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今回は、2025年10月にリニューアルされた資生堂「dプログラム モイストケア ローション EX」を、成分面からガッツリ解析していきます。
敏感肌スキンケアで圧倒的人気を誇るdプログラムの化粧水が、5年ぶりにリニューアル。
価格も安くなって、成分もパワーアップしているという噂ですが、実際のところどうなのか、旧バージョンのMBとも比較しながら、見ていきましょう👌
| ブランド名 | dプログラム |
| 価格 | 3,300円 |
| 容量 | 125ml |
| 発売日 | 2025年10月21日 |
全成分はこちら
有効成分:トラネキサム酸,グリチルリチン酸ジカリウム
その他の成分:キシリット,酵母エキス(3),アルテロモナス発酵エキス,アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム,ワセリン,ヨモギエキス(2),2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液,精製水,濃グリセリン,1,3-ブチレングリコール,1,3-プロパンジオール,ジプロピレングリコール,ポリエチレングリコール20000,ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテル,ポリオキシエチレンメチルグルコシド,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油,ジイソステアリン酸ポリグリセリル,トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル,カルボキシビニルポリマー,メタリン酸ナトリウム,エリスリトール,ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル,ピロ亜硫酸ナトリウム,D-グルタミン酸,イザヨイバラエキス,フェノキシエタノール
公式のアピールポイント
- 角層バリアに着目した新設計
- 美肌菌を育てる環境づくりがさらにパワーアップ
- 価格改定で440円安くなって続けやすく
【はじめての方必読】当サイトの成分解析について
- 成分解析は各成分の一般的な配合目的を記載したもので、製品の効果効能を保証するものではありません。
- リニューアル等により全成分が変更される可能性があります。見つけた場合はお問い合わせフォームから教えて頂けると助かります。
成分解析
医薬部外品なので、まずは有効成分から見ていきましょう。
有効成分をチェック
トラネキサム酸
シミ予防の美白成分として有名ですが、実は抗炎症作用も持つ優秀な成分。
肌の炎症を引き起こしてメラニン生成を促す「プラスミン」の働きを抑えることで、シミ・そばかすを防ぎながら、肌荒れも同時にケアしてくれます。
敏感肌は慢性的な微弱炎症を抱えていることが多いため、この抗炎症作用が肌の安定化に活躍してくれます。
グリチルリチン酸ジカリウム
甘草(カンゾウ)由来の定番の抗炎症成分。古くから漢方薬としても使われてきた歴史ある成分で、ニキビ予防や肌荒れ防止に効果的。
トラネキサム酸と合わせて、Wの抗炎症アプローチで敏感に傾いた肌を鎮静化してくれます。
保湿・バリア強化成分
その他の成分も見ていきます。
キシリトール
今回のリニューアルで新配合された注目成分です。
虫歯予防のガムで有名ですが、スキンケアでは優れた保湿保護効果を発揮します。
資生堂の研究によると、キシリトールは角層のバリア機能を健やかに整える働きがあり、うるおいを与えながら外部刺激から肌を守ってくれるとのこと。乾燥しやすい敏感肌には心強い味方です。
酵母エキス(3)
リニューアル前から入っている、dプログラムの代名詞とも言える美肌菌ケア成分。
酵母エキスには天然保湿因子(NMF)に似た構造を持つアミノ酸やペプチドが豊富に含まれています。
資生堂の研究では、表皮ブドウ球菌(美肌菌)が多い肌ほど水分量が高く、赤みが少ないことが判明。
酵母エキスはこの美肌菌を増やす「プレバイオティクス」として機能し、肌環境を整えてくれます。
アルテロモナス発酵エキス
これも今回のリニューアルで追加された目玉成分。
メキシコ沖の深海2,600mに生息する微生物から得られる発酵エキスで、「海のヒアルロン酸」とも呼ばれています。
主な効果:
- PM2.5や大気汚染物質からの保護
- 肌のバリア機能サポート
- 高い保湿効果
- 活性酸素・フリーラジカルの抑制
過酷な深海環境で生き抜く微生物のバリア機能を、スキンケアに応用した最先端成分です。
現代の都市生活で肌が受けるストレスに対抗する、まさに令和時代にぴったりの成分と言えます。
