LDKでも話題になっているプチプラコスメ・石澤研究所の透明白肌ホワイトローション解析です。
たっぷり400ml入って1,200円と、プチプラ価格の化粧水ですが、かなり評価が高い様子。
雑誌やSNSでも人気の美白コスメとして紹介されているコスメですが、実は「美白化粧水」ではないんです。
水、グリセリン、DPG、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、豆乳発酵液、クズ根エキス、クロレラエキス、アロエベラ葉エキス、ボタンエキス、ダイズ種子エキス、アルニカ花エキス、アルテア根エキス、フユボダイジュ花エキス、スクワラン、グリチルリチン酸2K、BG、プロパンジオール、ジグリセリン、ペンチレングリコール、グリセリルグルコシド、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、キサンタンガム、水添レシチン、PCA、トコフェロール、フェノキシエタノール
石澤研究所 透明白肌 ホワイトローションの成分解析
まずこの製品が「美白化粧水ではない」というポイントから解析していきます。
法的には「美白」は名乗れない化粧品
日本で売られている化粧水のほとんどは「化粧品」または「医薬部外品」に分類されます。
医薬部外品とは、厚生労働省が認めた有効成分が規定量入っているコスメのことを指し、美白やニキビケアなどの効果効能を謳って販売することができます。
一方で「化粧品」は有効成分が入っておらず、保湿や肌荒れを防ぐなどの効果しか認められていません。
そして「石澤研究所 透明白肌 ホワイトローション」は「化粧品に分類されるコスメ」なので「美白効果を謳って販売することは出来ない」のです。
製品のパッケージのどこを見ても「美白」の文字は書かれておらず「ホワイト」「透明肌」といった言葉が選ばれています。
(ちなみにこの表現もグレーなところで、厳しく見られるとアウトかも)
成分に関しても「速攻型ビタミンC誘導体誘導体※美肌成分」と注意書きがあります。
入っている成分は美白コスメと同じ
法律上、商品パッケージの説明に「美白」という文字を使うことはできないのですが、入っている成分自体は一般的な美白コスメと同じもの。
[3-O-エチルアスコルビン酸]は美白化粧水の有効成分として認められている成分です。
製品説明では「速効型ビタミンC誘導体」と呼ばれていますね。
[3-O-エチルアスコルビン酸]はビタミンC誘導体の中でも作用が強いと言われている人気の成分。
キールズのブライトニングエッセンスや、オルビスのホワイトニングエッセンスにも使われています。
デメリットとしては、作用が強い分、濃度が高いと人によっては刺激になるかも。
ただし、この製品は化粧品なので入っている濃度が不明。
[3-O-エチルアスコルビン酸]の安全で効果が得られる濃度は1~5%程度と言われています。
この製品では全成分の4番目に[3-O-エチルアスコルビン酸]が書かれているので、1%以上の可能性もあるし、1%以上なのは3番目の[DPG]までで、少量しか入っていないってこともあります。
※化粧品なので1%以上の成分は濃度順に記載されます。
「全成分から読み取れる成分解析」という見方では、具体的な濃度まではわかりませんでした。
油溶性ビタミンC誘導体を配合
全成分の5番目にある[テトラヘキシルデカン酸アスコルビル]は、VCIPと呼ばれている油溶性のビタミンC誘導体です。
そこそこお値段のする美白・透明感系のコスメにも入っている、注目の美容成分。
SNS等で話題になっているDUOのクレンジングバームにも入っています。
油に溶ける性質を持ち、お肌(角質層)にゆっくりと浸透していきます。ビタミンC誘導体の中では作用はそれほど強くないけど、お肌に優しい部類です。
先ほど書いた[3-O-エチルアスコルビン酸]とダブルのビタミンC誘導体としてお肌にアプローチしてくれます。
口コミを見る限り評価が高いので、この価格帯にしては、しっかりとした濃度でビタミンC誘導体を入れてるんじゃないかなと予想します。
有効成分じゃないので濃度が保証されていないのは残念ですが、多少濃度が低かったとしても、400mlで1,200円の化粧水に[3-O-エチルアスコルビン酸]と[テトラヘキシルデカン酸アスコルビル]が入っているのは破格なんじゃないかと思います。
