アルコール。 浸透性が高く、べたつきにくい使用感を持つ保湿成分です。 濃度によっては清涼感を与える役割もあります。 |
PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル | 保湿 | アクアインプールとも言われる、資生堂独自の保湿成分です。 水にも油にも馴染みやすい保湿成分です。 高い保湿力を持ち、使用感も良く、肌のキメを改善冴える効果が期待されています。 |
イノシトール | 保湿 | コメヌカや母乳に多く含まれるビタミンB様成分です。 保湿、バリア機能改善、ハリ・弾力、皮脂分泌の調整などの作用があると言われています。 |
水溶性コラーゲン | 保湿 | 化粧品でよく使われる定番の保湿成分です。 保水力が高く、肌の土台で水分を蓄えて保湿・ハリ・弾力をサポートします。 さらさらとしたテクスチャですが、肌や髪の表面に膜を作って保護する効果も。 低温ではゲル状になり、体温ほどの温度では液状になる性質を持ち、化粧品に配合された場合はとろみが出ます。 |
塩化Na | 調整 | 製品の増粘、乳化安定、収れん、殺菌などの作用があります。 基本的には安全ですが、スクラブ目的で大量に配合されていると、刺激になることもあります。 |
サッカロミセス培養溶解質液 | 保湿 | 酵母の有効成分を抽出・無臭化したエキスで、アミノ酸や核酸を多く含みます。 お肌の水分保持や肌のバリア機能をサポートします。 肌の細胞の再生を高めて新陳代謝を整える効果もあると言われています。 |
オランダガラシ葉/茎エキス | 植物エキス | クレソン、ミズガラシとも呼ばれる、アブラナ科のオランダガラシから採れる植物エキスです。 シニグリンという辛味成分が含まれています。 保湿、抗菌、血行促進などの作用があると言われています。 R-spondin1産生促進による育毛作用も発見されています。 |
BG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますがさっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
EDTA-2Na | キレート | 製品の金属イオンを封鎖して品質を維持します。 刺激の可能性も指摘されていますが、化粧品に少し配合される程度ではそれほど影響はありません。 品質の維持に意味のある成分ですし、無理に避ける必要はないでしょう。 |
クエン酸Na | ph調整・キレート | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2 | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤です。界面活性剤ですが刺激はほぼありません。 製品を油の中に水が溶け込むW/O型に乳化します。 W/O型は水に流れにくくこってり。ウォータープルーフのコスメなどによく使われる乳化です。 お肌に膜を作って水分の蒸発を防ぐエモリエント作用もあります。 |
クエン酸 | ph調整 | 製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
香料 | 香料 | 製品に良い香りをつけたり、原料臭をごまかすために配合されます。 香料といっても種類はたくさんあり、種類によっては刺激性・アレルギー性が気になります。 特に美容効果があるわけではないので、香りを楽しむ目的がなければ避けたい成分です。 |
黄4 | 着色料 | 着色料(有機合成色素・タール色素)です。 酸性染料の一種で、顔料や油性染料に比べると刺激やアレルギーのリスクが高いと言われています。 ウォーターベースのティントリップの着色に使用されることもあり、黄色に発色します。 |
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