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今回はFASのザ ブラック クリーム(医薬部外品)の成分解析です。
| ブランド名 | FAS(ファス) |
| 価格 | 24,220円 / 15,140円 |
| 容量 | 80g / 50g |
| 発売日 | 2023年10月6日 |
全成分はこちら
有効成分:ナイアシンアミド
その他成分:酵母エキス(1)、加水分解黒豆エキス、コメヌカスフィンゴ糖脂質、水素添加大豆リン脂質、水素添加大豆リゾリン脂質、メドウフォーム油、シア脂、精製水、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、グルコシルヘスペリジン、濃グリセリン、カルボキシビニルポリマー、メチルポリシロキサン、α−オレフィンオリゴマー、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、L−アルギニン、1,2-ペンタンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、1,3-ブチレングリコール、フェノキシエタノール、水酸化カリウム、香料
公式のアピールポイント
- 黒米発酵液×黒豆ペプチド×ナイアシンアミド配合
- 肌奥からハリ・透明感を導く美白・シワ改善クリーム
- 738種もの発酵由来成分を含む黒米発酵液を30%配合
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
成分解析
「FAS ザ ブラック クリーム」は、発酵科学と京都の素材へのこだわりが詰まった医薬部外品のクリームです。
京丹後産の古代米「黒米」を2段階発酵させた独自成分「黒米発酵液」を30%配合し、京都丹波産の「黒豆ペプチド」、そして美白・シワ改善の有効成分「ナイアシンアミド」を組み合わせた、大人の肌悩みに多角的にアプローチするクリームです。
有効成分はナイアシンアミド
水溶性ビタミンB3の一種で、シワ改善と美白の2つの効能を持つ有効成分として厚生労働省に認可されています。
真皮のコラーゲン産生を促進してシワを改善し、メラニンの生成を抑制して美白効果を発揮します。
医薬部外品として配合されているため、一定濃度以上の配合が保証されており、しっかりとした効果が期待できますね。
ただしナイアシンアミド自体は他社のプチプラの医薬部外品でも有効成分になっており、特別すごい成分ではありません。
ブランド独自の成分をチェック
「FAS ザ ブラック クリーム」のすごいところは、その他の成分に配合されているブランド独自の成分です。
酵母エキス(1) – 黒米発酵液
このクリームの最大の特徴が、1滴に738種もの発酵由来成分を含む黒米発酵液です。
全成分では「酵母エキス(1)」と記載されていますが、FAS独自の黒豆発酵液のことを指します。
京都府京丹後市の黒米を使っていて、約1300年前に平城京に献上されたという記録が残る歴史ある古代米。
白米や玄米よりも栄養価が高く、特に抗酸化物質「アントシアニン」が豊富に含まれています。
FASは、この黒米に「アルコールをほとんど産生しない特別な酵母」を加え、温度や時間を精密にコントロールする独自の2段階発酵技術で黒米発酵液を生み出しました。
738種の発酵由来成分
発酵の力により、以下のような多様な成分が小さな分子で含まれています:
- ペプチド:肌の弾力をサポート
- ポリフェノール:抗酸化作用
- アミノ酸:天然保湿因子の構成成分
- ビタミン類:肌のターンオーバーをサポート
- ミネラル・有機酸:肌の機能をサポート
発酵の過程で分子サイズが小さくなっているため、肌への浸透性が高く、バランスよく肌の全層に届きます。
このクリームには、その黒米発酵液が30%も配合されています。
ちなみに、発酵化粧品の代名詞であるSK-IIのピテラが350種以上の成分と言われていますが、黒米発酵液は738種。しかも30%という高濃度で配合されているので、かなり豪華な処方ですね。
加水分解黒豆エキス – 黒豆ペプチド
京都丹波産の黒豆を加水分解(酵素処理)して得られるペプチドです。
丹波産の黒大豆は国産最高級として知られ、イソフラボン、アントシアニン、大豆ペプチド、レシチンなどの栄養成分を豊富に含んでいます。
タンパク質をペプチド(アミノ酸が数個つながった状態)まで分解することで、分子サイズが小さくなり、肌への浸透性が向上します。
保湿効果、ハリ・弾力のサポート、抗酸化作用、整肌作用が期待できる成分です。
黒米発酵液と黒豆ペプチドのWの黒のパワーで、肌をふっくらとしたハリのある状態に導く設計になっています。
保湿・バリア機能を強化する成分
黒米×黒豆以外もかなり豪華な構成です。
コメヌカスフィンゴ糖脂質(ライスセラミド)