(何度も言いますが、濃度がちゃんと入っているかは不明です。予算があってしっかり効果を期待したいなら、[3-O-エチルアスコルビン酸]が有効成分として入った美白コスメを買った方が良いです。)
ベースの成分をチェック
全成分の水の次に書かれている[グリセリン]と[DPG]がベースの保湿成分です。
[グリセリン]は低刺激で高保湿な一般的な保湿成分。
ニキビ肌や毛穴が気になる人とは相性が悪いこともありますが、グリセリンをベースに使わずに高保湿&低刺激で使用感も良い化粧水を作ることはかなり難しいので、使っているのは理にかなっています。
[DPG]はグリセリンよりさっぱりした保湿成分で、原料が安いのでプチプラコスメでは使われがちですが、お肌や目への刺激が指摘されている成分です。
この製品の場合はグリセリンの方が高濃度だし、ほとんどの人には問題ないレベルだとは思うけど、肌の弱い人は気をつけてください。
目の刺激は入るとけっこうしみやすいので、目のキワギリギリまで化粧水を塗りたいって方には合わないかも。
その他の美容成分をまとめてチェック
- ヒアルロン酸Na:一般的な保湿成分。お肌の水分キープを助ける。
- 加水分解コラーゲン:一般的な保湿成分。お肌の水分キープを助ける。
- 豆乳発酵液:イソフラボンを多く含む保湿成分。透明感や抗酸化にも良いと言われている。
- スクワラン:皮脂に近い性質を持つオイル成分。
- グリチルリチン酸2K:肌荒れを防ぐ。医薬部外品の抗炎症成分としても使われる。
- BG:一般的な保湿成分。低刺激でさっぱり。
- プロパンジオール:抗菌作用を持つ保湿成分。
- ジグリセリン:グリセリンに近い性質を持ち、少しサラッとした保湿成分。
- ペンチレングリコール:抗菌作用を持つ保湿成分。
- グリセリルグルコシド:日本酒から抽出した発酵系の保湿成分。お肌の保湿やターンオーバーを助ける。
- PCA:肌の天然保湿因子に存在する成分。
ビタミンC誘導体以外の成分は、保湿重視で配合されている印象。
グリチルリチン酸2Kは美白化粧水の有効成分にもよく使われており、日焼けなどによる肌荒れを防ぐ効果のある成分です。
発酵系のエキスはそこそこ高い効果を発揮することも多い成分ですが。刺激にもなりやすいので注意です。
あとは植物エキスが8種類入っていますが、あくまでもビタミンC誘導体が主役のプチプラコスメに多種類入っている植物エキス。
濃度は低いだろうし、あまり効果は期待できないと思うので、今回は説明は省略します。
美肌成分というよりは、パッケージに「◯◯配合」と書くためのイメージ成分かなという感想です。
敏感肌適正は?
- ビタミンC誘導体(特に3-O-エチルアスコルビン酸)は刺激になりやすいこと
- ベースにDPGが使われていること
- 美容成分で発酵エキスが入っていること
この3つの点で考えると、敏感肌にはあまり向いていない化粧水です。
乳化剤は低刺激な非イオン界面活性剤を使用。防腐剤もフェノキシエタノールを使っているので、その他の成分は優しそうな感じですね。
香料や着色料などの余計なものが入っていないのも、敏感肌には好印象です。
香料がなく原料臭しかしないので、コスメの香りを楽しみたいって人には合わないかもしれません。
成分解析のまとめ
- 作用が強めのビタミンCが入っているが、濃度はわからない
- 分類上は「化粧水」だけど「美白化粧水」と成分の構成は似ている
- ビタミンC誘導体以外の美容成分もしっかり入っている
- 大容量プチプラ化粧水の成分の種類としてはかなり豪華
- 作用が強めの成分が入っているから敏感肌には不向き
水 | ベース | ほぼすべての化粧品に成分を溶かし込むために配合されています。 水自体に特別な効果はありませんが、刺激やアレルギーなどのリスクもありません。 |
---|---|---|
グリセリン | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 ベース成分の中でも特に低刺激で保湿力が高いのが特徴。 高濃度で配合されているものは、ニキビ肌との相性は悪いです。 |
DPG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱり系の使用感で、低コストで配合できるのが特徴です。 眼睛刺激やわずかな皮膚刺激の可能性があり、無理に避けるほどではありませんが、濃度が高いものは注意しましょう。 |
