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今回はメラノCC 薬用しみ集中対策 プレミアム美容液の成分解析です。
従来の美容液(通常版)がなくなったわけではなく、「プレミアム美容液」として新たに発売されました。
通常版とパッケージが似ているのですが、前面中央に黒背景で「集中対策プレミアム美容液」という文字があり、箱全体が光っているのがプレミアムです。
インスタの方でリクエストを頂いたのでブログにも書くのですが、実はこの製品、話題になりすぎて専門家の方々の解析が既に挙げられています。
同じコスメの同じ成分を見て解析するので、同じ話になりがち、専門家の方々の解析を参考に各部分も多いと思います。
専門家の情報を参考にしつつ「化粧品が好きでユーザーとして使っているアラサー女子」としての視点で評価していきたいと思います。
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- 一部のコスメは、ブログ(可愛くなりたい)にて、レビューを掲載しています。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
部分的な肌悩み(ニキビや黒ずみなど)には、高い化粧品を試す前に、まずはメラノCCプレミアム美容液を1本買ってみるのが良いってぐらいおすすめのアイテムだよ!
メラノCCプレミアム美容液の成分解析
4つの有効成分が配合された医薬部外品。
医薬部外品の有効成分は、種類を増やせば増やすほど製品化が難しくなります。
プチプラならほとんどの製品が2種類以下。
デパコスやドクターズでも3種類以上入ったものはなかなか珍しいこと。
そんな中、2,000円以下の価格設定で4つの有効成分を入れて製品化するのは非常に凄いんです。
4つの有効成分の役割を解説
有効成分の概要については、公式サイトに出ている画像が一番わかりやすいので、載せておきますね。
アラントイン
アラントインは抗炎症系の成分。
通常タイプの有効成分になっていて、薬用コスメで最もよく使われる有効成分の「グリチルリチン酸2K」に比べて、抗炎症作用が強い成分です。
イソプロピルメチルフェノール
イソプロピルメチルフェノールは強い殺菌作用を持つ成分。
ニキビケアコスメだけでなく、デオドラント製品やハンドソープにもよく使われています。
菌を殺す成分なので、ニキビケアに即効性が高いのですが、刺激になったり、肌に必要な良い菌まで殺菌してしまう可能性もあります。
長期的に顔全体に塗り続けるのは、少し怖い成分です。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)
ピリドキシン塩酸塩は皮脂抑制の有効成分として配合されていますが、肌のビタミンB6が不足すると肌荒れを起こしやすいので、肌荒れを防ぐ効果も期待できます。
「皮脂を抑える有効成分」なので、お肌の油分が不足しがちな人が使うと乾燥しやすいので注意してください。
アスコルビン酸
強い抗酸化力を持つ、シミ予防成分です。
薬機法の都合上、公式からは「シミ予防成分」としか言えません。
しかし還元作用が強い成分なので、(理論上は)長期的に塗り続けているとそれ以上の効果もあるかもしれないと言われているんです。
アスコルビン酸は「ビタミンCそのもの」なので誘導体化された「ビタミンC誘導体」よりも高い効果が期待できます。
アスコルビン酸の安定配合に関する特許を出願
特許に関する情報はすみしょうさんの動画を参考にさせていただきました。
特許:アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物(アスコルビン酸、プロパンジオール、3-Oエチルアスコルビン酸)
特許:アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物(アスコルビン酸、3-Oエチルアスコルビン酸、PEG-8に関する特許)
どちらも安定性が低く、配合することが難しい「アスコルビン酸(ビタミンC)」を、化粧品に安定して配合するための特許です。
アスコルビン酸はビタミンCそのもののことで、ビタミンC誘導体よりも強い効果があるのですが、安定性が低いので化粧品に配合するのは難しい成分。
安定化の技術はロート製薬が特許を出願しているため、他社のコスメでは真似できない処方なんです。
その他の成分にも3種類のビタミンC
- 3-O-エチルアスコルビン酸
- L-アスコルビン酸2-グルコシド
- ビタミンCテトライソパルミテート(VCIP)
この製品では有効成分ではないので公式サイトには「うるおい成分」としか書かれていませんが、3つとも美白コスメの有効成分として承認されている成分です。
L-アスコルビン酸2-グルコシドは低刺激な分あまり効果はないと言われているのですが、[3-O-エチルアスコルビン酸][ビタミンCテトライソパルミテート(VCIP)]は他のコスメではメインの美容成分になるぐらい豪華な美容成分です。
濃度は公表されていませんが、有効成分のアスコルビン酸を含めて4種類のビタミンCが配合されているので、効果はかなり期待できるのではないでしょうか。
他の美容成分もチェック
- ビタミンE・・・整肌、製品の抗酸化
- アルピニアカツマダイ種子エキス(アルピニアホワイト)・・・保湿、透明感サポート
- レモンエキス・・・保湿、引き締め
- グレープフルーツエキス・・・保湿、引き締め
- セリン・・・保湿
- BG・・・保湿
- 1,3-プロパンジオール・・・保湿、製品の抗菌
- 3-メチル-1,3-ブタンジオール・・・保湿、製品の抗菌
- PG・・・保湿
- PEG-8・・・保湿
抗酸化・透明感・引き締めなど、有効成分と同じようなコンセプトを持つ美容成分が主に配合されています。
後半の保湿成分は、PGを始めとした刺激になりやすい成分がいくつか含まれていますが、これは「アスコルビン酸などの成分を安定化させたり、浸透させるため」に配合されているのでしょう。
調整系の成分は?