米ぬかから抽出される植物性セラミド。
ヒト型セラミドに構造が似ており、角層の細胞間脂質を補強してバリア機能を改善します。
ナイアシンアミドがセラミド合成を促進する作用を持つため、ライスセラミドとの相乗効果が期待できますね。
京都の黒米、丹波の黒豆、そして米ぬか。京都の素材にこだわった処方設計になっています。
水素添加大豆リン脂質・水素添加大豆リゾリン脂質
大豆由来のリン脂質を水素添加して安定性を高めた成分です。
角層の細胞間脂質と同じラメラ構造を形成し、バリア機能を強化します。
特に「リゾリン脂質」は浸透性に優れ、黒米発酵液や黒豆ペプチドの浸透を助ける役割も果たしています。
ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)
植物性の疑似セラミドとして働く成分。
角層のラメラ構造を補強し、バリア機能を改善します。
ライスセラミドと合わせて、Wのセラミド様成分でバリア機能を強化する設計になっています。
油性成分をチェック
クリームで重要なのは油分!この種類もすごく豪華なんです👌
メドウフォーム油
メドウフォームの種子から抽出される油脂。
非常に安定性が高く(酸化しにくい)、肌を柔らかく整える効果に優れます。
さらになめらかな感触で、べたつきにくく、薄い膜を形成して水分の蒸発を防ぎます。
高級クリームによく使われる贅沢な油脂です。
シア脂
シアの木の実から抽出される植物性バター。
リッチなエモリエント効果で肌を保護し、柔らかく保ちます。
体温でとろけるような質感が特徴で、コクのある使用感をもたらします。
α-オレフィンオリゴマー・メチルポリシロキサン
軽い感触の炭化水素油とシリコーン油。
シア脂やメドウフォーム油の重さを軽減し、「コクがあるのにベタつかない」という絶妙なバランスを実現しています。
巡り・温感成分
グルコシルヘスペリジン
柑橘類に含まれるヘスペリジン(ビタミンP)に糖を結合させ、水溶性を高めた成分。
血行促進作用、抗酸化作用、抗炎症作用があります。
肌の血行を促進することで、肌に栄養や酸素を届けやすくし、くすみを改善する効果が期待できます。
処方全体の評価
このクリームは、「攻め」と「守り」を両立させた高機能処方です。
攻めの成分
- ナイアシンアミド(有効成分)
- 黒米発酵液(738種の発酵由来成分)
- 黒豆ペプチド
守りの成分
- ライスセラミド
- 疑似セラミド
- リン脂質(ラメラ構造形成)
- 豊富な油性成分(バリア機能補強)
さらに、グルコシルヘスペリジンで巡りをサポートすることで、美容成分を肌のすみずみまで届ける設計になっています。
医薬部外品のため、有効成分以外の配合順序は濃度順ではありませんが、黒米発酵液が30%配合されていることから、妥協のない高濃度処方であることがわかります。
カルボキシビニルポリマー(増粘剤)が、クリームに適度なとろみを与えつつ、肌に乗せると水のようにさらっとした性質に変化します。
この処方技術により、リッチな使い心地なのに素早くなじむという感動的なテクスチャを実現していますね。
メリット・デメリット
メリット
✅ 医薬部外品で効果が保証されている シワ改善・美白の有効成分ナイアシンアミドを一定濃度以上配合
✅ 唯一無二の独自成分 738種の発酵由来成分を含む黒米発酵液を30%配合
✅ 京都の素材へのこだわり 京丹後産黒米、丹波産黒豆、米ぬかと、すべて京都産
✅ 多角的なエイジングケア 黒米発酵液×黒豆ペプチド×ナイアシンアミドで多面的にアプローチ
✅ バリア機能の強化 ライスセラミド、疑似セラミド、リン脂質のトリプル処方
✅ 感動的な使用感 コクがあるのにベタつかず、素早くなじむ
✅ 本格的なエイジングケア 妥協のない高濃度処方で、大人の肌悩みに対応
デメリット
❌ 価格が高い 80gで24,220円と、かなりの高価格帯
❌ 即効性は限定的 発酵成分やペプチドの効果は、継続使用で実感するタイプ
❌ テクスチャの好みが分かれる コクのあるリッチな質感が、さっぱり派には重く感じるかも
❌ 脂性肌には重い可能性 油性成分が豊富なため、脂性肌・ニキビ肌には向かない
❌ 効果を実感するまで時間がかかる 黒米発酵液や黒豆ペプチドの効果は、2〜3ヶ月の継続使用が必要
向いている人・不向きな人
✅ こんな人におすすめ
本格的なエイジングケアを求める人 30代後半〜50代以上の、シワ・たるみ・くすみなど複合的な悩みを持つ人
発酵コスメが好きな人 SK-IIなどの発酵化粧品を使っている人、発酵の力を信じている人
高級クリームを求める人 価格よりも品質・効果を重視する人
乾燥肌・普通肌の人 しっかりとした保湿とバリア機能強化を求める人
京都の素材にこだわる人 地域性、ストーリー性を重視する人
じっくり肌と向き合いたい人 短期的な効果よりも、長期的な肌質改善を目指す人