さらに驚きなのは、このアルテロモナス発酵エキス、クレ・ド・ポーボーテの美容液・セラムエクラSにも配合されています。
濃度や原料に違いはあるかもしれませんが、同じ資生堂なので近い効果は期待できますね👌
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム(スーパーヒアルロン酸)
通常のヒアルロン酸を改良した高機能版。約2倍の保水力を持ち、肌への密着性も高いのが特長です。
角層深部までうるおいを届けながら、水分の蒸発も防いでくれます。
ワセリン
シンプルですが、敏感肌には欠かせないエモリエント成分。
肌表面に保護膜を作り、外部刺激から肌を守るとともに、水分蒸発を防ぎます。
低刺激性が高く、敏感肌向け製品に頻繁に使われる安心成分です。
ヨモギエキス(2)
古くから肌荒れケアに使われてきた和漢植物エキス。
抗炎症作用と整肌効果があり、荒れがちな肌を落ち着かせてくれます。
エリスリトール
天然由来の糖アルコールで、保湿保護効果に優れています。
キシリトールとともに「DPコンプレックス」(旧処方ではトレハロースも含む)を構成し、うるおいを守ります。
浸透・感触改良成分
美容成分以外も見ていきましょう。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液
めちゃくちゃ長い名前ですが、化粧水では「ポリクオタニウム-51」と記載され「リピジュア」とも呼ばれます。
細胞膜に似た構造を持ち、ヒアルロン酸の約2倍の保湿力と言われています。
水になじみやすく、べたつかないのに高保湿という理想的な使用感を実現。
肌表面に水の層を形成し、バリア機能をサポートします。
1,3-プロパンジオール
植物由来の保湿剤で、グリセリンよりもさらっとした使用感。
抗菌作用もあり、防腐剤の使用量を減らせるため、敏感肌向け製品でよく使われます。
ポリエチレングリコール2000
水溶性の保湿成分。
肌になじみやすく、他の成分の浸透をサポートする役割も。
◆使用感・安定性向上成分
- 濃グリセリン/1,3-ブチレングリコール/ジプロピレングリコール: 基本の保湿成分
- 各種界面活性剤: 水と油をなじませ、成分を均一に配合
- カルボキシビニルポリマー: テクスチャーの調整
- メタリン酸ナトリウム: キレート剤(金属イオン封鎖)で安定性向上
- ピロ亜硫酸ナトリウム: 酸化防止剤
- D-グルタミン酸: アミノ酸系の保湿・整肌成分
- イザヨイバラエキス: 植物由来の整肌成分
- フェノキシエタノール: 防腐剤(パラベンフリー処方を叶えるための代用)
【旧バージョンMBとの比較】何が変わった?
追加された成分
✅ キシリトール – バリア強化の要
✅ アルテロモナス発酵エキス – 大気汚染対策&高保湿
✅ 1,3-プロパンジオール – さらっとした使用感&抗菌
✅ D-グルタミン酸 – アミノ酸補給
✅ イザヨイバラエキス – 整肌サポート
✅ 2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液 – 超高保湿ポリマー
削除された成分
❌ トレハロース – 他の保湿成分で補完
❌ ヒドロキシエチルセルロース – 増粘剤
❌ キサンタンガム – 増粘剤
❌ クエン酸/クエン酸ナトリウム – pH調整剤
評価
全体として、よりバリア機能強化と現代的なストレスに対応できる処方に進化しています。
特にアルテロモナス発酵エキスの配合は、大気汚染やブルーライトなど、現代特有の肌ストレスへの配慮が感じられます。
減った成分はどれも代用が効くような成分で「この成分が良かったのに無くなった」という要素はなさそうです👌
メリット・デメリット
メリット
✅医学的根拠のある抗炎症ケア トラネキサム酸とグリチルリチン酸ジカリウムのW配合で、敏感肌の慢性炎症にアプローチ。医薬部外品として効果が認められた成分なので、信頼性が高い。
✅ 最新の美肌菌サイエンス 酵母エキスとアルテロモナス発酵エキスで、肌環境を根本から整える設計。表面的な保湿だけでなく、肌が自ら健やかになる力を育てる発想が◎。
✅ 現代的なストレスに対応 アルテロモナス発酵エキスによる大気汚染対策は、都市部で暮らす人にとって心強い。PM2.5やブルーライトなど、昔はなかった肌ストレスへの配慮が見られる。
✅ 低刺激設計の徹底 パラベンフリー、アルコールフリー、無香料、無着色、弱酸性。敏感肌向けブランドとしての妥協のない姿勢。
✅ 価格改定で続けやすい 品質向上しながら値下げは企業努力の賜物。スキンケアは継続が大切なので、この価格設定は評価できる。
デメリット
❌ 即効性は期待しにくい 美肌菌を育てるアプローチは、効果を感じるまでに時間がかかる。最低でも1〜2ヶ月は使い続けないと、真価は分からない。