- 無水エタノール・・・他の成分を溶かし込むため?
- POE・POPデシルテトラデシルエーテル・・・乳化
- ピロ亜硫酸Na・・・酸化防止
- エデト酸塩・・・キレート
- 香料・・・香り付け
エタノールが入っています。その他の成分が濃度順に書かれていない商品なので濃度は不明です。
ただ使った感じを含め、そんなに濃度は高くないかなと予想します。
通常verのメラノCC美容液とはどう違うの?
通常ver | プレミアム | |
---|---|---|
価格 | 約1,180円 ※オープン価格 | 約1,480円 ※オープン価格 |
有効成分 | アスコルビン酸(活性型ビタミンC)、トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体)、グリチルリチン酸ジカリウム、イソプロピルメチルフェノール | アスコルビン酸(活性型ビタミンC)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール |
その他の成分 | ビタミンCテトライソパルミテート、エトキシジグリコール、アルピニアカツマダイ種子エキス(アルピニアホワイト)、BG、エデト酸塩、粘度調整剤、香料 | 3-O-エチルアスコルビン酸、L-アスコルビン酸2-グルコシド(アスコルビルグルコシド)、ビタミンCテトライソパルミテート、ビタミンE、アルピニアカツマダイ種子エキス、レモンエキス、グレープフルーツエキス、セリン、BG、1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、PG、PEG-8、無水エタノール、POE・POPデシルテトラデシルエーテル、ピロ亜硫酸Na、エデト酸塩、香料 |
ビタミンCの種類 | アスコルビン酸、ビタミンCテトライソパルミテート | アスコルビン酸、3-O-エチルアスコルビン酸、L-アスコルビン酸2-グルコシド、ビタミンCテトライソパルミテート |
有効成分はどちらも4種類。うち2種類は異なるものです。
通常のみの2種類は肌荒れ防止成分。プレミアムのみの2種類は肌荒れ防止成分と皮脂抑制成分です。
ざっくり説明すると「プレミアム」には、皮脂抑制系の有効成分が加わったってところですね。
また、通常は2種類のビタミンC(アスコルビン酸、ビタミンCテトライソパルミテート)なのに対し、プレミアムでは[3-O-エチルアスコルビン酸][L-アスコルビン酸2-グルコシド]の2種類が追加されています。
あとはアスコルビン酸の安定化技術が異なります。
通常タイプは昔から使われてきたロート製薬の技術で、エトキシジグリコールで安定化しているのですが、エトキシジグリコールはやや刺激になりやすいと言われる成分。
プレミアムはPEG-8やプロパンジオール、他のビタミンC誘導体などを使った新技術で安定化しています。
これらも全く低刺激とはいい切れませんが、通常タイプのエトキシジグリコールによる安定化よりは刺激になりにくいと言われています。
あとはあまり大きな差はないと思いますが、プレミアムのみ植物エキス(レモンエキス、グレープフルーツエキス)が追加で配合されています。
オバジCセラムよりコスパが良い?