3-O-エチルアスコルビン酸 | 透明感 | 水溶性のビタミンC誘導体です。医薬部外品の有効成分として配合できます。 持続性・安定性が高いのが特徴です。強い抗酸化作用を持ち、酸化で黒くなったメラニンを元に戻したり、メラニンの酸化を予防する効果があります。 (薬機法上、効果として謳うことはできませんが)高濃度ならシミを薄めることも可能な成分。 そこそこパワーのある成分なので、人によっては刺激を感じる可能性も高いです。 |
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル | 抗酸化 | 「VCIP」とも呼ばれるメラニン還元型の美白成分です。 油溶性のビタミンC誘導体の一種で、水溶性のビタミンC誘導体に比べて即効性はありませんが、皮膚浸透力に優れ、安定していて低刺激です。 ビタミンC誘導体は強い抗酸化作用を持ち、酸化で黒くなったメラニンを元に戻したり、メラニンの酸化を予防する成分。 化粧品ではなかなか難しいですが、理論上では高濃度ならシミを薄めることも可能です。 刺激はゼロではありませんが、美白成分の中ではまだ安心して使える方かなと思います。 |
ヒアルロン酸Na | 保湿 | 化粧品でよく使われる定番の保湿成分です。1gで2~6Lの水分保持力があります。 肌の細胞と細胞の間で、水分の保持やクッションのような役割をしている、保湿に重要な成分。 粘度が非常に高く、配合量が多いと、とろっとしたテクスチャになります。 |
加水分解コラーゲン | 保湿 | 水溶性コラーゲンを加水分解して小さくして浸透力を高めた成分です。 肌の土台で水分を蓄える保湿の役目を持っています。 |
豆乳発酵液 | 保湿 | イソフラボンを多く含み、保湿だけでなく美白や抗酸化作用なども期待できます。 発酵系の成分なので刺激を感じる人もいるかも。 基本的には低刺激ですが、大豆アレルギーの方は控えた方が良い成分です。 |
クズ根エキス | 植物エキス | 葛根とも呼ばれるクズの根から採れる植物エキスです。 チロシナーゼの働きを抑えて色素沈着を抑制する作用があります。 他にも保湿やコラーゲン生成サポートなどの作用があると言われています。 |
クロレラエキス | 保湿 | 植物性プランクトンの一種のクロレラから採れる保湿成分です。 タンパク質、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどの栄養を豊富に含み、お肌を保湿したり整えます。 エイジングケアコスメ、ヘアケア製品などでも人気があります。 |
アロエベラ葉エキス | 保湿 | アロエベラの葉から抽出される植物エキスです。 ムコ多糖類、アミノ酸、アロエサポナリンⅠなどを含む保湿成分。 ターンオーバーの正常化、傷の治癒促進、紫外線吸収、抗酸化、抗老化などの効果もあると言われています。 アロエベラの表皮は下剤成分であるアロインが含まれているので、化粧品には表皮を除いた葉肉部のみが使用されます。 |
ボタンエキス | 植物エキス | ボタンの根の皮から採れる植物エキスです。 抗炎症、抗酸化、血行促進などの効果があります。紫外線による炎症物質の発生を抑制する美白効果も確認されています。 漢方成分としても使われていました。 |
ダイズ種子エキス | 保湿 | 角質層で肌の潤いを守る細胞間脂質をサポートして肌の保湿力・バリア機能を高める保湿成分です。 イソフラボン、サポニン、アミノ酸などを多く含み、保湿以外にも美白・ハリ弾力・ターンオーバー促進・女性ホルモンを整える効果もあると言われています。 基本的には安全な成分ですが、大豆アレルギーの方はご注意ください。 |
アルニカ花エキス | 植物エキス | キク科のアルニカの花から採れる植物エキスです。 アルニカエキスは鎮痛剤として湿布などでも使われています。 抗炎症、血行促進、色素沈着抑制などの作用があると言われています。 |
アルテア根エキス | 植物エキス | アオイ科のビロードアオイから採れる植物エキスです。 マシュマロウとも呼ばれ、ヨーロッパの伝統医学で使われてきました。 粘液成分があり、高い保湿作用を持っています。 収斂や色素沈着抑制などの作用もあると言われています。 |
フユボダイジュ花エキス | 整肌 | タンニンやフラボノイドを含み、抗炎症・抗酸化・収れん作用があると言われています。 お肌のキメを整える目的で配合されることが多いです。 |