❌ 超乾燥肌には物足りない可能性 化粧水単体では、重度の乾燥肌や秋冬の乾燥には不十分かも。必ず乳液やクリームとのライン使いが必要。
❌ テクスチャー好みが分かれる 口コミを見ると、「ちょうど良い」「べたつく」「物足りない」と評価が割れている。旧MBユーザーは特に違いを感じる可能性あり。
❌ 美白効果はおまけ程度 トラネキサム酸が入っているものの、美白専用ラインに比べれば濃度は控えめと思われる。あくまで「肌荒れ防止のついでに予防」レベル。
❌ 成分名が難解すぎる 「2-メタクリロイルオキシエチル…」なんて、一般人には読めない(笑)。もう少し分かりやすい愛称があると親しみやすいのに。
向いている人・不向きな人
✅ こんな人におすすめ
ゆらぎ肌・季節の変わり目に肌が荒れやすい人 抗炎症成分とバリア強化成分のバランスが絶妙。不安定な肌を安定させたい人には最適。
都市部に住んでいる人 アルテロモナス発酵エキスによる大気汚染対策は、PM2.5や排気ガスにさらされる環境の人に◎。
20代後半〜40代の敏感肌 美肌菌が減少し始める年代。根本から肌環境を整えたい人に。
シンプルで信頼できるブランドが好きな人 資生堂という大手の研究力と、50年の敏感肌研究実績。安心感を求める人に。
以前のdプログラムモイストケアが合っていた人 基本設計は引き継がれているので、リピーターには試す価値あり。
❌ こんな人には不向き
超乾燥肌・アトピー肌 もう少し油分が多めの処方が必要かも。バイタライジング&クリアラインの方が合うかもしれない。
ニキビが多発している人 ニキビ予防には良いが、できてしまったニキビには皮膚科受診がベター。バランス&アクネケアラインも検討を。
即効性を求める人 美肌菌アプローチは継続が前提。1週間で劇的変化を期待する人には不向き。
ベタつくのが苦手な人 保湿力は高めなので、超さっぱり派には重く感じる可能性。
成分を自分で選びたいこだわり派 発酵エキスなど、天然由来成分が中心。ペプチドやレチノール など、明確な機能性成分を求める人には物足りないかも。
使い方とコツ
朝・夜の洗顔の後、手のひらに500円硬貨大をとり、円を描きながら手のひら全体に広げます。
特に乾燥が気になる部分には重ね付けがおすすめです。
継続は力なり(最低1~2ヶ月)
美肌菌を育てるには時間がかかります。
肌のターンオーバーは約28日と言われていますが、状態によってはもう少しかかります。
最低でも1~2ヶ月は使い続けて、じっくり効果を見守りましょう。
まとめ
今回のリニューアルで、dプログラム モイストケア ローション EXは、敏感肌ケアの新時代を感じさせる処方に生まれ変わりました。
攻めのケア: アルテロモナス発酵エキスで大気汚染に対抗
守りのケア: キシリトール+酵母エキスでバリア強化 鎮静ケア: W抗炎症成分で肌荒れ予防
この3つのバランスが絶妙で、単なる「低刺激化粧水」を超えた、積極的な敏感肌ケアを実現しています。
価格も下がって続けやすくなったので、「敏感肌だけどエイジングケアもしたい」「季節の変わり目がつらい」「大気汚染が気になる」という人には、間違いなく試す価値のある一本です👌
【よくある質問】
- 他のシリーズ(バランス&アクネケア、バイタライジング&クリア)との違いは?
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モイストケアは乾燥対策特化。バランス&アクネケアは毛穴・ニキビ、バイタライジング&クリアはエイジング・美白に特化しています。肌悩みで選びましょう。
- 敏感肌でない人が使っても意味ある?
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現代人の肌は、気づかないうちにストレスを受けています。予防的に使うのも◎。クレ・ド・ポーボーテと同じアルテロモナス発酵エキスを使っているのは敏感肌向けの守りのケアを大きく超えてきています。
- 何ヶ月で効果を感じられる?
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個人差がありますが、即効性のあるアイテムではなく早い人で2週間、平均で1〜2ヶ月ぐらいかなと思います。美肌菌を育てるアプローチなので、じっくり使うことが大切です。
- コットンと手、どちらで付けるべき?
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公式推奨は手。敏感肌にはコットンの摩擦が刺激になることも。ただし、手が不衛生だとNG。清潔な手で優しくプレスしましょう。


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