【全成分＆成分解析】ミューズ 薬用石けん（固形）

Instagram（@alice_kaiseki）で2.1万人にスキンケア情報を発信するコスメコンシェルジュエージェンシー（日本化粧品検定1級）のありすです✨

今回はミューズ 薬用石けん（固形）の成分解析です。

SNSで「ミューズの固形石けんが、顔のニキビ予防に良い！」という噂が囁かれていますが、顔への使用は絶対辞めておいた方が良いアイテム。

その理由を含めて解説していきますね。

ミューズ 薬用石けん（固形）の成分解析

全成分は10種類。水以外をジャンル分けするとこんな感じです。

殺菌（有効成分）

イソプロピルメチルフェノール

洗浄

せっけん用素地

不透明化・着色

パーム核油脂肪酸、酸化チタン、赤色201号、黄色203号

キレート

無水クエン酸、エデト酸塩

香り付け

香料

殺菌はその名の通り、菌を殺すための成分。外出後や調理前に使う手の洗浄には、必要な成分ですね。

洗浄成分はせっけん用素地。シンプルな固形石けんなので濃度も高く洗浄力は高めになっています。

不透明化・着色は、透けてないオレンジ色の見た目を作るため。

キレートは石けんカスの発生を予防するために必要な成分。

香り付けは匂いをつけるための成分ですね。

ちなみに保湿系の成分は一切入っていません。

なんのための、どんな製品？

悪口にならないように先に言っておきますが、ミューズの本来の使用用途は手の洗浄・殺菌・消毒です。

外から帰ってきた時や、調理の前などの手の洗浄に使って、汚れ・菌・ウイルスをなるべく除去することが目的。

保湿成分が入っていないのは、コストカットと、ヌルつきなどの余計なものを手に残さないためでしょう。

つまり、ミューズはシンプルに手の洗浄・殺菌・消毒をしたい時には適切なアイテムなんです。

ニキビケアに使えるの？

SNSで何度か「ミューズの固形石けんが、顔のニキビ予防に良い！」という情報が流れることがあります。

その度に「数百円で買える石けんでニキビケアができるなんてすごい！」とバズることがあるんですよね。

確かに、ミューズの有効成分であるイソプロピルメチルフェノールは、ニキビケアの洗顔料にも使われています。

これはあくまでも私の予想ですが、手の殺菌目的であるミューズは、洗顔料よりは高濃度で殺菌成分が使われている可能性があります。

また、洗浄力も洗顔料よりは強くなっています。

これを顔に使うと、一時的にさっぱりするし、菌が減ってニキビが予防できるかもしれません。

しかし、肌が本来持っている必要なうるおい成分や常在菌まで洗っちゃってるんです・・・😖

1回ではノーダメージな人もいるかもしれないけど、続けると乾燥・肌荒れの原因になりやすいので、顔への使用はダメ！！！！

公式の説明を見ても、顔への使用は想定されていません！！！

顔用なら、多少の保湿成分が入っていて、もっと優しい洗浄成分で、保湿成分も入った洗顔料がベストです。

ちなみに身体の使用は公式にも書かれており、ニキビや臭いの予防のために部分的に使うなら無しではないかも。

ただ洗浄力・殺菌力が強く、保湿成分は入ってないので、他にもっと適した製品はあると思います。

身体に使うなら乾燥・肌荒れがある部分や、デリケートゾーンは避けた方が良いでしょう。

公式のイメージに子供のボディソープとして使ってる写真がありますが、それもちょっと微妙かな・・💦

まとめ

シンプルな洗浄・殺菌・消毒には適していて「ハンドソープ」としては普通に役割を果たすアイテムです。

目立った特徴はないけれど、価格もお手頃だし、変なバズで在庫切れにならなければどこでも手に入るのもメリットですね。

ただ、SNSでバズった謎の美容法を信じて顔に使うのはダメ！！！！

顔のニキビ予防なら、顔専用の優しい洗顔料を使いましょう。

全成分と配合目的（予想）

成分名	概要・一般的な目的	評価
イソプロピルメチルフェノール	殺菌
無水クエン酸	キレート・ph調整
パーム核油脂肪酸	不透明化
エデト酸塩	キレート
酸化チタン	顔料（着色or紫外線散乱剤）
赤色201号	タール色素（顔料）	（旧）
黄色203号	タール色素（酸性染料）	（旧）！
香料	香料	△
精製水	ベース
せっけん用素地	石けん・陰イオン界面活性剤（洗浄）

よくある疑問に回答

トリクロカルバンが使われているって本当？

昔のミューズの固形石鹸は、殺菌効果の有効成分にトリクロカルバンが使われていました。しかし、トリクロカルバンは2016年に健康へ悪影響から規制が入り「１年以内にはこれらの成分を代替成分へ切り替える」こと要請されました。現在のミューズの固形石鹸の有効成分はイソプロピルメチルフェノールです。