オバジCセラムはメラノCCは、どちらもロート製薬のコスメで、ロート製薬のビタミンC安定化の技術が公表されています。
オバジCセラムは濃度を公表しており、ビタミンCの濃度が5~25%まで5種類が選べます。
価格は濃度によって3,300~11,000円で、一番安い5%でもメラノCの美容液より高額です。
メラノCCは濃度は非公表ですが、医薬部外品としての承認を受けようと思うと、オバジCセラムの高濃度なものほど配合することは難しそう。
ビタミンC単体(アスコルビン酸)だけだと、5%以下じゃないでしょうか。
情報が公表されていないものなので詳細はわからず、他のビタミンC誘導体と合わせても5%以下かもしれないし、もっと高濃度で入っている可能性もあるかもしれません。
あとは大きな違いとして、オバジCセラムはあえて医薬部外品としての承認をとらず、ビタミンCを高濃度で配合することに特化した化粧品として販売。
一方でメラノCC美容液は4つの有効成分を入れた医薬部外品としての承認を取っています。
単純に「ビタミンCの美容効果」で考えると、高濃度なオバジCセラムを使った方が強いんじゃないかと思います。
ロート製薬さんほどの大きな会社が「高いコスメと安いコスメの成分がほぼ同じ」という売り方をしないとは思うので、やはり価格の高いオバジCセラムは、何かしらのプレミアムな要素はあるでしょう。
でも、メラノCCはビタミンC以外の有効成分や美容成分もたくさん入っています。また、半年近く使える1本が2,000円以下で買えるというメリットもあるので「コスパ」で考えるとメラノCCのプレミアム美容液がおすすめです。
敏感肌&乾燥肌は使い方に注意
公式サイトによると使用方法は
洗顔後に化粧水等でお肌を整えた後、適量を手のひらにとり、
気になる部分または全体になじませてください。
との記載があり、「気になる部分だけに塗っても、顔全体に塗ってもOK」とされています。
しかしメラノCC 薬用しみ集中対策 プレミアム美容液の特性を考えると
- 有効成分に殺菌成分(イソプロピルメチルフェノール)が入っている
- 有効成分に皮脂抑制成分(ビタミンB6)が入っている
- ビタミンC、ビタミンC誘導体は皮脂を抑える効果もある
- ビタミンC、ビタミンC誘導体は人によっては刺激になりやすい
- ビタミンCを安定化・浸透させるための成分も刺激になりやすい
という面があり、刺激や皮脂不足による可能性が非常に高いコスメなんです。
もちろんその分、美容効果も期待できるんですが、敏感肌や乾燥肌の人が顔全体に塗るのはちょっと怖い処方。
刺激や皮脂不足による乾燥が気になる人は「気になる部分にだけ使う」「油分不足が気になる場合はクリームなどを上からしっかり塗る」といった対策を取るのがおすすめです。
私は混合肌&やや敏感肌なので、鼻周りとニキビやシミが気になる部分だけ使用しています。
顔全体に継続的に塗るシミ対策コスメとしての適正は低そうなので、そこは別のコスメでカバーした方が良いかな。
まとめ
- 4つの有効成分で美白・皮脂抑制・抗炎症効果が期待できる
- ビタミンC(と誘導体)が4種類入っており、高い効果が期待できる
- 美容成分をしっかり届けるための成分が刺激になりやすいかも
全成分と配合目的(予想)
成分名 | 目的 | 評価 |
---|---|---|
アスコルビン酸 | ビタミンC(整肌・製品の抗酸化) | ★!(有) |
ピリドキシン塩酸塩 | 整肌 | (有) |
アラントイン | 整肌 | ★(有) |
イソプロピルメチルフェノール | 殺菌 | (有) |
3-O-エチルアスコルビン酸 | VCエチル・水溶性ビタミンC誘導体(整肌・製品の抗酸化) | ★ |
L-アスコルビン酸2-グルコシド | 水溶性ビタミンC誘導体(整肌・製品の抗酸化) | |
ビタミンCテトライソパルミテート | 抗酸化 | |
ビタミンE | 酸化防止剤 | |
アルピニアカツマダイ種子エキス | 保湿・透明感 | |
レモンエキス | 植物エキス(保湿・引き締め) | |
グレープフルーツエキス | 植物エキス(保湿) | |
セリン | アミノ酸(保湿) | |
BG | ベース(保湿) | |
1,3-プロパンジオール | 保湿 | |
3-メチル-1,3-ブタンジオール | 防腐 | |
PG | ベース(保湿) | ! |
PEG-8 | 保湿 | (旧) |
無水エタノール | ベース | △ |
POE・POPデシルテトラデシルエーテル | 乳化 | |
ピロ亜硫酸Na | 酸化防止剤 | |
エデト酸塩 | キレート | |
香料 | 香料 | △ |
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