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パラベンってどんな成分?防腐剤の肌への危険性を解説

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こんにちは✨化粧品の成分解析をしている化粧品検定1級の美容ブロガーのありすです。

突然ですが、あなたは「パラベン」って聞くとどんなイメージを持ちますか?

パラベンは「入っていると肌に悪い」「パラベンフリーは肌に優しい」という意見も上がっており、なんとなく避けたいと感じる方も多いのではないでしょうか?

今回はそんな「パラベン」について、詳しく解説します。

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そもそもパラベンってどんな成分?

製品の容器内での微生物・カビなどの増殖を防ぐ防腐剤です。

化粧品や医薬部外品だけでなく、医薬品にも配合されています。

全成分の表示には、医薬部外品では「パラヒドロキシ安息香酸エステル」、化粧品では「~パラベン」と表記されます。

悪いイメージもありますが基本的には「刺激になりにくい微量の配合で、安定した防腐力を発揮し、コストも安い成分」なので、わざわざ避けるものではありません。

パラベンってなぜ嫌われてるの?

パラベンが嫌われる理由は大きく分けて3つあります。

メーカーのイメージ戦略

そもそも何で「パラベンフリー」が流行りだしたのかというと、メーカーのイメージ戦略が主な理由です。

一部のメーカーが他社と差別化をして、自社製品をアピールするために「パラベンフリー」という価値観を作ったのです。

その結果、パラベンフリーの製品が良く売れたから、いろんなメーカーが真似してパラベンフリーを強調し始めたのだと思います。

パラベン自体は特に悪い成分ではないけど「パラベンフリーで肌に優しい」という売り方の化粧品が増えたので、「パラベン=悪」というイメージが根付いたんですね。

(ちなみに、ノンシリコンシャンプーが流行ったのも同じような理由です。)

旧表示指定成分だから

日本では化粧品の全成分の表示義務が出来たのは2001年のことです。

それまでは「使う人の体質によってごくまれにアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分」として定められた102種類の成分のみ「表示指定成分」として書くことが義務付けられていました。

いまでも「旧表示指定成分」と呼ばれており、悪いイメージがついています。

しかし「旧表示指定成分」というのは「ごくまれに肌トラブルを起こす恐れのある成分」。

上限内での使用であれば、ほとんどの人は使用しても問題ありません。

パラベンでアレルギーを起こす人の割合

パラベンアレルギーの人の割合は0.2~0.3%、1000人に2~3人と言われています。

情報の出どころはわかりませんでしたが、医学的な資料にも記載があったので、信念性は高いです。

つまりパラベンが肌に合わない人の割合はごくわずか。

「もしかして・・・」と思っても、大抵は他の成分が原因です。

また、化粧品に含まれるパラベンの量はごく僅かなので、アレルギーだったとしても特に症状がでないというケースも多いです。

もちろん少量のパラベンでも肌トラブルを起こす人はいるので、そういった人はパラベンを避けて化粧品を選びましょう。

おすすめはフェノキシエタノールで防腐されているものです。

パラベンのアレルギーに関しては、他の成分でも合わない人は一定数いるので、「アレルギーの人がいるから、パラベンは悪!」ってことにはならないと思います。

内分泌かく乱物質と言われているから

20~30年ほど前から海外で「パラベンは身体のホルモンに悪影響のある”内分泌かく乱物質”ではないのか」という意見が出ています。

信用性のあるデータが出ておらず、現在も議論中とのことです。

パラベンは昔から広く利用されてきた防腐剤で、資生堂などの大手メーカーも好んで使っています。

多くの人々が何十年も使い続けている成分なので、特に大きな悪影響はないんじゃないかと思います。

同じ「パラベン」でも種類がある

ここまでは「パラベン」というひとつの成分として解説してきましたが、実はパラベンにもいくつか種類があります。

化粧品によく使われるパラベンは4種類で、防腐力の強い順に

ブチルパラベン>プロピルパラベン>エチルパラベン>メチルパラベン

となっています。

ブチルパラベン、プロピルパラベンはパラベンの中ではやや刺激になりやすいので、肌質によっては避けたい成分として考えても良いかも。

日本の最大手化粧品メーカーである資生堂の公式サイトの説明にも

私たちは、資生堂独自の安全基準に準じ、多くの製品において、規制機関が設定した濃度よりも低い濃度の範囲でエチルパラベンとメチルパラベンを使用しています。また、私たちはブチルパラベンとプロピルパラベンを含まない製品の開発・改良を進めています。

https://our-products-policy.shiseido.com/jp/ingredients/parabens

と記載があります。

低刺激を重視するならメチルパラベンやエチルパラベンで防腐されているものが安心ですね。

パラベンの種類や濃度は製品の仕様

パラベンの種類や濃度は、作り手の好みで入れるのではなく、成分や使用方法によって最適なものが使われます。

例えばクッションファンデは水分を多く含み、汚れたスポンジをクッションにつけるから、雑菌が繁殖しやすく、防腐剤の量が多くなるんです。

そういった強い防腐力が必要な製品には、どうしてもブチルパラベンやプロピルパラベンが使われやすいんですよね💦

防腐力が強い=少ない濃度で防腐力を発揮できるというメリットもありますし、肌質的に問題がなければブチル・プロピルパラベンが絶対ダメってことはないです。

妊娠中にパラベンを使うと胎児に悪影響がある?

