卵殻膜エキスを配合したプチプラ&大容量の化粧水「ココエッグ リンクルローション たまご化粧水」の成分解析です。
水、グリセリン、DPG、加水分解卵殻膜、(スチレン/アクリレーツ)コポリマー、グリチルリチン酸2K 、アラントイン、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン
リンクルローション たまご化粧水の成分解析
全成分は11種類とシンプルな構成。
数が少ないのですべての成分について解説していきます。
ベース成分はグリセリンとDPG
大容量タイプの化粧水(ナチュリエハトムギ化粧水など)はBGベースが主流ですが、たまご化粧水はグリセリンがベースになっています。
なので、BGベースの化粧水よりも「しっとり&低刺激」に仕上がります。(BGも低刺激な成分ですが)
とろみをつけるような成分はあまり入っていないので、使った感じはさっぱりめですが、保湿力はBGベースのものよりも期待できます。
DPGは低コストで配合できるのでプチプラコスメに配合されやすいですが、わずかな皮膚刺激&眼への刺激が指摘されている成分。
ほとんどの人には問題ないですが、お肌が弱い人は注意。あと濃度によっては目に入ったときに痛みを感じやすいかも。
卵殻膜エキスについては濃度や質が怪しい
卵殻膜エキスは18種類のアミノ酸、ヒアルロン酸、コラーゲンなどの成分が含まれており、お肌の潤い・ハリ・弾力に効果を発揮する成分です。
卵殻膜コスメと言えば、ビューティーオープナーやアルマードのチェルラーブリリオが有名ですよね。
リンクルローション たまご化粧水は500mlで1,000円前後と、これらの商品に比べて価格が圧倒的に安いんです。
チェルラーブリリオが15mlで6600円なので、1mlあたり440円。たまご化粧水は1mlあたり2円です。
そもそも、[加水分解卵殻膜]は美容成分の中でも原料の価格がやや高額です。
「高品質」の卵殻膜エキスが「しっかりとした量」入っている化粧品はそれなりにお値段がするんですよね。
なのでたまご化粧水の[加水分解卵殻膜]については、「入っている原料の濃度が極端に低い」か「原料の質があまり良くない」のどちらかだと思います。
もし仮に、この価格で卵殻膜エキスをたっぷり配合できて、お肌に良い影響があるのなら、どうなると思いますか?
今頃、資生堂やKOSEなどの大手の化粧品メーカーが卵殻膜エキスの入ったプチプラコスメをとっくに開発しているのではないでしょうか?
[加水分解卵殻膜]が入っていない製品と比べて「全く意味がない」とは思いませんが、あまり効果は期待できない気がします。
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肌荒れケア成分を配合
成分を見ていて、この商品の重要なポイントだなと思ったのは[グリチルリチン酸2K][アラントイン]のふたつ。
どちらも、薬用コスメでお肌の炎症に対する有効成分として使われるものです。
リンクルローション たまご化粧水は化粧品なので、公式で抗炎症作用は謳えません。
でも2つともそこそこ作用の強い成分で、短期でお肌の状態がけっこう変わります。
特に肌が荒れがちな人、ゆらぎがちな人は、効果を実感しやすいと思います。
人によっては赤みがでたり刺激を感じる可能性もありますが、基本的には入っているメリットの方が大きい成分。
たまご化粧水が絶賛されているのは、[加水分解卵殻膜]よりも[グリチルリチン酸2K][アラントイン]の作用が大きいのではないでしょうか。
その他の成分を解析
[(スチレン/アクリレーツ)コポリマー]は白濁化剤。製品の色を濁らせて、美容成分がたくさん入っているように見せるものです。特に美容効果はありませんが、デメリットもありません。
[クエン酸][クエン酸Na]は製品のph調整です。これも特にデメリットはなし。
[フェノキシエタノール][メチルパラベン]は防腐剤。防腐剤の中では比較的優しいもので、製品の品質維持には必要なものです。
香料、着色などの余分なものは入っておらず、非常にシンプルな構成でした。
敏感肌用の人でもかなり使いやすい設計ではないでしょうか?
成分解析のまとめ
- グリセリンベースでしっとり仕上がる
- 薬用コスメでもよく使われる肌荒れケア成分が入っている
- 卵殻膜エキスの効果を期待するなら、高くてもちゃんとしたコスメを買ったほうが良い
水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
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グリセリン | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 ベース成分の中でも特に低刺激で保湿力が高いのが特徴。 高濃度で配合されているものは、ニキビ肌との相性は悪いです。 |
DPG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱり系の使用感で、低コストで配合できるのが特徴です。 眼睛刺激やわずかな皮膚刺激の可能性があり、無理に避けるほどではありませんが、濃度が高いものは注意しましょう。 |
加水分解卵殻膜 | 保湿 | 卵の薄い膜(卵殻膜)から得られるペプチドです。 人の肌に近いアミノ酸、コラーゲン、ヒアルロン酸などを豊富に含み、お肌の角質水分量を増やしたり、弾力を改善する作用があると言われています。 |
(スチレン/アクリレーツ)コポリマー | 調整 | 合成ポリマーの一種です。 スキンケアでは化粧品を白濁化して、見た目を整えるために配合されます。 主にメイクアップ製品では被膜形成のために配合されることもあります。 |
グリチルリチン酸2K | 整肌 | 肌の炎症を鎮める効果があり、肌荒れケア・ニキビケア・美白系のコスメによく配合されます。 有効成分として配合できる成分で、ある程度の濃度があれば、けっこうすぐに効果が現れます。 抗炎症成分が複数配合されていたり、他の抗炎症系コスメと重ね塗りしたり、長期的に使いすぎると、刺激になったり、肌本来の機能が弱まる可能性もあるので注意。 |
アラントイン | 整肌 | 肌の炎症を鎮める効果があり、肌荒れケア・ニキビケア・美白系のコスメによく配合されます。 有効成分として配合できる成分で、ある程度の濃度があれば、けっこうすぐに効果が現れます。 抗炎症成分としてよく使われるグリチルリチン酸2Kと比べて、アラントインはさらに作用が強いです。 抗炎症成分が複数配合されていたり、他の抗炎症系コスメと重ね塗りしたり、長期的に使いすぎると、刺激になったり、肌本来の機能が弱まる可能性もあるので注意。 |
クエン酸 | ph調整 | 製品を酸性にするph調整剤です。 収れん作用を持ち、毛穴ケアやお肌のキメを整える効果も期待できます。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はありませんが、ピーリング目的にたくさん配合されていると刺激になりやすいので注意です。 |
クエン酸Na | ph調整・キレート | 製品をアルカリ性にするph調整剤です。 キレート(金属イオン封鎖)や酸化防止の役割も。 ph調整剤のため1%以下で配合されている場合は刺激はほぼありません。 |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
メチルパラベン | 防腐 | ごく少量の配合で、製品の抗菌・防腐に高い効果を発揮します。 パラベンは避けられがちですが、実際には化粧品に配合する防腐剤の中では毒性が低く、お肌への刺激も少ない防腐剤です。 メチルパラベンは代表的なパラベン4種類の中で、少し防腐力は弱めですが、低刺激です。 |
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