❌ こんな人には不向き
プチプラを求める人 24,220円(80g)は予算オーバーという人
即効性を求める人 「明日のイベントまでに」という短期的な効果を期待する人
さっぱりした使用感が好きな人 ジェルやローションタイプの軽いテクスチャを好む人
脂性肌・ニキビ肌の人 油性成分が豊富なため、ニキビが悪化する可能性
シンプルケア派の人 「成分は少ない方が良い」と考える人
若年層の人 20代前半など、まだエイジングケアが必要ない人には高機能すぎるかも
使い方とコツ
基本的な使い方
STEP1: 洗顔後、化粧水で肌を整える FASラインで揃えるなら、同シリーズの「FAS ザ ブラック エッセンス」(黒米発酵液90%配合の化粧水)がおすすめです。
STEP2: 付属のスパチュラで、手のひらに大き目のパール粒2個分を取る ジャータイプなので、必ずスパチュラを使用して衛生的に使いましょう。
STEP3: 顔全体をひきあげるようになじませる 手のひらで温めてから、顔の中心から外側へ、下から上へとリフトアップするようになじませます。
効果を最大化するコツ
① 重ね塗りで効果アップ
特に乾燥が気になる部分(目元、口元、頬)には、重ね塗りがおすすめ。
黒米発酵液や黒豆ペプチドの効果を、悩みの部分に集中的に届けます。
② マッサージと併用
グルコシルヘスペリジンが血行促進作用を持つため、軽いマッサージと併用すると効果的。
顎から耳下へ、小鼻からこめかみへ、額の中心からこめかみへと、リンパの流れに沿って優しくマッサージすることで、くすみ改善やむくみ解消も期待できます。
ただし肌への摩擦を起こさないように注意!
③ 継続使用が大切
黒米発酵液や黒豆ペプチドの効果は、2〜3ヶ月の継続使用で実感しやすくなります。
1ヶ月で判断せず、最低でも2ヶ月は続けてみましょう。
まとめ
「FAS ザ ブラック クリーム」は、発酵科学と京都の素材へのこだわりが詰まった、本格派エイジングケアクリームです。
評価できる点
- 738種の発酵由来成分を含む黒米発酵液を30%配合という唯一無二の処方
- 医薬部外品としてシワ改善・美白効果が保証されている
- 京都産の素材(黒米、黒豆、米ぬか)へのこだわり
- ライスセラミド、疑似セラミド、リン脂質のトリプル処方でバリア機能を強化
- コクがあるのにベタつかない、感動的な使用感
注意したい点
- 80gで24,220円という高価格帯
- 発酵成分やペプチドの効果は、2〜3ヶ月の継続使用で実感するタイプ
- 油性成分が豊富なため、脂性肌・ニキビ肌には不向き
こんな人に特におすすめ
30代後半〜50代以上の、本格的なエイジングケアを求める方。複合的な肌悩み(シワ・たるみ・くすみ・乾燥)を抱え、「もう一段階上のケア」を求めている方にぴったりです。
発酵化粧品の良さを理解している方なら、黒米発酵液30%配合のこのクリームの価値を実感できるはずです。
24,220円という価格は決して安くありません。
しかし、738種の発酵由来成分を含む黒米発酵液30%配合という唯一無二の処方、医薬部外品としてのシワ改善・美白効果、そして京都の素材へのこだわりを考えれば、納得の価格と言えます。
「安いクリームをいくつも試すより、本当に良いものを1つ使いたい」という方に、自信を持っておすすめできるクリームです✨
よくある質問
- 朝使用しても大丈夫?
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朝晩使用OKです。成分を見た感じ、特に紫外線と相性が悪そうな要素はありません。
- どのくらいで効果を実感できる?
-
個人差がありますが、保湿・ハリ感は1〜2週間、肌のトーン(くすみ改善)は1〜2ヶ月、シワ改善は2〜3ヶ月、美白効果は3〜6ヶ月が目安です。発酵成分やペプチドの効果は、継続使用で徐々に実感するタイプです。
- 敏感肌でも使える?
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基本的には使いやすい処方です。黒米発酵液は「アルコールをほとんど産生しない酵母」を使用しているため、発酵化粧品特有のアルコール刺激が少ないのが特徴。ただし、発酵エキスにはさまざまな物質を含んでいるので、極度の敏感肌の方はパッチテストをおすすめします
- ニキビ肌でも使える?
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脂性肌・ニキビ肌には少し重い可能性があります。油性成分が豊富に配合されているため、皮脂が多い肌質の方には向かないかもしれません。ニキビができやすい方は、Tゾーンを避けて使用するか、夜のみの使用にとどめることをおすすめします。


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