パラベンに関するひとつの噂で「妊娠中にパラベンを使うと胎児に悪影響がある」というものがあります。

これはかずのすけさんのブログでわかりやすく解説されていました。

ざっくり説明すると「妊娠中に使うと子供が肥満になる」という論文が元になった情報です。

参考:https://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/13217?fbclid=IwAR3qj-c3OZWLR_QIx98h1sEjhBzqtFfoRSS-VAp9ae_X2c9Wi2Wccz3IINc

ここで影響があるといわれているのは「ブチルパラベン」のみで、他のパラベンは関係ありません。

気になる方は妊娠中はブチルパラベンを避けたら良いと思います。

大きく問題になっていることではないので強い影響はないと思いますが「ママが気になって不安になること」も赤ちゃんにとって悪影響なので、気になるなら使わない方が安心です。

そもそもブチルパラベンが使われている製品は少ないから、そんなに難しいことではないでしょう。

パラベンを特に避けなくても良い理由

私個人の考えでは「アレルギーでなければ、パラベンは特に問題なし!」と思っています。

その理由は2つです。

配合濃度はごくわずかだから

パラベンは強い防腐力を持ち、原料は強い刺激がある成分です。

しかし、薬機法という法律で配合量の上限があり、上限内の配合であれば肌に強い悪影響はないと言われています。

パラベンの配合上限は、合計で1%以内です。

さらに、パラベンはごく少量でも防腐力を発揮する成分。

ほとんどの製品では0.1~0.2%程度、多くても0.5%以内の製品がほとんどです。

肌への影響がゼロとは言い切れませんが、配合濃度はごくわずかなので、刺激はほぼありません。

代わりの防腐剤の方が怖いから

日本で販売する化粧品は「未開封で3年以内に品質が変化する恐れのある場合は使用期限の表示が義務」というルールがあります。

一部のブランドでは使用期限が書かれていますが、ほとんどの製品には記載はなく、未開封状態で3年間腐らないための防腐剤が入っています。

そして「3年間劣化しない化粧品を防腐剤を使わずに作ること」はほぼ不可能です。

パラベンを使わずに化粧品を作るのであれば

  • パラベン以外の防腐剤(フェノキシエタノールやレブリン酸など)を使う
  • 抗菌作用のある成分(プロパンジオールやエタノールなど)をベースにする
  • 抗菌作用のある植物エキスや精油を高濃度で入れる

といった方法が使われるのですが、パラベンよりも優しい成分は高濃度で入れる必要があり、かえって刺激やアレルギーになるということもあります。

パラベンと他の防腐剤(フェノキシエタノールなど)は「どちらかが一方的に優れている」ということはないでしょう。

ただし高濃度で配合された抗菌成分や植物エキス・精油はパラベンよりも刺激になる人が多いかも💦

また、パラベンを使用するよりも原価がかかり、価格が高くなる傾向があります。

防腐剤不使用の化粧品ってなんなの?

コスメの説明をみていると「防腐剤不使用」と記載のあるものがけっこうあります。

これはだいたい2パターンのどちらかです。

  1. “防腐剤”=”パラベン”のことで、他に防腐・抗菌作用のある成分が使われている
  2. 本当に防腐剤が入っていない

1に関しては先ほども書いたとおり、パラベンよりもかえって刺激になる可能性もあります。

例外として、水や他の美容成分を含まないオイルなど、ごく一部のコスメは防腐剤を使わずに作ることも可能です。

また、製法を工夫すること※後述で防腐剤を不使用または量を減らしているコスメもあります。

でも本当に防腐剤不使用を基準にすると、使える製品はかなり限られてきます。

「防腐剤がどうしても肌に合わない」という人でなければ、防腐剤が入っていることをあまりネガティブに捉えない方が良いです。

製法で防腐剤の使用が減らされているものも

もうひとつ面白い話として「成分」ではなく「製法」を工夫することで、防腐剤の量を減らしているブランドもあります。

例えば資生堂のdプログラムは、雑菌が混入しないよう、厳しい衛生管理のもと特別なブースで製造する「クリーン製法」を採用することで、化粧品に使用する防腐剤の量を減らしています。

特に大手の化粧品メーカーや、製薬会社などは衛生管理の設備が整っていますね。

製造設備については情報が公開されていないものが多いですが、気になるコスメにそういった記載があれば、ひとつのメリットだと考えてOKです。

逆に「手作り」をアピールしているコスメは、製造時の衛生管理が整っていないことが多いかも。

とはいえ、標準的な防腐剤の使用であれば、基本的には悪影響はありません。

結局「パラベンフリー」と「パラベン使用」どっちが良いの?

結論としては「パラベンにアレルギーがない限りは、どっちでも良い」です。

化粧品に配合されている防腐剤の種類による違いなんて、大きな差はありません。

どうしてもパラベンの刺激が気になるのであれば「メチルパラベン」か「エチルパラベン」が使用されているものがベスト。

また「防腐剤の変わりに配合されている抗菌成分が、かえって刺激になる」ということを避けるためには、成分を見てもよくわからなければ、「普通にパラベンが入っているものを選ぶほうが安心」かもしれません。

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この記事を書いた人

美容、メイク、おしゃれ等にはまっている20代の3児のママ。
コスメレビュー、コスメ成分解析、コスメサブスク、ファッションレンタルなどの情報を発信しています。

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