スクワラン | エモリエント | 肌の保湿や柔軟作用を持っています。人間の皮脂中に5%含まれており、お肌に馴染みやすい成分。 こってり感はありますが、べたつきにくいので感触改良のためにも配合されます。 100%のオイルをそのままスキンケアに使うことも可能です。 分類としては炭化水素油ですが、石油ではなく動植物由来の成分です。 安定性が高く、酸化や熱による劣化が少ないのも特徴。医薬品の軟膏などにも使用されています。 クレンジングに配合されている場合は、メイクを浮かせるためのオイル。メイクと落とす力は、そこそこ高めです。 脱脂力があるので乾燥の原因になる可能性があります。 |
グリチルリチン酸2K | 整肌 | 肌の炎症を鎮める効果があり、肌荒れケア・ニキビケア・美白系のコスメによく配合されます。 有効成分として配合できる成分で、ある程度の濃度があれば、けっこうすぐに効果が現れます。 抗炎症成分が複数配合されていたり、他の抗炎症系コスメと重ね塗りしたり、長期的に使いすぎると、刺激になったり、肌本来の機能が弱まる可能性もあるので注意。 |
BG | ベース(保湿) | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 低刺激で、グリセリンに比べて保湿力は劣りますがさっぱりした使用感です。 1%以下(成分表示の後方に表示)の場合は、成分を溶かし込むためなどの目的で配合されており、影響はほぼありません。 |
プロパンジオール | 保湿 | 化粧品のベースとして使われるさっぱり系の保湿成分です。 保湿作用以外にも抗菌・防腐作用を持っています。 肌に刺激になりやすいPGと似た性質を持つ成分で、データも少ないので不安があります |
ジグリセリン | 保湿 | 2個のグリセリンを結合して作られる成分です。 低刺激でグリセリンに近い性質を持ちますが、テクスチャはグリセリンより少しさらっとしています。 |
ペンチレングリコール | 保湿 | 化粧品のベースとしてよく使われる保湿成分です。 さっぱりした使用感で、抗菌効果もあります。 高濃度で配合されている場合は、肌に刺激になる可能性の高いので、肌の弱い方は避けたほうが無難です。 1%以下の濃度なら特に気にしなくても大丈夫でしょう。 |
グリセリルグルコシド | 保湿 | アミノ酸、ビタミン、ミネラルを豊富に含む、日本酒より抽出した保湿成分です。 保湿、ターンオーバー促進、脂肪燃焼促進、メラニン生成抑制などの作用があると言われています。 |
ミリスチン酸ポリグリセリル-10 | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤です。界面活性剤の中でも特に低刺激な成分。 製品を水の中に油が溶け込むO/W型に乳化します。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 |
ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10 | 乳化 | 非イオン(ノニオン)界面活性剤・乳化剤です。 水の中に油が溶け込むO/W型に乳化させます。 O/W型は水に流れやすくさっぱり。乳液やクリームなどのスキンケアによく使われる乳化です。 |
キサンタンガム | 増粘 | 化粧品の粘度を上げて、とろみをつける役割で配合されます。 |
水添レシチン | 乳化 | 両性イオン(アンホ)界面活性剤です。 化粧品の水と油を混ぜ合わせる乳化の目的で配合されますが、保湿力もあります。 |
PCA | 保湿 | 人の肌に存在する保湿成分・NMF(天然保湿因子)の約12%を占める成分。 PCAの形では保湿力が弱いため、塩の形(PCA-Na)で配合されることが多いです。 |
トコフェロール | 酸化防止剤 | 製品の酸化を防ぎます。 ビタミンEなので、肌への抗酸化作用も期待できます。 防腐剤の一種ですが、刺激はほとんどありません。 |
フェノキシエタノール | 防腐剤 | 防腐剤です。エタノール(アルコール)とは異なる成分です。 抗菌作用が高く、製品中での微生物の繁殖を防ぎます。 高濃度では刺激になる可能性もありますが、化粧品では1%以下でしか配合できず、刺激はほぼありません。 |
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